hic jacet
おろされていくひつぎの中で
からだとともに
えみもあいさつも
交わすこと
やんだからと
明日からは虚しくなるからと
もういないとはつぶやかれても
名づけ、呼ばれるあいだがら
したしみ まじわりは
消えようもない
手をにぎりしめて
そこにはじめて
わたしもあなたも
確かめられた
今 祈りのうちに
ひとつにくくり
おさめられ
おろされて
見えなくされたのは
名づけをからだにとどめてきた
わたしたち
あなたではない
葬られるのは
この世
かたくなさ
見えているものに
こだわり
そこにあなたを見てきた
わたしたち
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