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アラサー、はじめてのセルフヘアカラー

 先日、小学生以来のショートヘアーになった。首元を切りそろえ、横髪が耳にかかる程度になり、前髪も眉の上になった。前髪に関しては眼鏡をかけている都合上少し短くしてもらった。近所の格安カットの店であるが、なかなかに仕上げていただき、ありがたいものである。

 そもそも、わたしは美容室など一年に一度行けばいい方である。地元にいたときは決まった美容室があり、切りたいと思えばそこに行ったし、たった一度髪を染めた時もその美容室に行った。一年越しに行っても店長さんは私を覚えていてくださり、「またずいぶん期間が空いたね」と言って、荒れ放題の私の髪の毛を整えてくださった。束ねてワックスをかけたらまぁそれなりになる長い髪の方が良かったし、昔ショートヘアーの時代に姉と2人でいたときに兄と間違えられたトラウマが私に髪を短くすることを躊躇わせていた。まぁそれでしっかりと髪の手入れをすればいいのであるが、手を抜いてしまっている上に、金銭的に厳しいからと美容室から足が遠のいてしまうのが、私の髪の毛事情であった。ある程度伸ばしては、切る、そんなことの繰り返しであった。

 そしてここ最近、色々なストレスや疲れや加齢があったのであろう、髪の毛の荒れ具合が過去最高に酷くなった。枝毛に切れ毛に抜け毛。指を通すとざらざらとして、触り心地も最悪。そしてあらかたの範囲もひどく、おそらくセミロングからボブにしても意味はないレベルであった。ゆえにバッサリと髪を切った。小学生以来のショートカットである。体型的にもはや男性とは間違えようがないために踏み切れたことだ。すっきりとした髪になり、手櫛が通る感覚にホッとした。配偶者も褒めてくれなかなか嬉しい気持ちになった。

 しかし、やはり鏡の前に立つ黒髪ショートヘアーな自分はちょっと幼いか年嵩に見えた。パーマもカラーも何も当ていない、基本のショートヘアーは妙齢女性には珍しい髪型だろう。化粧もほとんどしない私にはちょっとシンプルすぎる髪型になってしまった。しかし、趣味に全力投入している私には美容室に出すお金を捻出する気にはなかなかならなかった。もともと軽い栗毛でその色で満足していたからこそ、なかなか染めることもしなかったし、地元で通っていた美容室の店長にセルフカラーに対する呪詛を吐かれていたりもしたのでなかなか手を出してしなかったのである。しかし、少しでもイメージを明るくしたい。ゆえに、初めてのカラーに挑戦した。

 初めてのカラーは泡タイプにした。かつてよく染めていた友人からそのタイプが染めやすかったと言われたからだ。私も確かにそれがいいだろうと思っていたので泡タイプを選んだ。さて染めようとしたら、取扱説明書には48時間をかけて必ずパッチテストを行うこと!と記されていた。確かに髪の毛全体に使い、地肌にも当たる可能性のあるものだ。パッチテストは重要だ。早速パッチテストを実施した。けれども、パッチテストの場所を腕の内側と指定しているのに48時間水を当てるなというのは無理があるなぁとは思った。結果として染め終わってもなんともなかったし、少なくとも24時間はなんとか水を当てなかったので許して欲しい。流石に丸2日風呂に入らないわけにもいかないので。

 くしゃくしゃと泡を出し、鏡を見ながら髪にすこしずつ馴染ませていく。根元に伸ばしつつ、毛穴につかないようにするのは難しい。セルフカラーは安くてもやはり人に任せるのは大事だなぁと思いながら、泡を丁寧に伸ばす作業はなかなか楽しかった。途中、間違えて暖簾をくぐってしまい、色がついたことに関しては失敗であったが、基本的に問題なく終わってよかった。結果は、それなりに綺麗になったのではないか?というところである。まぁきっと美容師さんに見せたら絶望されてしまうのであろうが、背に腹は変えられないので仕方ない。私はカラーに使う五千円でレジンのグッズやかわいい雑貨を買いたいのである。

 けれども、、通ったのは友人とセルフカラーを探していたときである。ドラッグストアに行けばあるだろうと思いつつ、コスメショップ的なところにいって、ヘアケアグッズを見ても全く売っていないのである。そしてふと思った。コスメにこれだけ力を入れる人はきっとセルフカラーをしないのではないか、、、と。まぁきっと、アラサーにでもなったらセルフカラーより美容室なのであろう。セルフカラーは大学生くらいで大人になったら、美容室に染めにいくのかもしれないな、と思ったらなんとも言えない気持ちになった。

 綺麗な服を買うことも、きれないな靴を買うことも、綺麗なアクセサリーを買うことも大好きで抵抗がない。ならば、もう少し自分自身が若いか嫌いになる努力もそろそろしなければならないのかもしれないな、と思う今日この頃である。

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