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(最近やっとたどり着いた)アジャイル系カンファレンスにプロポーザルを出す時に考えてること

スクフェス新潟でのことねさんの発表を録画で見ました。
発表については「ほんとそれー!」という気持ちで同意しかなかったです、ことねさん尊敬してます。
プロポーザルを書くにあたってどんな風に考えてるかって話だったんですが、僕も最近ようやく(ここ大事)アジャイル系カンファレンスにプロポーザルを出す時の考え方がまとまってきていました。
ことねさんの発表の中で

  • あなたの経験はあなたが語ることに価値がある

  • Abstractはネタバレするくらい書く

という話があったのですが、この2点を僕も少し掘り下げて考えたことがあったので、
「少なくとも僕はこう考えてます(なのでこの通りに考えても必ず採択される保証はないのでそこはご承知おきくださいね!)」
という前提ですがブログに書いてみようと思います。
スクフェス大阪に向けてのプロポーザルわいわい会がすぐあるので、参加ブログより先に超特急で!

なおことねさんの発表については録画公開はまだですが、発表資料が公開されてるのでぜひ見てください!

あなたの経験はあなたが語ることに価値がある

ことねさんが

「あなたの経験はあなただから体験できたこと」
「コミュニティの中で事例が共有されることで体系的な知識へと発展する」

と話されているんですが、僕自身は過去に
「こんな自分のちょっとした経験が本当に誰かの価値になるのか?」
と思ってました。
一部の人にすごく刺さればいいなんてアドバイスをもらっても、片手で数えられるくらいにしか刺さらないレベルならそもそも採択されないだろうしなあ…と。

一方で今の僕の考え方は以下の通りです。

カンファレンス参加者は大きく分けると、自分が話そうとしてる話題に対して

  • すでに知ってる

  • 知らなかった

の2つがあると思います。
知らなかった人については知識が増えたねやったね、以上!なんですが、悩むのがすでに知ってる人。
すでに知ってる人については、僕は「今後活用する手札が増える」という意味で知識が増えると考えてます。
どういうことかというと、本で読むような抽象化された知識に加えて、各現場で実践するためには各現場に合わせ込むための実践知が必要になるはずです。
アジャイルコーチのような人は新たな現場を見た時に、実践知を多く持っていれば持っているほど柔軟な対応ができるようになるでしょう。
なのですでに知ってる人でも、

  • どんな現場で

  • どんな風に考えて

  • どんなことをやったら

  • どんな結果になったか

という具体的な「その人ならでは」な話が知識が増え役に立つと考えています。
あとはもちろん頑張ってる人の話は元気ももらえますよね。

ちなみに知らなかった人に対しても
「あっこれ明日から試してみよう」
とすぐ試せる小さなアクションとして持ち帰りやすいなど、具体的な話は効果があると考えています。

ことねさんも発表の中で「早まった一般化をしない方がいい」と話されてたので、もしかすると同じことを考えているだけかもしれないです。
同じことを違う表現・角度で説明しただけなのかもしれないんですが、人によってしっくりくる表現が違うかも?と思ったので書かせてもらいました!

Abstractはネタバレするくらい具体的に書く

発表本編は↑で書いたようにすごく具体的に話すといいと思うんですが、Abstractはまたちょっとだけ話が変わってくると思います(そりゃまあ本編より要約するわけですしね)。

なんでネタバレするくらい具体的に書くかというと、「どんな話をするのか」がプロポーザルから読み取れないと他の人がLikeを押しにくかったり、何よりことねさんも発表中話されてたと思うんですが、実行委員の人が採択しづらくなるそうです。
Likeについては想像で補ったり期待を込めたLikeはあると思うんですが(僕は元々そういうタイプでした)、実行委員の方々は採択する際に

  • カンファレンスのテーマとの合致具合

  • 基調講演との合致具合

  • 他のセッションとの合致具合

などカンファレンスの流れを考えながら採択すると聞いたことがあります。

僕は過去に、プロポーザルは映画の予告のように、小説を読ませるかのように読み手の期待を煽って、肝心の美味しいところは発表で!という形式が良いプロポーザルだと思ってました。
そのためプロポーザルのAbstractには

  • 問題提起

  • 解決に向かったきっかけ

くらいしか書いていませんでした。
「さあ一体このあとどうなったのでしょう!」という終わり方です。

けれど、これでは「何が」実際問題を解決できたのか分かりません。
ネタバレにならないように、当日にわくわくが残るようにと思って書いてたのですが、それが通用するのはすでに十分な経歴があり「この人がこのテーマで話すなら面白いに違いないだろう」と安心できる場合だけだってことを見落としてました。

そのため今は

  • 問題提起

  • 何が問題を解決したのか

  • 解決する中で何を発見したのか

を書くのがいいんじゃないかと考えてます。
ここから当日の発表にかけて加わるのは

  • どのように解決したのか

  • なぜ解決できたのか

  • どのように感じ、理解したのか

などです。
話したい自分ならではの体験の「何が・What」はAbstractに書くけれど、「どのように・How」や「なぜ・Why」はAbstractには書かないイメージです。

実際はHowやWhyも書いた方がいいと思われる方が多い可能性もありますし、ことねさんの考えと完全一致してるとも限らないのですが、当日「ネタバレするくらい具体的に書くというのはどういうことか」という質問があったように気になる方は少なくないんじゃないかということで、僕の考えを書いてみました!

それでも何書いていいか分からないなら

雑に誰かと雑談してみるといいんじゃないかと考えてます。
ことねさんも

「私がすごいと思っても、本人は普通だと思っている」
「変化をもたらした経験はそれ自体に価値がある」

と話されてる通りで、本人は本当に気づきづらいです。
下手すると自分は変化をもたらした経験なんてないとすら思ってるかもしれないです。
けれど「どんな会社のどんなチームでどんなプロダクトを開発してます」という本人の情報だけでも、他の人がそれを聞くと例えば

お堅い会社ってことは社内のルールだけじゃなく業界の標準を満たせるように開発しなきゃいけないからどうしてもプロセスが重厚になりそうだけど、そんな中で少しでも効率よくできないかテストを工夫してませんか?

過去のわいわい会で実際に僕が発言しました

と、プロポーザルの香りが漂ってくるんですよね。
最近ことあるごとに「へーいいですね、ところでその話どこで聞けるんですか?」って言ってる気がする。
ある程度自分の中で心当たりがあれば相談しやすいし、それなりに胸を張ってプロポーザルわいわい会にも足を運べると思うんですけど、そうじゃなくても雑談するときっと何か出てくるんじゃないかとも思うんです。

「登壇してみたい気持ち」駆動で、雑に雑談してみてはいかがでしょうか。

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