米:NY、シグナチャー銀行閉鎖
以下文章は、個人的試訳です!
3月12日、州規制当局はニューヨーク拠点のシグネチャー銀行(SBNY.O)を閉鎖。
米国銀行史上3番目に大きな破綻である。数十億ドルの預金を取り残した破綻で、当局がシリコンバレー銀行(SIVB.O)を閉鎖してから2日後である。
ニューヨーク州金融サービス局曰く、昨年末時点で資産1,103億6000万ドル、預金残高8,859ドルのシグネチャーは、連邦預金保険公社(FDIC)が管理することとなった。
シグナチャー銀行とシリコンヴァレー銀行の預金者は全員救済され、「納税者が損失を被ることはない」と、米国財務省を始めとする銀行規制当局が共同声明で発言。
現場にいたロイター記者によると、社員は日曜日にマンハッタン本社に集まって会議を行い、イタリア料理店「カーマインズ」のケータリングやスターバックスコーヒーを注文していた模様。
閉鎖のニュースが発表された後、人々は建物からゾロゾロと出て行った。
コメントを求められた同金融機関代表者等は、すぐに返答しなかった。
シグネチャーの破綻は、シリコンバレー銀行の金曜日の営業停止に続くもの。
2008年の金融危機の際に破綻したワシントン・ミューチュアルに次ぐ、米国史上2番目の規模である。
投資家は、新興企業に特化し、米国で16番目に大きな金融機関であったSVBシリコンヴァレー銀行)が、顧客の引き出しによって倒されるスピードに狼狽えたのだ。
先週の出来事により、米国の銀行から1,000億ドル以上の市場価値が失われ、金融システムに対する信頼回復を図る為、週末に政府当局が迅速に行動を起こした。
連邦預金保険公社(FDIC)は、日曜日に「ブリッジ」と言う後継銀行を設立し、顧客は月曜日に資金を利用出来る様になる。
FDICは、シグネチャー・バンク預金者と借り手は自動的にブリッジの顧客となると発表。
FDICは、元 フィフス・サード銀行 ( Fifth Third Bancorp, FITB.O ) の最高経営責任者グレッグ・カーマイケル ( Greg Carmichael )をブリッジ・バンクのCEOとして指名した。
シリコンバレー銀行の顧客は、月曜日から預金にアクセス出来るようになると、米国当局が日曜日に発表。
また、連邦政府は預金を補強し、より広範な影響を食い止めるための措置を発表。
シグナチャー銀行は、ニューヨーク、コネチカット、カリフォルニア、ネバダ、ノースカロライナにプライベート クライアントオフィースを持つ商業銀行で、商業不動産やデジタル資産銀行など、9つの国内ビジネスラインを持っていた。
9月時点では、預金のほぼ4分の1が暗号通貨分野からのものだったが、12月に暗号通貨関連の預金を80億ドル縮小すると発表。
2月、最高経営責任者(CEO)のジョセフ・デパオロ ( Joseph DePaolo ) 氏が2023年に上級顧問に、同行の最高執行責任者(COO)のエリック・ハウウェル ( Eric Howell ) 氏が後任になると発表。
デパオロ氏は、2001年のシグネチャー設立以来、社長兼CEOを務めている。
同銀行は、ドナルド・トランプ前大統領とその家族と長年にわたり関係を持ち、トランプとそのビジネスに当座預金口座を提供、一族のベンチャー企業のいくつかに融資していた。
シグネチャー銀行は、1月6日に国会議事堂で起きた致命的な暴動を受けて2021年にトランプ氏との関係を断ち切り、トランプ氏に辞任を促した。
ニューヨーク州知事のキャシー・ホーチュルは声明で、米国政府が日曜日に行った行動が 「銀行システムの安定性に対する信頼性を高める 」ことを期待すると述べた。
「これらの銀行の預金者の多くは、イノベーション経済を牽引する企業を含む中小企業であり、彼らの成功はニューヨークの堅調な経済にとって重要である」と発言。
関係者は日曜日に、シグネチャー銀行の株主と一部の無担保債務者、及びシリコンバレー銀行の株主は保護されず、両行の上級管理職は解任されたと発表。
保険に加入していない預金者を支援する為に使われる連邦預金保険公社 ( FDIC ) の預金保険基金への損失は、法律で定められた通り、銀行への特別査定によって回収されると当局は述べている。