確率思考の戦略論から誰でも使える売上モデルを公開
4連休の最終日は、どのようにお過ごしでしょうか?
わたしは、読書三昧です。
世間が仕事をしている時期に休暇を頂き、
世間がお休みの時に仕事をするスタイルを
取っているからです。
明日から大学での講義があるので復習を兼ねて
共有できればと思っています。
今回は確率思考の戦略論をご紹介します。
スタジオジャパンの業績をV字回復させた
マーケターとしても知られる森岡さんと今西さんの
共著になります。
本書のテーマは題名にもあるように確率思考です。
引用するとビジネスの成否は戦略で決まっている
そしてその確率はある程度まで
操作することができるというのが森岡さんの考え方です。
マーケティングと聞くとなんとなくセンス
とかクリエイティブな世界を想像する方も多いですよね。
森岡さんは徹底的な数学的アプローチで再現性の
高い手法を説明されています。
この書籍は、
マーケティングで押さえるべき
ポイントや実務で使用できる数学
モデルを学ぶことができます。
数字が苦手な人でもとても
読みやすい内容となっています。
市場構造とは何なのか
戦略の焦点は一体どこにあるのか
まずはじめに市場構造についてです。
どんな商品であれ価値の交換が
発生するところでは市場が作られます。
この市場構造を理解すると成功
確率の高い戦略を学ぶことができます。
逆に言えば市場構造を理解せずにいると
最適な戦略を考えることができません。
市場構造を理解することは企業戦略を構築する
ためには必須であるといえるのです。
森岡さんは様々な経験を経て
この市場構造を形作っている
本質に行き着いたそうです。
よって、私は、市場構造をショートカットして
本に従って仮説を立てていきたいと
考えています。
ここでいう本質とはどんな市場でも
共通するパターンを指しています。
ズバリ、この市場構造を決定付け
しているものそれは
消費者のプレファレンスです。
プレファレンスって何?
プレフランスとは消費者の持つブランドへの
相対的な好意度を指します。(好み)
・ブランドエクイティ
・価格
・製品パフォーマンス
の3つに強く影響されます。
どんな業界であっても
最終購買者のプレファレンス
に強く影響されます。
また消費者である我々は
各々のプレファレンスに基づいた
エボークトセットを持っています。
具体的には、私がビールを選択したとします。
私の脳内にあるビールは、
アサヒ=ドライ
キリン=一番搾り
サッポロ=モルツ
とすると、この3つの選択肢の中で
棚から選んでいきます。
つまり、
アサヒ=ドライ(50%)
キリン=一番搾り(30%)
サッポロ=モルツ(20%)
の確率の中で選んでいることに
なるのです。
そして、第三のビールや地ビールを
含めてほぼ、選択肢にないのです。
この確率に従ってランダムに
一つのブランドが毎回選ばれます。
そのため、消費者のプレファレンス
を上げることでまずは選択肢の中に入る
ことが可能なエボークトセットの候補になるのです。
このような市場構造の本質は
どのような製品カテゴリに
おいても同じであるといいます。
市場競争とは一人一人の
購入意思決定の奪い合いで
ありそれを左右する重要な要素が
プレファレンスであると言えます。
このようなことからプレファレンス
を高めることが最重要な戦略の一つです。
特にD2Cブランドには必須です。
消費者視点が大事だと聞きますが、
改めていかに重要かを認識させられますよね。
次に戦略の焦点はどこかについてです。
ビジネスの成長のためには戦略の焦点は
3つに集約されます。
・自社ブランドへのプレファレンスを高める
・認知率を高める
・配荷率を高めるの
3つです。
ブランド=質×量
で当てはめてみますと、
プレファレンスを伸ばすことが
ブランドの質的な成長を
認知と配荷を高めることは
ブランドの量的な成長で
あると説明しています。
自社ブランドが選ばれる
確率の数式をNBDモデルとして
取り上げられています。
この数式は、タイトル画像に添付
しているとおり複雑です。
ショートカットして解のみを
お伝えしますと、
答えは、Mを増やすことになります。
Mとは、選ばれる確率のことを指しています。
もっと、簡単に置き換えますと、そのブランドに
対する【1人あたりの投票数】になります。
また、コントロールすべき数値もMのみになります。
このM値を上げるかを考えることが戦略になります。
ではこのMを増やすにはどうするのか?
このM値を上げる2つのアプローチ方法があります。
・一つは投票する人の数を増やす。
・もうひとつは既存ファンの1人あたりの
投票数を増やすことです
つまりここ新規と既存の区分けで
考えることができます。
売上を構成する7つの基本要素は次のとおりです
・認知率
・配荷率
・過去購入率
・エボークトセットに入る確率
・1年間に購入する確率
・年間購入回数
・平均購入金額
マーケティングでもよく
新規顧客と既存顧客の追求が
この数式でも重要視されています。