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【シャドウバースエボルヴ】第12弾「黒鉄の侵略者」3週目のCS環境紹介(24/11/01~07)

こんにちは、皆様。エボルヴを数字とともにもっと楽しみたいと思っている者です。
前回は初投稿にも関わらず、多くの反応をいただき、大変恐縮です。
分析や文章にまだまだ至らない点もあるかと思いますが、これからもどうぞよろしくお願いします。
フィードバックはいつでも歓迎しております。現在、他のSNSは運営しておりませんので、コメント欄にていただければ幸いです。

他にもCS大会のデッキ紹介をしてくださる方々の記事を以前から拝読しています。特に、mtg2384様のNoteや、evolve_media様のNoteはとても参考になりました。今後の記事も楽しみにしております。

今回は1週間分のデータを基にしていますが、月初ということもありCS大会の開催数が多く、デッキの変化も色々と見られましたので、その内容を皆様にご紹介したいと思います。


1. デッキタイプの分類

今回もブシナビから公認大会のデッキリストを取得し、それを自動化して分析しました。分析には前回と同じく、階層的クラスタリングTF-IDFを用い、いくつか調整を加えました。
データは8人以上が参加したCS大会を対象としており、16人未満の場合はTOP4、16人以上の場合はTOP8までを使用しています。

その後、さらに調整を加えて最終的に24種類のデッキタイプに分類しました。その分析結果がこちらです。

「デッキランク」は、より大きな大会で活躍したデッキを上位にした数字にしました。まだ試行中のため、今回は数値のみを貼っておきます。

次に、優勝、または準優勝の実績があり、TOP8に5回以上入賞した各デッキタイプを見ていこうと思います。各デッキに含まれるカードの平均枚数と、それぞれのカードの価値を私なりに分析しました。前回の2週間と比べ、デッキのシェアがどのように変化したかを%pで表し、カードの採用状況や価値の変化も併せてご紹介します。

カードの価値は相対的な指標であり、1.0に近いほど上位のデッキに多く採用されていて、0.0に近いほど下位のデッキに多い、という感じです。絶対的な数値が重要なわけではありません。
より多くの方が使用するカード、つまりデッキのタイプを定義する「固定枠」が各デッキタイプに存在し、それよりスコアが高ければ自由枠として有効、低ければ自由枠として使いにくい、と受け取るのが良さそうです。
デッキはTOP8シェアの順に、遭遇しやすいものから紹介していきます。デッキリストは実験が成功した例を貼ろうと思ます。

2. デッキタイプ紹介

a. ヴァンガード(かげろう)
優勝:14回(14.16%p↑)、準優勝:8回、TOP8:65回(10.59%p↑)

優勝シェアもTOP8シェアもさらに上昇しました。
環境も徐々に安定し、近い未来のGPやJCSに向けて、研究よりも勝利を重視して真剣に挑むことが増えているのかもしれません。
TOP8回数に対する優勝回数の比率はわずかに減少しました(1.27%p↓)が、誤差の範囲内かと思われます。

今回は、「ジ・エンド」や「バーニングホーン」を3枚使わなかった方はおらず、他にも固定枠がほぼ全部なため、特筆すべき事項は少ないと考えています。

エルモ2枚採用型
korosuke様の優勝構築(11/03)

b. 自然ドラゴン
優勝:6回(2.96%p↑)、準優勝:6回、TOP8:35回(1.32%p↓)

前回と比べて、優勝のシェアは少し上がり、TOP8シェアは少し下がりました。

目立った点として、プテラノドンが入ったデッキが非常に活躍していることが挙げられます。前回は固定枠より下に位置していたプテラですが、今回は大きく異なりました。
他にも、評価が上がった「鋼鉄と大地の神」、評価が下がった「母なる君」「光の道筋」「ティラノサウルス」「アンキロサウルス」、そして固定枠に加わった「ドラゴニックレイジ」が見られます。環境的に、よりプロアクティブに自分のプレイを進めることが重要になってきたのかもしれません。

各マッチアップの情報がブシナビでは確認できないため、これは単なる仮説(エアプ)にすぎませんが、先攻を取ることが増えている可能性も考えられ、気になるところです。
なお、「休息」や「ヴァイディ」を3枚採用しなかった方もいらっしゃいましたが、あまり成功していないため、現状では「休息」と「ヴァイディ」は固定枠として扱うのが良さそうです。

やはりPP加速…PP加速か…
プテラ3枚・アンキロ2枚・母なる君2枚・竜巫女2枚採用型
イシ様の優勝構築(11/03)

c. 機械ナイトメア
優勝:5回(2.11%p↑)、準優勝:3回、TOP8:24回(2.67%p↑)

前回と同様に、今回はモノ投入バージョンのみを紹介します。
TOP8シェアも優勝シェアも少し増加しました。

前回の記事では固定枠より高く評価されたカードがありませんでしたが、今回は「ブラッドコア」や「鋼鉄と大地の神」が上位に浮上しました。
一方で、「アイシィレンドリング」の評価はかなり下がりました。モノの動きを妨害することが環境的にあまり良くなかったのかもしれません。

ブラッドコア2枚・マシンエンジェル採用型
Wasabi様の優勝構築(11/04)

d. 荒野ロイヤル
優勝:3回(0.39%p↑)、準優勝:3回、TOP8:22回(3.87%p↓)

TOP8シェアが少し下がった荒野ロイヤルです。

特筆すべき点として、「エミリア」や「ネラン」+「アリス」などのパッケージの採用率と評価が共に下がっていることが挙げられます。これらのカードが環境に不向きになったというよりは、それらを活かすならば、荒野よりもミッドレンジロイヤルに適しているため、自然と2つのデッキが別の方向性で分化し、こちらでは採用が減ったのかもしれません。
また、「久川凪(miroir)」はデータ上では別のカードとして扱われていますが、合算すると平均1.22枚、評価値1以上と非常に高い評価を得ています。1コストの多いデッキにおいて万能カードとして活躍しています。
「タイラントオーダー」はほぼ2枚の固定となり、他の固定枠もほぼ固まってきた印象です。
「リオード」や「冒険者」の2枚採用型のデッキもありましたが、3枚採用型の方がより活躍しました。

凪とは別カードと認識されてて辛い
次にはハードコーディングでなんとかまとめます
凪2枚採用型
ナツメ様の優勝構築(11/07)

e. ミッドレンジロイヤル
優勝:2回(0.43%p↓)、準優勝:2回、TOP8:10回(1.25%p↑)

通称「誰やねん」ロイヤル。

かなり完成度の高いデッキに仕上がってきた印象です。「エミリア」様が単純に強いですね。「オースレスナイト」がなくても活躍しています。
また、荒野ロイヤルの固定枠である「ララミア」の枚数と評価が若干下がっています。進化枠に限りがあるため、「ララミア」は3/2よりも2/1にする方が安定しているのかもしれません。
「タイラントオーダー」も前回は2枚近く入っていたものの、今週は平均1.2枚の編成となりました。荒野ロイヤルではなく、ミッドレンジとしてはテンポロスなしに動くのが重要になった可能性が見えます。

多分、一番活躍している水着カード
ゲルトさんはいつ来るかな
エミリア3枚・タイラントオーダー0枚・ララミア2枚採用型
sho様の優勝構築(11/02)
エミリア3枚・タイラントオーダー0枚・粗暴な豪剣士3枚・マグナス採用型
Hi-kun様の優勝構築(11/04)

f. 魔法使いウィッチ
優勝:0回、準優勝:2回、TOP8:10回

優勝の記録はありませんが、準優勝とTOP8シェアで割愛しました。

固定枠よりも自由枠が多く、評価も高いので、まだまだ研究しがいのあるデッキに見えますが、今週準優勝したデッキは2つとも同じ構築となっています。
「プリス」と「ドロシー」、そして「連鎖する雷」という強力なカードのおかげで、ポテンシャルは非常に高いと感じます。どのような形に成立するかが楽しみです。

マルモリ様の準優勝構築(11/03)
わたあめ様の準優勝構築(11/04)

g. コントロールナイトメア
優勝:2回(3.89%p↑)、準優勝:0回、TOP8:7回(0.07%p↓)

今週のダークホースその1です。
決勝に進出した2回全てで優勝を取りました。

「アイシィレンドリング」+「デッドペナルティ」、「バロン・ダブルフィール」、「夢のささやき」からの「ゼルガネイア」を固定枠として、他には自由枠が結構多い構築です。
新弾から追加された「ヴェノムバイト」が活躍しているのが目立ちます。クイックで車や列車を除去しながら召喚した蛇でパイロットも除去できる、かなり優秀なカードですね。「魔眼の蛇神・メドゥーサ」との組み合わせもまた
自由枠が多いコントロールデッキとして、EXエリアに触れる「ウルズ」や、アミュレットに触れる「タンホイザ」、手札に触れる「ルーゼン」などのメタカードが採用できたことも、なかなか面白い点です。
そして、「ハザン」・「デモニア」の真紅パッケージも高く評価されており、「ベルエンジェル」が非常に重要なカードとして評価されています。

環境を刺す魔界蛇ズ
ヴェノムバイト3枚・ウルズ2枚・タンホイザ採用の真紅型
えなが様の優勝構築(11/03)
ヴェノムバイト3枚・ウルズ1枚・ルーゼン採用の天使型
おうら様の優勝構築(11/03)

h. 自然エルフ
優勝:1回(0.86%p↑)、準優勝:2回、TOP8:7回(0.39%p↓)

前回とはカードの価値の評価が大きく変わったデッキです。今週のダークホースその2。

「カーバンクル」はかなり評価を下げられ、「休息」も3枚未満に採用されるようになりました。
今週新たに採用されたカードとしては、「リノセウス」が目立ちます。「スピネ」との相性の良さもあり、「ラティカ」だけではカバーできなかった打点を補完できる可能性がありそうです。
そして、「萌芽の化身」が最も重要な枠として評価されました。化身を2枚以上入れた方と1枚のみ入れた方との間で勝率に大きな差が出たことが、その要因と見られます。

算数虫
リノセウス採用型
なぼる様の優勝構築(11/04)

i. 自然ロイヤル
優勝:0回(4.35%p↓)、準優勝:2回、TOP8:7回(0.70%p↓)

前回より少し人気の減ったデッキなんですが、その中でも色々と研究が行っている状態に見えます。
特に「ワイルドリザード」を投入して結果を残した方を紹介したいと思います。

思わぬ躓き・ワイルドリザード・スパルタクス採用型
りうむ様の準優勝構築(11/03)
メイドリーダー・ミストリナ採用型
かさかさ様の準優勝構築(11/03)

3. 続いての紹介

定まったアーキタイプとしてはCSでよく見る顔ではありませんが、今週は他にも紹介したい構築がいくつか見受けられたので、少しまとめてみました。

妖精エルフ
雑草様の準優勝構築(11/02)
荒野ビショップ
ケイト様のTOP4構築(11/04)
機械ビショップ
かにのもと様の準優勝構築(11/04)
荒野原初ドラゴン
黒糖パン様の準優勝構築(11/04)
吸血鬼ナイトメア
イケおじローウェン様のTOP4構築(11/02)
ネフティスナイトメア
9コン様のTOP8構築(11/03)

こういったデッキたちも確かに結果を残しており、環境的に刺さるタイミングがあるかもしれません。今後の活躍も楽しみです。

4. 終わりに

改めまして、前回の記事への反応、本当にありがとうございます。
現在の環境では一強のデッキが圧倒的な存在感を放っていると感じていますが、それにも関わらず新たな構築を研究し、結果を残してくださる方々のおかげで、デッキ紹介が順調に進んでいます。

https://x.com/asokonohitoBD/status/1852971920419082645

特に今週は、マーウィンビショップで結果を残した方もいらっしゃったので、とても感動しました。
ビショップやウィッチなど、あまり環境で見かけないクラスも確かにありますが、その中で輝く打開策が美しいです。
皆様の努力に感謝し、今後も引き続き情報を共有していきたいと思います。
この統計が新しいデッキ構築のヒントとなれば嬉しいです。
応援しております!

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