1.5-24 ソラナの疑問
「なるほどね。つまり、『あの』巨大剣を振り回していた男は、リックの王子だったってことね」
追加で自分用に持ってきたエスプレッソに砂糖を大量に入れて飲み干し、そう言い放つソラナ
「それは、誤解を招く言い方だなぁ!」
「ソラナちゃん、すごいあってるけど違うんだよ!」
「違うもんですか。大切な主人なのでしょ?」
「言い方は大切だよ。ソラナちゃん」
「エブモスも若干、そう思っていたわよね」
「う、うん。それは、ちょっとだけね」
「君もかい!」
「ごめんなさい!リックさん!少しばかり、そう思ってた!」
「謝ることは無いわよ。エブモス。事実なのだから」
「言い切ってくれるじゃないか」
「まぁ、正しいんだけどさ」
「認めちゃったんだよっ!」
「それで、それが関係あるのかなぁ?」
「僕が君たちと協力するのにさ」
「大いにありますわ!」
「そのこころは?」
「わたくしのモチベーションよ!!」
「あーーー」
「どうしたんだい?エブモスちゃん?」
「うん。そういえばソラナちゃんもオズモさんとそういう関係だったようなって」
「そういうって?」
「うん。えーとね」
耳打ちエブモス
「えっ!!」
「ちょっと、一緒にしないでもらえるかなぁ!!」
「はっ!何を言っているのかしら?わたくしとオズモお姉様との神聖な関係をあなた達のと一緒にしないでくれないで頂けるかしら!」
「いや、どっちも 50歩100歩だと思うんだけど」
「エブモス!貴女はわかっていないわ」
(また、ソラナちゃんのせつめいがはじまっちゃうんだよっ)
「それよりも、ソラナちゃん!」
「何っ!?エブモス」
んっ、と開いていた口を紡ぐソラナ
そっと差し出されたエブモスのスプーン。
その上にあったアフォガードがソラナの口の中へと消えていった。
「ありがとう!ソラナちゃんが作ってくれた、これとっても美味しいよ!」
「当然よ!わたくしが作ったのですから」
スプーンを口から放し、胸を張ってエブモスへと言い放つ。
「で!ソラナちゃん、リックさんに聞きたいことがあったんでしょ?」
「それ、なんだったの?」
「そうだわ。聞かなければいけないことがあったのよ」
「貴方。トロンの目的、知っているのではなくて?」