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1.5-50 またね
「あなた達も、もういくのね」
「うん。0xLSDを復興するという義務もあるからね」
「役割放棄したのに?」
「放棄じゃ無いさ。譲渡」
「その上で、行使するだけさ」
「そうだったわね」
「ソラナちゃーん、ゼクセルちゃん。リックさん。準備出来たって!」
「わかりました。今、参りますわ」
「さぁ、ゼクセル、行きますわよ」
「あっ、ちょっとまって」
ポケットを漁り、ものを取り出すゼクセル
「はい!」
「何よ、これ?」
「あげるっ!」
「えっ。意味がわからないのですけど」
「いいから、いいから。とっておいて!」
そう言って、ゼクセルから渡された碧色をした宝石
「これ、あなたの瞳でしょ!?」
それは、ゼクスに変化する為の瞳であった。
「もう使う必要がないから、キミにあげるよ」
「ほら、ボクも色々とキミ達に迷惑かけたからね」
「本音は?」
「これがあると、また使っちゃいそうでさ。使わないで良いくらいに鍛えようと思うんだ」
「ふーん」
「それに。この瞳。ゼクスになっているときって、誰かの意思に支配されている様な気がするんだ」
「だから、そういうの気にしないキミに持っていて欲しい」
「キミなら悪用もしないだろ?」
「随分な信用のされ方ね」
「いいでしょう。これは『預かって』おきます」
ソラナは、手渡された碧色の石をそっと、自身のポケットにしまう。
「じゃあ!またね」
「ええ。必ず取りにきなさいよ」
「うん!」
そう言うとゼクセルは走って行った。
リックの待つ小型シャトルへと。
———-
「行っちゃったね」
「ええ」
「ソラナちゃん、それ何?」
エブモスがソラナの身につけるリボンを見て首を傾げる。
「戦友からの贈り物よ」
「ふーん」
なっとくしたのかゆったりと見つめる
エブモス
「きれいだね!」
「まっかなリボンに蒼い宝石」
「ええ、綺麗よ。だって、彼女たちの生き様ですもの」