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1.5-9 リックですが?
「で、こいつをどう思うよ?」
「そういわれても、反応に困るわ」
「オズモさん!それじゃ、俺が困っちゃうわけよ!」
「わかっているわよ。ポルカ君」
ExAより帰還して、報告を終えたと思ったら怪しいナマモノが現れ
それをエブモスが対処したと思ったら、ポルカドットが青年を連れて来たのだ。
長身痩躯の青年
白髪の全体的に逆立てた様な髪型
服装はどこかアジア風で、東洋系の美男子だった。
パッと見は。
「ああ、あるがままを話そう」
「怪しいナマモノが二匹現れたと思ったら、こいつが現れてだ」
「やつらをゲートの向こう側に逃がしたわけだ」
「ゲート?」
「ああ、高度なコントラクトで組まれたものだった」
「で、俺の弁当を食った下手人を逃がしたこいつに色々尋ねたんだが、さっぱり要領を得なくてな」
「だから、オズモさんにこいつの解析を頼みたかったんだ」
「俺のスキャンでは表面に、正体不明のトランザクションの跡が検出されたくらいでな。その詳細が分からない」
わかれば、どこから侵入したかわかるのだが。
「ポルカドットの聞き方が悪いんじゃない?」
「あなた、甘いから」
「ソラナちゃん、言葉が鋭いんだよっ!」
「お弁当を盗み食べられたくらいで、そんな」
「エブモス、これは大切なことなのよ」
「彼は、このコスモス庁舎に侵入できたのよ」
「それがなにかあるの?」
「わたしだって、いつも、入ってきてるよ」
「エブモス、それは、あなたがオズモお姉様によって許可されているからよ」
「もっとも、詳細に言えばオズモお姉様がアトムさんに申請して、エブモスの通行を許可しているの」
「普通、この庁舎に意識体は入れないのよ」
「なんと!!」
「そうよ。ってあなた気付いてなかったの?」
「あまり気にしてなかった」
「まぁ、そうよね」
「でも、ソラナちゃんは侵入してきたでしょ?」
ほら、あのアラメダリサ―チ事件の時と指摘をする。
「わたくしは、FTTを使用していたからね」
「エキゾチック物質であるFTTを使って、庁舎の情報を書き換えて、無理やり侵入していたのよ」
詳細は省くけど。とソラナ
「さて、そこのあなた。名前は何というのかしら?」
ソラナは、目を細め、鋭く威圧するように侵入者を見つめながら尋ねた。
「はぁ、そう見つめられたらこたえるしかないよねっ」
君みたいな魅力的な女の子に。と付け加え、答える侵入者
「なっ!!俺の時は、全然、何も答えようとしなかったくせに!」
「んー。きみはさ。ちょっと話し聞かなそうだったから黙秘権を行使させてもらったんだ」
「それに、ほら、結果、僕は喋ったのだからいいじゃないか!」
「こいつ!!」
「で、あなたは何者なの?」
「何者とはひどいなぁ。ExAの本社であったじゃないか」
そういって、彼は特徴的な丸眼鏡を取り出して装着するとコントラクトを放った。
「なっ!!」
ポルカドットが構える。
「あぁ、大丈夫。攻撃とかしないから」
そういって、現れたのは、黒髪のおかっぱ。
眼鏡を装着した青年だった。
「あなたは、あのときの!」
「そうそう。君に守ってもらった参加者の一人」
「どうして?」
「それはね。君達に伝えることがあって来たんだ」
「ねぇねぇ、わたしはエブモスっていうんだけれど。あなた、お名前は?」
「そうだね!正体を明かしたのだから名前をなのらなければね」
「僕の名前は、リック。0xLSDの一員さ」