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1.5-14 その後
目が覚めるとそこは、ベッドの上だった。
横の小さな化粧台には、小さなNFTが置かれていた。
『デイジーへ』そう書かれて、小さな宝石が重しとして置かれていたそれを手に取る。
『リソースの調達に行って来るね!』
『心配しないで待っているのよ』
そう達筆に書かれていた。
「トロン」
そう、くちから小さく声を漏らした後、暫し、佇んでいた、
(私も、やらなくっちゃね)
そう考えると、クローゼットまで着替えを取りに行こうとして気付く。
近く仕事用机に畳まれた緩い私服に。
『少しゆったりと構えて。根詰め過ぎないで』
『リラックス、リラックス』
そう書かれたNFTと共に。
「トロンったら」
彼女の笑顔を思い出しながら、着替える。
大きな鏡に映った下着姿の自分を変えていく。
清楚な白いシャツに青色のゆったりしたスカートを履く。
「これで、いいわね」
トロンが用意してくれた服に着替えると、くるりと鏡の前で回転するデイジー。
まるで、子供の様な仕草。
普段、社員がいるところでは絶対にしないその仕草。
見た目とのギャップもあり、刺さるところにはストライクで刺さる組み合わせだった。
「さて、いきましょ!」
そういって、自室を後にするデイジーであった。