0.10-3 ゲスト
幕は、上がった。
先程までの純白のゴシックロリータ衣装から一転して、白いドレスを身につけたシルク
対して、漆黒のドレスを纏うピアーナ
2人とは異なり、色彩豊かなヴェールカラーのドレスを着こなすアヴァリア
イーサは、布で形作られた巫女のような騎士の様な衣装を纏っていた。
シルクは、歌い上げる。
透明感のある声で、『誕生』を
ピアーナは、激しく突き刺さる様な声で作り上げていく。
『成長』を
アヴァリアは、やさしく
そして、語るように編み上げていく
『調和』を
それぞれのテーマに沿った歌を
フェーズを変えて、互いに歌い合う
その間をイーサが踊る。
主旋律になっている歌に合わせて、その衣装と踊りを変えて。
(みんな、すごい!)
(アヴァリアちゃん、かわいい)
(ピアーナさんは、かっこいい)
(シルクちゃんは、やっぱり神秘的だよね!)
(でも、でも!そこに合わせちゃうイーサさん。すごいんだよ!)
目を輝かせながら、トランザクションで照明を操作していくエブモス
予め、シークレットが組んでくれたコントラクトのおかげで熟練した職人なみの演出を難なくこなしていく。
(でも、なんでシークレットくん。こんなこと知っているんだろ?)
彼の組んだコントラクトを順番に起動していくだけで、次々に照明が変化していく。
それも、ステージのフェイズに合わせた色合いに。
そこに疑問を感じつつも、『綺麗だし、まぁいっか!』と片付けてしまうのが、エブモスだった。