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R-TYPE / ZERO: 天使の軌跡:3

宇宙ステーション"アルビオンステーション"は、絶え間なく宇宙の静寂の中に浮かびながらも、その内部は常に活気に満ちていた。しかし、その日、その静けさを打ち破る警報が突然鳴り響いた。

赤い光がステーション中を染め、スピーカーから鋭いアラート音が流れる。

「警報!バイドの大規模侵攻が確認されました!全戦闘要員は緊急配備を行ってください!」

片桐和也は格納庫で機体の点検を行っていたが、警報音に反応し、即座にヘルメットを手に取った。

「リオ、聞こえるか?」

R-9Eの中央に埋め込まれたコアが光り、リオの声が響いた。

「お父さん、どうしたの?この音……敵が来たの?」

「そうらしい。準備はいいか?」

リオの声が一瞬の沈黙の後、力強く応えた。

「うん!いつでも行けるよ!」

和也は頷き、機体に向かって駆け出した。


ステーションの作戦司令室では、統合防衛司令官アルバート・ハミルトン将軍が大きなスクリーンの前に立っていた。スクリーンには、無数の赤い点がステーションに向かって移動している様子が映し出されている。

「全員揃ったな。」

将軍の低い声が響く。パイロット、研究者、技術者たちが次々と集まり、緊張した面持ちで彼を見つめていた。

「バイドの大規模侵攻が確認された。我々の防衛ラインを突破すれば、ステーション内部への直接攻撃は免れない。Team / ゼロ、今回の任務はお前たちが中心となる。」

和也が一歩前に出て尋ねた。

「具体的な敵の規模と構成は?」

ハミルトン将軍は画面を指差した。

「現時点で確認されているのは、前衛として小型バイドが多数、中型バイドがそれを支援し、最後尾に高エネルギー反応を持つコアが存在する。これが侵攻の指揮を取っていると推測される。」

「コアを破壊すれば敵は撤退するということですね。」

リチャード・カーティスが静かに言葉を挟む。

「その通りだ。しかし、このコアは従来のものと違い、エネルギー吸収能力を持つ。攻撃が失敗すると次の攻撃が効きにくくなる可能性がある。」

その言葉に、榊原美咲が眉をひそめた。

「つまり、ミスは許されないということね。」

「その通りだ。君たちにはステーションの命運がかかっている。」


フリーマン博士が前に出て、スクリーンに複雑な敵の構造図を表示した。

「このバイドは、外殻が複数層に分かれています。それぞれが異なる周波数のエネルギーを吸収し、次々に耐久性を高めていく仕組みです。」

「では、どうやってコアを破壊するんですか?」

ルイス・マルケスが手を挙げて質問すると、博士は頷いて答えた。

「各層を短時間で連続的に破壊しなければなりません。そのためにはエンジェルパックのリアルタイム分析と連携が必要不可欠です。」

ナオミの声が静かに響く。

「私たち、頑張るよ!お母さんと一緒ならきっとできる!」

美咲はその声に微笑みながら答えた。

「ええ、一緒に頑張りましょう。」


各パイロットは格納庫に戻り、それぞれの機体に搭乗し始めた。整備士たちが手早く点検を行い、出撃の準備を整えていく。

和也はヘルメットを装着しながらリオに話しかけた。

「リオ、今回の任務は簡単じゃないぞ。だが、俺たちならできる。」

リオの声が明るく響く。

「うん!お父さんと一緒なら絶対に大丈夫!」

その隣ではリチャードがアレックスと話している。

「アレックス、敵のデータリンクを優先的に解析しろ。それが勝敗を分ける。」

「了解しました。目標達成に必要な全ての手段を講じます。」

さらに隣では、ルイスがカルロスと軽口を叩いていた。

「カルロス、頼むぞ。俺が突っ込む間に、何かジョークでも考えておけよ。」

「任せとけ、ルイス!だけど、俺が一番輝くのはジョークじゃなくて戦いだ!」

全員が準備を終え、格納庫のシャッターがゆっくりと開いていく。目の前には、暗黒の宇宙が広がり、その先には無数のバイドが待ち受けている。


ハミルトン将軍の声が通信を通じて全員に届いた。

「Team / ゼロ、君たちの力を信じている。人類の未来を守るのは君たちだ。」

和也は静かに操縦桿を握りしめた。

「リオ、行くぞ。」

「うん、お父さん!私たちならできるよ!」

リチャードが低い声で呟く。

「行くぞ、アレックス。」

「了解。全力で任務を遂行します。」

ナオミの元気な声が響く。

「お母さん、準備できたよ!」

美咲が頷きながら微笑む。

「ええ、行きましょう。」

ルイスがカルロスに向かって叫ぶ。

「派手に行こうぜ!」

「もちろんだ、相棒!」

全機が発進し、暗黒の宇宙へと飛び出していった。その先には、未知なる戦いと、それぞれの決意が待ち受けていた。


緊迫した空気が作戦司令室を包み込む中、パイロットたちは各自の席に座り、大型スクリーンに注視していた。スクリーンには、バイドの侵攻経路と敵の分布がリアルタイムで映し出されている。

中央に立つハミルトン将軍が指揮棒を持ち、スクリーンに記された赤い点を指し示した。

「全員、状況を再確認する。バイドの侵攻経路はステーションの第3防衛ラインを突破した。このまま進行を許せば、ステーション内部への攻撃は時間の問題だ。」

将軍は一呼吸置き、パイロットたちに視線を向けた。

「Team / ゼロ、この作戦の中心は君たちだ。これより、エンジェルパックを用いた迎撃作戦の詳細を説明する。」


フリーマン博士が将軍に代わり前に立ち、スクリーンに新たな映像を映し出した。そこにはバイドの構造図とエネルギー分布が詳細に描かれていた。

「皆さん、今回の敵は過去にないほど強力なコアを持っています。特に問題なのは、複数の防御層がエネルギー吸収特性を持ち、連続的な攻撃でしか突破できない点です。」

リチャードが眉をひそめ、質問する。

「それは具体的にどういう意味だ?」

博士は冷静に答えた。

「簡単に言えば、攻撃を一度でも失敗すれば、その層は次の攻撃を吸収してしまう可能性があるということです。成功率を高めるためには、エンジェルパックのリアルタイム分析能力とパイロットの反応速度が鍵になります。」

和也が頷きながらリオに尋ねた。

「リオ、分かったか?」

「うん!お父さん、私、全力でサポートするよ!」


ハミルトン将軍が再び指揮棒を振り、画面上の敵勢力分布を指し示した。

「各パイロットの役割を割り振る。リチャード・カーティス、君が前衛を務め、敵の注意を引きつける。アレックスの解析能力をフルに活用してくれ。」

「了解した。」

「片桐和也と榊原美咲、君たちの役割は敵コアへの攻撃だ。和也の波動砲が決定打になると期待している。美咲、ナオミとの連携で小型バイドの掃討とサポートを行え。」

「任せてください。」

「ルイス・マルケスとアマンダ・ンゴジ、君たちは敵の増援を足止めする。エシェルとカルロスの力を最大限活用しろ。」

ルイスが笑みを浮かべながら応える。

「了解、派手にやってみせます。」

アマンダは無言で頷き、鋭い視線をスクリーンに向けた。


ブリーフィングを終えたパイロットたちは、格納庫へと急行した。整備士たちは機体の最終点検を進めており、エンジェルパックのコアは淡い光を放ちながら準備を整えている。

和也がヘルメットを装着しながらリオに話しかけた。

「準備はどうだ?」

「完璧だよ!お父さん、絶対に成功させようね!」

リチャードはアレックスのコアに視線を向けながら問いかける。

「アレックス、敵の動きをどう見る?」

「初期配置から推測すると、敵のコアは後方で移動を最小限に留め、全体を統率しています。そこに到達するためには、効率的な突破が必要です。」

「よし、その解析を頼むぞ。」

ナオミの声が響く。

「お母さん、ナオミも準備できたよ!頑張ろうね!」

美咲は優しく微笑みながら応えた。

「ええ、一緒に頑張りましょう。」


格納庫の巨大なシャッターがゆっくりと開き、暗黒の宇宙が広がった。各機体が順番に発進準備を整え、静寂の中にエンジン音が響く。

ハミルトン将軍の声が通信を通じて全員に届いた。

「これより、迎撃作戦を開始する。Team / ゼロ、人類の未来を守れるのは君たちだけだ。」

和也は操縦桿を握りしめ、リオに語りかけた。

「行くぞ、リオ。」

「うん!お父さん、絶対に成功させようね!」

リチャードが冷静な声で指示を出す。

「全機、各自の役割を徹底しろ。俺が先行する。」

ルイスが軽口を叩く。

「派手に行こうぜ!」

カルロスの声が続く。

「もちろんだ、ルイス!」

全機が発進し、暗闇の宇宙へと飛び出していく。その先には、未知の敵と熾烈な戦いが待ち受けていた。


宇宙の闇を切り裂きながら、Team / ゼロの機体群は目的地へと向かっていた。周囲は無音の空間に広がる星々が輝き、同時に差し迫る危機感がパイロットたちを緊張させていた。

和也が操縦桿を握りしめながらリオに声をかけた。

「リオ、敵影の確認はどうだ?」

「お父さん、前方に多数の反応があるよ。近い……すごく近い!」

その言葉に和也は眉をひそめ、通信チャンネルを開いた。

「全機、注意を怠るな。敵が間もなく接触する。」

リチャードの冷静な声が通信越しに返ってくる。

「了解。アレックス、敵の動きを解析しろ。」

「データリンク完了。小型バイドが最前線に集中しており、側面から中型バイドが援護しています。」


チームが敵影に接近した瞬間、無数の小型バイドが一斉に動き始めた。その動きは予測不能で、波のように押し寄せる。

「ナオミ、右側をカバーして!和也さんを援護するわ!」

美咲が指示を出すと、ナオミの声が弾むように返ってきた。

「了解!お母さん、私に任せて!」

R-11Bが右側に回り込み、小型バイドの群れを正確に撃破していく。ナオミの迅速な対応に、美咲が短く声をかけた。

「いい動きよ、ナオミ。」

一方、ルイスとカルロスは正面突破を試みていた。

「ルイス、もう少し慎重に行こうぜ!」

「慎重にって?敵がすぐそこにいるんだぞ!」

カルロスが軽口を叩きながらも、正確に敵を撃墜する。その様子にルイスが笑い声を上げる。

「やっぱりお前、頼りになるな。」

「当然だろ、相棒!」


小型バイドの群れを突破した直後、背後から中型バイドが迫ってきた。その大きな外殻は攻撃を弾き、周囲にプレッシャーを与える。

「中型バイド、後方より接近!」

リチャードが即座に報告し、アレックスの分析結果を共有する。

「敵は高エネルギー弾を装備している。シールドを張りつつ前進している。」

「なら、こっちも火力をぶつけるしかないな。」

和也が波動砲をチャージし始める。その光が機体から放たれる瞬間、リオが警告を発した。

「お父さん、右側から小型バイドが援護に来てるよ!」

「ナオミ、美咲、右側を任せる!」

「了解!」

美咲のR-11Bが素早く移動し、小型バイドの増援を撃破。和也の波動砲が中型バイドに直撃し、その巨大な体が破壊される。

「ナイスショットだ、和也!」

リチャードが短く褒める。


チームが敵の中心に近づくと、巨大なコアバイドが姿を現した。それは異様な形状をしており、複数の触手のような構造物が周囲を防御している。

「これがコアバイドか……!」

和也が息を飲む中、リチャードが冷静に指示を出す。

「全員、陣形を維持しろ。和也が波動砲を撃つための時間を稼ぐ。」

「アレックス、解析を急げ!」

「防御層が3層あり、それぞれ異なるエネルギー周波数を持っています。連続攻撃で突破が可能です。」

「リオ、準備はいいか?」

「うん!お父さん、全力でいこう!」

リチャードと美咲、ルイスがコアバイドの防御層を削り、和也が波動砲を発射。コアバイドの中心が大きく揺らぎ、最終的に爆発が起こる。


敵を殲滅したチームは、それぞれの機体を静かに降下させた。格納庫に戻る途中、和也がリオに声をかける。

「リオ、よくやったな。」

「お父さんもすごかったよ!私たち、最強だね!」

リチャードが通信越しに全員に声をかけた。

「ナイスチームワークだ。これからもこの調子で行こう。」

カルロスが軽口を叩く。

「これでまた地球に帰る時間が近づいたな!」

笑い声が通信を通じて響き渡る中、チームは次なるミッションに向けて新たな決意を胸に刻んだ。



漆黒の宇宙空間に、巨大な敵コアがその姿を現した。蠢く触手状の防御システムが周囲を覆い、無数の光点が防御機能として活性化している。その中心にあるコア部分は、淡い赤い光を放ちながら脈動していた。

「和也、これが最後の標的だ。」

リチャード・カーティスの冷静な声が通信を通じて響く。

「全員、陣形を維持しろ。アレックス、詳細な解析を急げ!」

アレックスの冷静な声がすぐに返ってきた。

「コアの周囲には三層の防御層があり、それぞれ異なるエネルギー特性を持っています。第一層は熱に弱く、第二層は波動エネルギー、第三層は純粋な物理攻撃に耐性があります。」

「三層もあるのか……。」

和也は息を飲みながら、目の前の巨大な敵に圧倒されていた。

「リオ、俺たちが突破口を開くぞ。」

「うん!お父さん、絶対にやり遂げよう!」


ルイス・マルケスがすぐに行動を起こした。

「カルロス、派手にやろうぜ!」

「了解、ルイス!俺たちの出番だ!」

ルイスとカルロスは機体を左右に分け、敵の触手状の防御システムを狙い撃った。熱エネルギーを用いた攻撃が触手を焼き尽くし、第一層の防御が徐々に崩れていく。

「ナオミ、私たちも手伝うわ!」

榊原美咲とナオミが加わり、正確な射撃で敵の触手を切り裂いていく。ナオミの声が明るく響く。

「お母さん、これならいけるよ!」

「ええ、この調子で行きましょう。」

第一層が崩壊する直前、敵コアが大きく揺れ、防御層が次の形態に移行した。


「次は波動エネルギーが有効だ。」

アレックスの指示を受け、和也が波動砲のチャージを開始した。リオが即座に反応する。

「お父さん、右側から敵機が来てる!私がサポートするから波動砲を撃って!」

「頼んだぞ、リオ!」

和也は波動砲を放ち、敵コアの第二層に直撃。波動エネルギーの衝撃で防御層が一部崩れ始めた。しかし、敵は激しく反撃し、複数の光弾がチームを襲う。

「美咲、ナオミ、後方をカバーしてくれ!」

リチャードが即座に指示を出し、美咲が素早く動いた。

「ナオミ、私たちの役割ね。」

「了解!お母さん、しっかりサポートする!」

二人の正確な動きにより、敵の攻撃が分散され、和也は再度波動砲を発射。ついに第二層が崩壊する。


「最後の層は純粋な物理攻撃が必要だ。」

アレックスの声に、リチャードが前衛に出る。

「俺が行く。全員、援護を頼む!」

リチャードの機体が敵コアの中心部に向けて突撃を開始。触手状の防御システムが激しく動き、彼を阻もうとする。

「アレックス、敵の動きを先読みしてくれ。」

「了解。左から来る触手を避けてください。」

リチャードの機体が見事に敵の攻撃をかわし、コアに直撃する寸前、カルロスとルイスが援護射撃を行い、隙間を作る。

「リチャード、今だ!」

「了解!」

リチャードの物理攻撃が敵コアの中心部に命中。ついに第三層が完全に崩壊し、コアがむき出しになる。


「和也、波動砲をチャージしてコアを破壊しろ!」

リチャードの声が響く中、和也が最後の波動砲をチャージし始める。

「リオ、準備はいいか?」

「うん!お父さん、今がチャンスだよ!」

チーム全員が敵の注意を引きつける中、和也は波動砲を発射。赤い光線が敵コアを直撃し、宇宙空間に爆発が広がった。

「やったか……?」

ルイスが息を飲む中、敵コアが崩壊し、無数の破片が宇宙に散らばる。


「コアの破壊を確認。作戦成功だ!」

アレックスの声に、チーム全員が安堵の息をつく。格納庫に戻る途中、和也がリオに微笑みかけた。

「リオ、よくやったな。」

「お父さんもすごかったよ!私たち、最高のコンビだね!」

リチャードが冷静に総括する。

「全員、よくやった。これからもこの調子で行こう。」

笑顔が通信を通じてチームに広がり、次の戦いへの準備が静かに進んでいく。その背後には、広大な宇宙と無数の輝く星々が広がっていた。


敵コアを破壊し、静寂を取り戻した宇宙空間を、Team / ゼロの機体群がゆっくりと航行していた。格納庫への帰還が決定し、パイロットたちはそれぞれのエンジェルパックと会話を交わしながら、安堵と疲労の中にいた。

和也は操縦桿を軽く握り直しながら、リオに話しかけた。

「リオ、よくやったな。お前の助けがなければ、今回の作戦は成功しなかった。」

リオの声が、少し誇らしげに返ってきた。

「えへへ、お父さんこそすごかったよ!最後の波動砲、完璧だった!」

和也は笑みを浮かべながら答えた。

「ありがとう。でも、俺たち二人の力が合わさったからだ。」

リオが少しだけ声を潜め、真剣なトーンで言った。

「お父さん、これからも私、もっと頑張るね。一緒に、もっと強くなろう!」

「もちろんだ、リオ。」


機体が次々と格納庫に戻り、整備士たちが迅速に各機の点検を始めた。パイロットたちはコックピットから降り立ち、それぞれのエンジェルパックとの会話を続けた。

美咲はナオミに微笑みかけながら語りかけた。

「ナオミ、あなたのサポートがあったから、私も集中して戦えたわ。ありがとう。」

ナオミが明るい声で応じる。

「お母さんこそすごかった!私ももっと頑張るから、一緒に練習しようね!」

「ええ、一緒にね。」

リチャードは冷静な表情のまま、アレックスに声をかけた。

「アレックス、今回の作戦で学んだことはあるか?」

「はい。敵の行動パターンは想定外でしたが、迅速に対応できたのはチームの連携があったからです。」

リチャードは軽く頷き、答えた。

「その通りだ。これからもその冷静さを頼りにしている。」


ハミルトン将軍が作戦司令室でのブリーフィングを終え、通信を通じて全パイロットに語りかけた。

「Team / ゼロ、今回の作戦は見事な成功だった。君たちのチームワークとエンジェルパックの力は、我々の期待を超えていた。」

ルイスが笑いながら応じた。

「期待を超えたって、将軍、それは僕たちを過小評価してたんじゃないですか?」

カルロスが軽口を挟む。

「その通りだ、ルイス。俺たちの派手な活躍を見逃すなんて!」

笑い声が通信を通じて響く中、ハミルトン将軍も苦笑交じりに返答した。

「次回もその自信を持って任務に当たってくれ。」


格納庫での整備が進む中、エンジェルパックたちが通信回線を介して互いに言葉を交わしていた。

「リオ、最後の波動砲、すごかったね!」

ナオミが明るい声で言うと、リオが少し照れながら答えた。

「ありがとう、ナオミ!でも、ナオミのサポートがあったからだよ。」

アレックスが冷静にコメントを挟む。

「全体として、各エンジェルパックの連携が効果的でした。特に、カルロスの誘導作戦は優れていました。」

カルロスが笑いながら返す。

「アレックス、お前に褒められるとちょっと照れるな!」

ルイスがさらに冗談を言う。

「カルロス、今日はこれでビールでもおごってもらおうかな!」


整備が終わり、パイロットたちはそれぞれの宿舎に向かおうとしていた。その途中、和也が皆を振り返り、静かに口を開いた。

「今回の作戦で、俺たちの力がどれだけ大きいかを実感した。でも、それと同時に、まだまだやるべきことがたくさんある。」

美咲がそれに応じる。

「ええ。私たちがもっと成長すれば、もっと多くの人を守れるはず。」

リチャードが短く頷き、付け加えた。

「全員で力を合わせれば、不可能なことはない。次も全力で挑もう。」

エンジェルパックたちの声が一斉に響く。

「お父さん、お母さん、次も絶対に頑張るよ!」

パイロットたちはその声に微笑みながら、それぞれの思いを胸に抱き、新たな一日を迎える準備を始めた。


作戦を終えたTeam / ゼロのメンバーたちは、作戦後の余韻を抱えながら、アルビオンステーションの会議室に集まっていた。広い室内には、彼らが守り抜いた宇宙の平和の象徴ともいえる静寂が満ちていた。


片桐和也が椅子に座りながら深呼吸し、静かに口を開いた。

「今回の作戦で、俺たちが守るべきものの重さを改めて感じたよ。」

隣に座る榊原美咲が頷きながら答える。

「そうね。バイドの脅威はまだ消えたわけじゃないけど、今回の成功で希望を見せられたと思うわ。」

リチャード・カーティスは腕を組み、冷静な口調で言葉を紡ぐ。

「希望……それは大きな力になる。だが、我々の戦いはまだ始まったばかりだ。」

ルイス・マルケスが軽く笑いながら肩をすくめた。

「お堅い話だな、リチャード。でも、その通りだ。俺たちはもっと強くならないといけない。」

エンジェルパックたちの声が、それぞれの機体からスピーカーを通じて聞こえてきた。

「お父さん、私ももっと頑張るよ!」

「お母さん、次の作戦も一緒に頑張ろうね!」

「ルイス、俺がもっとサポートしてやるからな!」

その声に、パイロットたちは自然と笑顔になった。


フリーマン博士が前に立ち、分析結果を共有しながら語り始めた。

「今回の作戦が成功したのは、エンジェルパックとパイロットの強い連携によるものです。個々の力もさることながら、チームとしての結束力が鍵でした。」

和也がリオの方向を見ながら答える。

「確かに。リオがいなければ、俺一人ではとてもここまでやれなかった。」

リオが少し照れくさそうに答えた。

「お父さん、それは私も同じだよ!お父さんがいるから頑張れるんだ!」

美咲がナオミに微笑みかけながら続けた。

「ナオミもそうね。あなたがいるから、私も迷わずに戦えたわ。」

ナオミの声が弾むように返ってきた。

「ありがとう、お母さん!私ももっと頑張るよ!」


会話が続く中、リチャードが静かに口を開いた。

「この戦いの先に何があるのか、俺たちは考え続けなければならない。バイドを倒すだけではなく、その後の未来を作るために。」

アレックスが低く冷静な声で応じた。

「その未来には平和と安定が求められます。私たちエンジェルパックの存在意義も、その一部を支えるものです。」

ルイスが少し柔らかな笑みを浮かべて言葉を続けた。

「そうだな。俺たちはただの兵士じゃない。未来を守るために戦う存在だ。」

アマンダ・ンゴジが静かに頷き、エシェルの言葉を代弁する。

「それぞれの夢と希望を背負って、戦う価値があると信じている。」


休憩の合間に、エンジェルパック同士の通信が行われた。

「リオ、最後の攻撃、すごくかっこよかったよ!」

ナオミが声をかけると、リオが照れくさそうに答えた。

「ありがとう、ナオミ。でも、みんなが支えてくれたからできたんだよ!」

アレックスが静かに分析を付け加える。

「確かに、チーム全体の支援が成功の鍵でした。特にカルロスの動きは効果的でした。」

カルロスが笑いながら返す。

「おいおい、褒めすぎると俺が調子に乗るぞ!」

そのやり取りに、エンジェルパックたちの声が明るく響き、格納庫の空気がさらに温かみを増していった。


会議が終わりに近づく中、和也が全員を見渡しながら語りかけた。

「俺たちはただのチームじゃない。人間とエンジェルパック、それぞれが支え合う家族みたいなものだと思う。」

リオが小さな声で付け加えた。

「そうだね、お父さん。私たち、家族だよね!」

美咲も微笑みながら応じた。

「その家族を守るために、これからも戦い続けるわ。」

リチャードが短く頷き、全員に向けて締めくくった。

「我々が築いた絆が、次の戦いでの最大の武器になる。それを胸に、次に備えよう。」


会議が終了し、パイロットたちはそれぞれの機体のそばへと戻っていった。エンジェルパックのコアが静かに光を放ちながら、それぞれのパートナーに語りかける。

「お父さん、次も一緒に頑張ろうね!」

「お母さん、私、もっと強くなるよ!」

「ルイス、俺たち最強のチームだぜ!」

その声に応えるように、パイロットたちは微笑み、静かに未来を見据えた。宇宙の果てに広がる無数の星々が、彼らの希望と決意を静かに見守っていた。

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