R-TYPE / ZERO: 天使の軌跡:9
プロメテウス基地の研究施設は、かつてないほどの緊張感に包まれていた。研究チームと整備班、そしてTeam / ゼロのメンバーが集まり、エンジェルパックたちの再生プロセスが進行する様子を見守っていた。
再生用のカプセルは、無数のケーブルとモニターに接続され、その中でゆっくりと光を放ちながら生命の兆候を示していた。カプセルの中には、バイド技術を応用して作られた高度な義体が形成されつつあった。
「これが成功すれば、エンジェルパックたちが完全に戻ってくる。」
フリーマン博士が研究員たちに指示を出しながら、自分自身にも言い聞かせるように呟いた。
義体の形成は、膨大なエネルギーと精密な調整を必要とする工程だった。エンジェルパックたちの意識データは光球から抽出され、ナノスケールの操作によって新しい体に移植されていた。
「心拍数が安定しました。神経接続も問題ありません。」
研究員の一人がモニターを確認しながら報告する。フリーマン博士は慎重にデータを見つめながら頷いた。
「義体のシステムは正常だ。次は意識の統合フェーズに入る。」
その言葉に、和也たちは息を呑んでカプセルを見つめた。
「リオ……戻ってきてくれ。」
和也が心の中で願うように呟いた。
Team / ゼロのメンバーたちは、それぞれの思いを胸に抱えながらプロセスを見守っていた。美咲は目を閉じ、ナオミの姿を思い浮かべていた。
「ナオミ、もう一度、あなたに会いたい……。」
リチャードは腕を組み、無言でモニターを見つめていた。ルイスは隣で軽く肩をすくめながらも、内心では不安と期待が入り混じっていた。
「これで失敗したら、俺たちの努力は無駄になる。でも……成功するはずだ。」
カルロスは黙々と義体のシステムに目を通し、最終的な調整が完了するのを確認していた。
義体が完成すると、いよいよ意識の統合が開始された。このフェーズは最もリスクが高く、失敗すればエンジェルパックたちの意識が完全に消滅する可能性があった。
「意識データを移植します。全員、準備を!」
フリーマン博士の指示により、研究員たちは一斉に操作を開始した。カプセル内の光がさらに強くなり、義体が微かに動き始めた。
「心拍数が上昇しています!意識が覚醒し始めています!」
モニターに映るデータが急激に変化し、全員が緊張感を隠せなかった。突然、カプセルから微かな声が聞こえた。
「……お父さん?」
その声に、和也は思わず前に出た。
「リオ!お前なのか?」
カプセルの中でリオの義体がゆっくりと目を開け、彼の方を見つめた。
「お父さん……私、戻ってきたよ……。」
次々と目を覚ますエンジェルパックたちは、まだ新しい体に慣れていない様子だった。ナオミも美咲の方を見つめながら、小さな声で呼びかけた。
「お母さん……ありがとう……。」
美咲は涙を浮かべながらナオミに微笑みかけた。
「ナオミ……よく頑張ったわね。本当におかえりなさい。」
研究チームが義体の状態を確認しながら調整を進める中、リチャードが全員に向けて静かに語りかけた。
「これで終わりじゃない。だが、まずは彼らが戻ってきたことを祝おう。」
全てのプロセスが完了し、義体の適応も順調に進んでいた。フリーマン博士がモニターを確認し、深い息をついた。
「再生は成功だ。彼らは完全に戻ってきた。」
その言葉に、研究室内は歓声に包まれた。和也はカプセルの前でリオに微笑みかけ、そっと手を差し伸べた。
「リオ、これからは一緒に生きていこう。」
リオは少し戸惑いながらも、その手をしっかりと握り返した。
「うん、お父さん。一緒に頑張ろう。」
美咲もナオミと手を取り合い、静かに涙を流していた。
研究施設の再会ルームは、これから訪れる瞬間への期待と緊張で満ちていた。Team / ゼロのメンバーたちは、それぞれが胸の内に思いを抱えながら、再生を果たしたエンジェルパックたちとの初対面に臨んでいた。
和也は、義体が入ったカプセルがゆっくりと開かれるのを見つめていた。その中から、リオが初めて義体を使って自分の体を動かす姿が現れた。
「お父さん……。」
リオの声は少し不安定だったが、間違いなく彼の娘のものだった。和也は涙をこらえきれず、前に歩み寄った。
「リオ、本当にお前なんだな。」
リオは不安げに自分の手を見つめながら、ゆっくりと握り拳を作った。
「お父さん……これが私の新しい体なんだね。変じゃない?」
和也は微笑みながら首を振った。
「全然変じゃないさ。お前はいつでも俺のリオだ。」
他のエンジェルパックたちも次々と義体での最初の動作を試みていた。ナオミはカプセルの中から美咲を見つけ、震える声で呼びかけた。
「お母さん……私、ちゃんと動けるのかな。」
美咲はナオミの手を取り、しっかりと握りしめた。
「大丈夫よ、ナオミ。ほら、私の手を感じてみて。」
ナオミは驚いたように目を見開き、ゆっくりと頷いた。
「感じる……お母さんの温かさ……。」
その言葉に、美咲は目に涙を浮かべながら微笑んだ。
「ナオミ、おかえりなさい。」
エンジェルパックたちは新しい体に戸惑いながらも、パイロットたちの支えを受けて少しずつ慣れていった。
リオがふと和也に尋ねた。
「お父さん、私……本当に人間みたいに見える?」
和也は真剣な表情で答えた。
「もちろんだ。お前はもう戦闘ユニットなんかじゃない。俺の大切な娘だ。」
リオはその言葉に少しずつ笑顔を取り戻し、義体の感覚を確かめるように動き始めた。
「ありがとう、お父さん。私、また一緒に頑張れるね。」
再会ルームには、エンジェルパックたちとパイロットたちが再び一堂に会する姿があった。ルイスが冗談めかして口を開いた。
「これでまた一緒に戦えるってわけだな。でも、俺たちより強くなるなよ!」
リオが少し笑いながら答えた。
「それはどうかな?でも、お父さんを守るのが私の役目だから、負けないよ。」
カルロスは無言で義体の調整を手伝いながら、静かに微笑んでいた。リチャードが全員を見渡しながら、落ち着いた声で語りかけた。
「よく帰ってきた。お前たちがいなければ、俺たちはここにいなかった。」
その言葉に、エンジェルパックたちは一斉に頷き、それぞれのパイロットたちに感謝の言葉を述べた。
リオが再会ルームの窓から外を見上げ、静かに語り始めた。
「お父さん、これから私たちの未来はどうなるの?」
和也は彼女の肩に手を置き、力強く答えた。
「俺たちで未来を作っていくんだ。お前たちと一緒に。」
美咲もナオミと手を取り合い、穏やかな笑みを浮かべながら言葉を紡いだ。
「これが終わりじゃないわ。私たちの新しい始まりよ。」
ルーム全体が温かい雰囲気に包まれ、パイロットたちとエンジェルパックたちは新たな一歩を踏み出す覚悟を胸に刻んだ。
再生プロセスを終え、義体を得たエンジェルパックたちは、それぞれが初めて体験する物理的な世界に戸惑いを隠せなかった。研究施設の中、パイロットたちと共に義体の動きを確かめたり、手を取り合いながら歩く姿が見られる。
リオは、自分の手をじっと見つめていた。その指先は細かく動き、握ることも伸ばすこともできたが、何かが違う気がしていた。
「お父さん……これが私の体なの?動くけど、まだ何かが変な感じ。」
和也はリオの肩に手を置き、優しく答えた。
「リオ、焦らなくていい。新しい体に慣れるには時間がかかるさ。」
リオは頷きながらも、不安げな表情を浮かべていた。
「でも、私……前の体の感覚が恋しいよ。お父さんともっと繋がっていた気がする。」
和也はその言葉に一瞬言葉を失ったが、彼女を安心させるために力強く答えた。
「リオ、お前は今も俺の娘だ。どんな形でも、俺たちは繋がっている。」
ナオミは義体での初めての一歩を踏み出し、少しぎこちない動きで美咲に歩み寄った。
「お母さん、私……ちゃんと歩けてる?」
美咲は微笑みながら彼女の手を取り、ゆっくりと歩くのを手伝った。
「ええ、ナオミ。とても上手よ。でも、無理しないでね。」
ナオミは美咲を見上げ、少し不安そうに尋ねた。
「私、本当に普通の子供みたいになれるのかな?」
美咲は優しくナオミの髪を撫で、静かに答えた。
「もちろんよ。ナオミは特別だけど、それがあなたの素晴らしいところなの。」
ナオミは少しずつ笑顔を取り戻し、美咲に寄り添うように歩き続けた。
エンジェルパックたちは義体の未知なる能力にも気付き始めていた。リオが試しに手を伸ばし、壁に触れると、その指先から微かな光が漏れ出た。
「これ……何?」
和也がその光を見て少し驚いた表情を浮かべた。
「それはお前の新しい体が持つ能力だ。まだ未知の部分も多いが、きっと役に立つはずだ。」
リオはその光をじっと見つめ、少しずつそれを制御する方法を探り始めた。
「お父さん、これを使ってみんなを守れるかな?」
「もちろんだ。お前はすでに俺たちのヒーローだよ。」
一方で、エンジェルパックたちは新しい体を得たことで、自分自身について深く考え始めていた。
ナオミが美咲に問いかけた。
「お母さん、私は本当に人間なの?それとも、ただの機械なの?」
美咲はその問いに一瞬戸惑ったが、しっかりとナオミの目を見つめて答えた。
「ナオミ、あなたは間違いなく私の娘よ。どんな形であっても、私にとっては大切な存在なの。」
ナオミは少し安心したように微笑みながら頷いた。
「お母さんがそう言ってくれるなら……信じる。」
リオも和也に同じような質問をした。
「お父さん、私はリオのままでいられるの?」
和也は即座に答えた。
「リオ、お前はお前だ。それはどんな形になっても変わらない。」
Team / ゼロの他のメンバーもエンジェルパックたちのサポートに積極的に関わっていた。リチャードがリオとナオミに言葉をかける。
「お前たちが戻ってきてくれたこと、それが俺たちにとって一番大事なことだ。焦らずに進めばいい。」
ルイスが冗談を交えながら、リラックスした雰囲気を作ろうとした。
「まぁ、俺たちも最初は訓練で酷い目にあったからな。お前たちも同じように成長していけばいいさ。」
カルロスは静かに彼らの義体をチェックしながら、穏やかに語った。
「大切なのは、一歩ずつ進むことだ。慣れるまで時間はかかるが、俺たちがサポートする。」
義体に戸惑いながらも、エンジェルパックたちは少しずつ新しい体に慣れ始めた。リオが和也に小さく笑いかけながら言った。
「お父さん、私、もう少し頑張ってみる。」
和也も微笑み返し、力強く答えた。
「それでいいさ。お前ならきっとやれる。」
ナオミも美咲の手を握りながら、前向きな言葉を口にした。
「私、もっと歩けるようになる。お母さんと一緒に。」
美咲は頷きながら、彼女の小さな手を優しく握り返した。
「その気持ちがあれば、きっと何だってできるわ。」
再生プロセスと義体への適応を経たエンジェルパックたちを迎えるため、Team / ゼロの全員が再び研究施設の会議室に集結した。この場所には、かつての戦いでの思い出や、彼らを支え続けた絆が詰まっていた。だが、今日の集まりはそのどれとも違う――それは新たな未来への希望を共有するためのものだった。
会議室に集まったパイロットたちは、それぞれのエンジェルパックと再会を果たしていた。和也はリオの肩に手を置きながら、改めてその存在を確かめるように微笑みを浮かべた。
「リオ、もう新しい体には慣れたか?」
リオは少し照れくさそうに頷きながら答えた。
「うん、お父さん。まだちょっと変な感じだけど、ちゃんと動けるよ。」
和也はその言葉に安堵の表情を浮かべた。
「それならいい。お前が元気でいてくれるだけで十分だ。」
一方、美咲はナオミと手を取り合い、静かに話をしていた。
「ナオミ、義体での生活はどう?困ったことがあれば何でも言ってね。」
ナオミは美咲の目を見つめながら、少し自信なさげに答えた。
「お母さん……まだ上手く歩けないけど、頑張るから心配しないで。」
美咲は彼女の手を優しく握りしめ、励ますように微笑んだ。
「それで十分よ。私たちは一緒に乗り越えていくわ。」
リチャードが部屋の中央に立ち、全員の顔を見渡した。その表情には安堵と同時に新たな覚悟が浮かんでいた。
「みんな、これまで多くのことを乗り越えてきた。そして今日、俺たちは再び一つのチームとして集まった。」
彼はエンジェルパックたちの方に視線を向け、静かに語りかけた。
「君たちが戻ってきてくれたこと、それが俺たちの何よりの喜びだ。おかえり。」
リオが和也を見上げながら、小さく答えた。
「ただいま。」
ナオミも少し緊張しながら美咲に寄り添い、頷いた。
「ただいま、お母さん。」
その場にいた全員がその言葉に胸を打たれ、自然と拍手が湧き起こった。
フリーマン博士が立ち上がり、ホログラムディスプレイに新たなプロジェクトの概要を映し出した。
「これから私たちが目指すのは、彼らエンジェルパックたちが新しい生活に順応しながら、人類の未来を共に築くことです。」
博士の言葉に、ルイスが手を挙げて冗談混じりに言った。
「つまり、彼らが俺たちよりも賢くなるってことか?」
その場に笑いが広がる中、リオが小さく反論した。
「おじさんには負けないよ。」
その言葉にまた笑いが起こり、ルイスも肩をすくめながら微笑んだ。
「やれやれ、頼もしいな。」
カルロスは部屋の隅で義体の調整を続けていたが、ふと顔を上げて語り始めた。
「エンジェルパックたちが戻ってきたことで、俺たちのチームは再び完全なものになった。だが、これからが本当の戦いだ。」
彼の言葉に全員が頷き、真剣な表情を浮かべた。リチャードが続けて言葉を繋いだ。
「そうだ。これからは、俺たち全員が新しい未来を目指して進んでいかなければならない。」
和也がリオの手を取り、力強く握りしめた。
「俺たちは一つのチームだ。どんな困難があっても乗り越えていく。」
美咲もナオミを抱きしめながら静かに語りかけた。
「一緒よ、ナオミ。これからもずっと一緒に。」
会議室を出る直前、リチャードが全員に向けて最後の言葉を発した。
「俺たちTeam / ゼロは再び立ち上がった。これからの未来がどんなものであれ、俺たちは一緒に進んでいく。それが俺たちの使命だ。」
その言葉に全員が頷き、それぞれの覚悟を胸に刻んだ。エンジェルパックたちもまた、新しい体と新しい自分を受け入れ、未来への一歩を踏み出そうとしていた。
リオが静かに和也に言った。
「お父さん、これからも私を守ってくれる?」
和也は微笑みながら答えた。
「もちろんだ。だが、これからはお前も俺を守ってくれるんだろう?」
リオは笑顔で頷いた。
「うん、任せて。」
ナオミも美咲に小さく笑いかけた。
「お母さん、これから一緒に頑張ろうね。」
「ええ、ナオミ。一緒に。」
全員が未来への希望を胸に抱き、会議室を後にした。その瞬間、Team / ゼロは新たな絆で結ばれ、かつて以上に強固なチームとなった。
再会を果たし、絆を確かめ合ったTeam / ゼロのメンバーとエンジェルパックたちは、未来へ向けて新たな一歩を踏み出そうとしていた。研究施設の大広間では、チーム全員が集まり、それぞれの思いを胸に語り合っていた。
大広間の窓越しに広がる宇宙の光景を見つめながら、和也はリオと並んで立っていた。リオが小さな声で問いかける。
「お父さん、これから私たちの未来はどうなるの?」
和也は彼女の肩に手を置き、穏やかに微笑んだ。
「未来は俺たちで作るんだ。お前と一緒に。」
リオはその言葉に微笑みを返しながら頷いた。
「私、もっと強くなるね。お父さんの力になれるように。」
「お前はもう十分強いさ。でも、一緒に成長していこう。」
そのやり取りを見守っていた美咲とナオミも、同じように未来への希望を語り合っていた。
「ナオミ、これからは一緒にいろんなことを経験していきましょう。」
「うん、お母さん。私、もっとたくさん歩けるようになりたい。それで……もっと笑顔になれるように頑張る。」
美咲はナオミの言葉に胸を打たれながら、力強く頷いた。
リチャードが全員を集め、静かに口を開いた。
「みんな、俺たちは今日、新しい始まりを迎えた。これからは、個人として、そしてチームとして未来を作っていくことが求められる。」
彼はエンジェルパックたちに向けて言葉を続けた。
「君たちは俺たちの仲間だ。これからも共に歩んでいこう。」
リオがリチャードを見上げ、はっきりと答えた。
「はい、私たちも一緒に頑張ります!」
ナオミも小さく手を挙げて微笑んだ。
「おじさんたちと一緒に未来を作りたいです。」
ルイスが笑いながら肩をすくめる。
「なんだ、もうリーダーみたいな発言じゃないか。」
カルロスが静かに補足する。
「彼女たちがいるから、俺たちはここまで来られた。これからも同じだ。」
フリーマン博士がホログラムディスプレイに新たな計画を映し出しながら説明を始めた。
「次のステップとして、エンジェルパックたちが義体での生活に順応しつつ、人類の未来に向けた新たな技術開発を進めていきます。」
博士の言葉に、和也が真剣な表情で質問した。
「それは彼女たちにとって負担にならないか?」
フリーマン博士は慎重に頷きながら答えた。
「負担にならない範囲で進めるつもりです。ですが、彼女たち自身の意思が最も重要です。」
リオが静かに口を開いた。
「私たち、頑張ります。これまでお父さんたちが守ってくれた分、今度は私たちが助けたい。」
その言葉に、チーム全員が力強く頷いた。
和也はリオと一緒に歩きながら、小さな声で語りかけた。
「リオ、お前がここにいるだけで、俺たちはどれだけ救われているか分かるか?」
リオは首を横に振りながら、少し照れたように笑った。
「そんなことないよ。私、お父さんに守られてばかりだったから……今度は私が守る番だよ。」
美咲とナオミも同じように未来を語り合っていた。
「ナオミ、これからどんなことをしてみたい?」
ナオミは少し考えた後、微笑みながら答えた。
「お母さんと一緒にお花を育ててみたい。それから……もっと友達を作りたい。」
その純粋な願いに、美咲は心から笑顔を見せた。
「いいわね。一緒にいろんなことをやっていきましょう。」
会議室を後にしたTeam / ゼロのメンバーとエンジェルパックたちは、基地内の広場に出た。そこには彼らを祝福するかのように星々が輝いていた。
リチャードが全員に向けて声を上げた。
「これが俺たちの新しい一歩だ。どんな未来が待っていようと、俺たちは一緒だ。」
ルイスがリチャードの言葉に続けて冗談を飛ばす。
「泣き言を言うやつがいたら、俺が引っ張ってやるよ。」
全員が笑い合いながら、リオとナオミも未来への決意を胸に抱いていた。
リオが和也の隣で呟く。
「お父さん、これからも一緒に戦ってくれる?」
和也は笑顔で頷いた。
「もちろんだ。お前と一緒なら、どんな戦いだって乗り越えられる。」
ナオミも美咲に寄り添いながら、小さな声で言った。
「お母さん、私も頑張るから……一緒に未来を作ろうね。」
美咲はその言葉に力強く頷いた。
「ええ、ナオミ。これからもずっと一緒よ。」
星々が輝く空の下、Team / ゼロのメンバーとエンジェルパックたちは、新たな希望を胸に未来へと一歩を踏み出した。