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Cinderellaで数学:いろいろな曲線:ヒーレの放物線

 「曲線の事典」(礒田正美他著:共立出版 2009 )に掲載されている,7 接線・法線の性質を表す作図器です。Web上では,「De La Hire ヒーレ の放物線 (接線、法線の性質)」となっています。

 平面上に直交する2直線 a,bがある。2点A,Bは直線の上の点で、直線bに関して線対称の位置にある。点Aを通り直線bに平行な直線sが,水平方向に平行移動するとき,直線a上の点CはACが一定になるように動く。さらに,直線上の点Pを,直線PB (半直線q)とPC(半直線d)が直交するように定める。点Bが直線a上を動くとき、点Pは放物線をかく

「曲線の事典」(礒田正美他著:共立出版 2009 )p88

次が作図器の写真と説明図ですが,ABを対角線とする菱形は,作図器でAとBが直線bに関して対称であるようにするためのものですので,作図上はなくても構いません。

 説明文に従ってCinderellaで作図しましょう。

 始めに座標軸を背景に沿って描いたりするので,点Aは作図順では違う名前になりますから,インスペクタで名前をAに変えておきます。他も同様です。Aを中心とする円は,Aを動かしたときにACが一定になるように描いたものです。説明文では「点Aを通り直線bに平行な直線sが,水平方向に平行移動するとき,直線a上の点CはACが一定になるように動く。」となっていますが,実際には点Aを動かします。また,点Kは,直角三角形BPCを作るためにとった,BCの中点です。
 背景を白にし,Pをとるために描いた補助円を非表示にし,点KはFとしました。このあと解説にありますが,(引用は略)この点が放物線の焦点となります。
 軌跡ツールを選び,動かす点としてA,軌跡を描く点としてPを選べば,放物線が描かれます。

作図器を模したものが次のページです。実際の作図器では可動域に制限があるので,描くことができるのは放物線の一部です。


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