1年生:10よりおおきいかず
20までの数について,繰り上がり,繰り下がりのないたし算・ひき算の練習をします。
教科書での学習の順序は次のようになっています。
(1) 数を数える
どんぐりなど,ばらばらに置かれたものを数える。
(2) 10の分解
10を「7と3」のように分解します。
(3) 10をつくる
「7+3=10」のように10になるように式で表します。
(4) かずを並べる
10から20までの数を並べます。
(5) たしざんとひきざん
13+4 のようなたし算,17−2 のようなひき算です。一の位の計算だけで、繰り上がり,繰り下がりはありません。
この順に従って、内容をもう少し詳しく示し,練習ドリルのページを紹介しましょう。
(1) 数を数える
ブロックを使って,10をひとまとめにして数える方法と,それに対応して位取り記数法を学びますが,10進法と位取り記数法の概念まで踏み込むことはしません。「10と3こで13」のような書き方を学ぶだけです。
教科書の記述は,次のようになっています。(学校図書の場合です)
りすの絵の上にブロックを置いて数えます。13には枠が切ってあります。しかし,「十の位,一の位」という説明文はありません。表記のしかたについての説明文もありません。国語で「位」という漢字を習っていないということもあるでしょう。この単元を学ぶのは9月です。説明文を読む力がまだ不十分ということも考慮されているのでしょう。したがって,授業でどこまでをどのように説明するのか,教師の力量が問われることになります。教科書には次の図もあるので,ここで教えるのでしょう。
それはさておき,ここはかぞえるだけなので,ドリルのWebページはありません。
(2) 10の分解
「10を7と3」のように分解します。
これは,繰り上がりのあるたし算,繰り下がりのあるひき算をおこなうために必要な考え方なのですが,教科書にはもちろんそのような説明はなく,練習問題が数題あるだけです。教師用の指導書にどのようにかかれているのかは,指導書を持っていないので不明ですが,数題で終わるのではなくしっかりと習熟しておくことがあとにつながります。
Web上には「10をわける」というタイトルで練習ドリルがあります。
問題のパターンは,次の4通り。
・10は3と( )にわけられる。
・10は( )と3にわけられる。
・( )と3で10
・3と( )で10
同じことですが,すこしずつ表現が異なります。
問題画面には,補助として絵が表示されます。考える補助と,興味を引くためのものです。
(3) 10をつくる
「4+6=10」のように10を作り出します。(2)と同じことですが,言葉ではなく式にします。
問題はたしざん,ひきざんの形で出されます。
ヒントボタンを押すと図が表示されます。
これらは,繰り上がりのあるたし算,繰り下がりのあるひき算で必要になります。たとえば,「5+8= 」という問題では,5+( )=10 を使うわけです。
(4) かずを並べる
10から20までの数を並べます。大小関係とともに,数を並べて考える(順序数)ことに慣れるためです。
並べかたが,正順,逆順,2とびの3とおりあります。2とびは教科書にはありませんが,問題集にあるのでしょうか,現場の要請で作りました。(見出し画像)
空欄に該当する数がランダムに出題されます。該当する位置をクリックし,すべて埋まれば完成です。学習する時期が2学期なので,いちょうやもみじの絵を使っています。
(5) たしざんとひきざん
次のような形で計算だけを進めていきます。繰り上がり,繰り下がりはありません。一位の数だけを計算すればよい問題です。
以上,教科書の例題,練習問題に準拠したドリルですが,これだけでは不十分なところがあります。ひととおり学んだあとで,位取り記数法や数の並びについて整理しておくのがよいでしょう。