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ボード忘年会か,「#呑みながら書きました」
note のコンセプトは何だろう。
もう一度見直してみると,いちおうクリエイターのための電子掲示板といったところか。作品を投稿し,クリエイターとユーザをつなぐサービス。
とはいえ,必ずしもクリエイターに限定しているわけでもないようなので,クリエイターでない私も書き込みをしている。
電子掲示板は,30年前のパソコン通信の時代に,情報交換の場として当時のネットワーカーたちが利用していたものが起源といっていいだろう。
現在,インターネット上にも掲示板はあるが,パソコン通信の時代のものとは似て非なるものである。
当時の電子掲示板は,たとえば,NECが提供していたPC-VANの場合はSIGといっていた。Nifty-ServeではForum。いずれも会員制で,会員登録をすると書き込みができた。会員制とはいえ,登録さえすれば,誰でも会員になれた。登録は実名でなく,ハンドルネームでも可だった。
それでもSIGは Special Interest Group の名の通り,同好会のようなものであり,それぞれのジャンルに興味のある人たちで構成されていた。そのため,言葉遣いは総じて丁寧だし,悪意のある書き込みのようなものは自動的に排除される文化だった。
SIGで知り合うと,実際に会合を行うことがあった。オフラインミーティング(オフミ)である。オフミでは,実名を知っていてもハンドルネームで呼び合う。私の場合は,「般若」がハンドルネーム。
私が中心メンバーの一角をなしていたSIG-STSは,パソコン通信からインターネットに時代が移っても,STSはネット上に電子掲示板を作って活動を継続した。(タイトル画像)
さて,note。
しばらくの観察期間を経て,私もアカウントを作って書き始めたのだが,30年前のSIGを追体験しているように思えることがある。
電子掲示板とnote では基本仕様は異なるが,note は 「スキ」や「コメント」の他,Twitterとの連携によりユーザー同士のコミュニケーションが成り立っている。
私がよく読んだり,フォローしている人は,どうやら30代の人が多いようだ。もちろん,年配の人もいるし,未成年もいる。
STSも30歳前後の人が中心だったが,年配の人も,高校生もいた。
そして,オフミ。
note酒場や,Nzから一時帰国したカエデさんを囲んでの関西や東京でのオフミ。まるで,四半世紀前のオフミのようだ。
私が中心メンバーの一角をなしていたSIG-STSでは,毎年1回のSIG開設記念集会の他,折りに触れて各地でオフミをやった。
お互い,ある程度の素性は知っていても,実態は知らないという,適度な距離感。
「では,またボードで」と,解散して家に帰れば,「帰りました」とボードに書く。noter たちのオフミでも,後日,会合の様子が note に報告される。同じではないか。
そして,マリナ油森さんが主宰する,「#呑みながら書きました。」
あはは,STSでやっていた,ボード忘年会だ。
毎年12月29日の夜。それぞれ飲み物とつまみを用意してパソコンの前に座る。いつ来ても,いつ去っても,中座してもOK。
ボード忘年会は臨時の掲示板。実施をアナウンスして臨時の掲示板を立ち上げるのは私だったが,私も,「ちょっとニューヨークまで」と書いて風呂に行って中座したりした。
話題は多岐にわたり,それぞれにコメントを返すのだが,どの話題へのコメントかは文脈でわかる。あれこれの話題が交錯しながら進むのが面白い。
「#呑みながら書きました」はTwitterで報告され,その場でコメントがつけられるので,リアルタイムの掲示板に似たところがある。
臨時掲示板は,翌日になると削除される。
まるでムソルグスキーのはげ山の一夜だ。
しかし,「#呑みながら書きました。」は削除されることはなく,その後も後夜祭が続く。さらに,マリナさんによる記事紹介。
「呑みながら」とはいえ,コーヒー牛乳や紅茶でもいいようだ。
私も,毎晩飲んでいるお湯割りんご酢に梅酒を混ぜて参加しようかとも思ったが,いやいや,ここはへたにしゃしゃり出ず,書かれるものを眺めている方が風流であろう,ということで一夜を過ごした。