クリエーターを目指すなら!必見まず用意する第一歩〜ポートフォリオ〜
まず、ポートフォリオについて今回は話したいと思う。
なぜポートフォリオを選んだかと言うと、クリエーターを目指す方やまた現在クリエーターで仕事を探している方でもこの“ポートフォリオ“を持っていない方が多いと感じたからだ。そもそも、ポートフォリオとは日本語に直訳すると「書類入れ」という表現になる。
今回私達が言う“ポートフォリオ“とは、デザイナーやプログラマーまたフォトグラファーなどクリエーターと言われる人に転職や自分の評価をしてもらうための資料を“ポートフォリオ“と定義づけをする。
目指すクリエーターにより、ポートフォリオの作り方は工夫しなければならないし、どのように見せたら伝わりやすいかを考えてポートフォリオを制作しなければならない。
ここでは、ポートフォリオの基本的な考え方や作り方について書きたいと思います。
では、ここから本題に入っていくが、私が書いているものはすべて読んでほしいというものではない。
自分の今必要と思うものを要領よく読むことをおすすめする。なぜなら必要と感じている方が覚えが良いからだ。
自分なりに回答を模索しながら読んでほしい。
第一章 ポートフォリオの役割
私の本職は、採用コンサルタントであり、就職・転職支援を中心に行っている。仕事柄よくクリエーターの転職をお手伝いすることがあるが、最近多いのはクリエーター志望にもかかわらずポートフォリオが無いということだ。今までクリエーターとして活動してこなかった方(未経験者)でも、それを目指すきっかけとなった制作物や作品はあるだろうと思う。そういうものをまとめて自分を評価してもらうものが“ポートフォリオ“である。
ポートフォリオには、作品の多様性を含む、スタイルやプロジェクトを見やすく、わかりやすく表現する必要がある。ここでは、ポートフォリオを作るための役割とその重要性について書きたいと思う。
1-1 第一印象が重要
転職活動ではポートフォリオの役割として、「自分自身がプロのクリエイターであることを示すためのプレゼン資料」であると考えてほしい。ほとんどのクリエイターはポートフォリオを単なる「作品集」と捉えてしまう方が多いがそうではない。
実際、クリエイターはスキルや実績を文字だけでは表現しづらいことが多い、「ポートフォリオに作品を載せてビジュアル面のアピールを強める」という意味合いもあるため「作品集」と捉えられやすいのだろう。しかし、「プロのクリエイターであることを示す」また「プロのクリエーターを目指す」ためには、それだけでは不十分なのだ。
「クリエイター」は、クライアントやエンドユーザーの要求に合わせた作品を生み出す必要がある。また、さまざまな関係者とコミュニケーションを取りることで良い作品を完成させていくプロセスも必要不可欠だ。もちろん、向上心や作品に対するこだわりも必要だろう。
また、「プレゼン資料」の観点でポートフォリオを考えると、表現の具体性が求められる。作品を掲載するのであれば、「作品を『意図』『立ち位置』『どんなツール』で制作したのか」がわかりやすく傳えなければ担当者は評価のすることができないであろう。
そこでクリエイターのポートフォリオの定義というものをここでは5つ紹介する。
■技術力や生み出す品質がわかるもの
■個性や作風、こだわりがわかるもの
■熱意や取り組みの姿勢がわかるもの
■チームのリーダーの経験があればどのような働きができたか
■要求される条件に対して、どのような対応ができるか
など、ビジュアル的な要素や第一印象がしっかりした資料でなければポートフォリオとしては機能しないであろう。
1-2 何を見るか
それでは担当者はポートフォリオから何を見て、読み取ろうとしているのか。
担当者がどのような視点でポートフォリオを確認しているのかを知ることで、ポートフォリオのクオリティを向上させるという点では大変大きく重要なカギになるだろう。
担当者視点の主なチェックポイントを今回5つ紹介する。
1.クオリティやテイスト
どのようなデザインやサービスを得意とし、どの程度のアウトプットできるか、またどのツールを使用できるのかなどを総合的に判断する。
2.プロセス
作品・成果物の背景にある課題や制作意図を知り、仕事に対しての向き合い方、課題解決能力をチェックする。
3.担当業務
作品・成果物だけ見ても、誰がどの部分を担当したのかわからず、担当者は具体的に「どこを担当したのか?」「また携わったのか?」を知ろうする。
4.スキルやツール
仕事は、同じ業務でも会社によっては使用するツールが違うケースがあるため、自社が主に使用しているツールがすぐ使えるか?という点もチェックポイントとなる。
5.こだわり
クリエイターを目指す転職活動では、現場のクリエイターが担当者になるケースがあります。クリエイティブに対する姿勢や将来の目標が、所属するチームの向かう方向性にマッチしているかを知ろうとする担当者が多い傾向にある。
このように、基本的に見るポイントに会社独自や売り込む時に会社が求めているものを含めて工夫したポートフォリオにしなければ担当者として評価しにくい資料となってしまう。
最低限のポイントを抑えて、自分自身の独自性を出したポートフォリオを制作してほしい。
このあと、ポートフォリオを作るうえで必要な基本の5つのポイントを説明する。
第二章 基本の5つのポイント
ポートフォリオを作成する際によく聞かれることがある。それは決まったフォーマットもしくはテンプレートはありますか?というものだ。
ポートフォリオというものは決まったフォーマットは無い。
むしろ独自性がかけてしまいあまり意味がない資料となってしまう。
ポートフォリオを作成する場合は、誰に何を伝えたいか。によりポートフォリオの作り方を変える必要がある。
ここでは、抑えておきたいポートフォリオの作成において5つのポイントを伝える。
2-1 自己紹介
クリエイター情報として、ここだけは抜くことのできないこだわりや仕事においての信念、座右の銘などを書くと良い。また、受賞歴、主たる実績、今までに経験したポジション、担当した業務などがあれば尚良し。
2-2 スキルレベル
今まで使ってきたソフトや対応できる言語などを記載する。
その際、ただ文字で書くだけだとわかりにくいので、スキルレベルを可視化することをおススメする。
たとえば星の数やレーダーチャート(正多角形上で表現したグラフ)を使うとスキルレベルが相手に伝わりやすくなる。
2-3 ビジョン
これからクリエーターとして、目指したい将来の方向性など
※長々描くと読み手も伝わりにくくなるため、最低A4からA3見開きまで
2-4 作品紹介
作品ごとの作品説明紹介文(※必須)などを入れたもの。
作品数はあるだけいれる。ただし、インパクトのある作品は、目に留まりやすい前半ページに持っていくこと。
2-5 対応領域
クリエーターの得意とする制作スタイルや基本的な仕事の進め方。
また、どんなものが得意かなどを記載する。
以上
ポートフォリオを作成するための基本的な5つのポイントである。
この中に、フォントや色味またデザインなどをつけることでこだわりのポートフォリオになるだろう。
しっかり作り込むことで、依頼側は安心して任せられると思われるポートフォリオを作ることが、まず、クリエーターとしての第一歩だ。
第三章 ポートフォリオを魅力的に作るには
ここまでは、ポートフォリオの内容について説明をしてきた。最後に紹介するのは、ポートフォリオの魅力をさらにアップさせるテクニックを2つ紹介する。
誰にでもすぐに取り入れられるコツなので、これからつくる人も今作っている人も参考にしてほしい。
3-1 魅力的な目次
ポートフォリオは「見やすさや構成が重かどうか」だと考える。
まず、ポートフォリオは第一印象もそうだがどんなものがあるか人目でわかる目次を作ることで最初に大枠を捉えることができ、全体のイメージにつながります。
担当者は、まず目次に目を通し、ポートフォリオ中にどんな制作物が載っているかという点や、作品数また全体ボリュームを確認する。目次とは単に、掲載作品の各タイトルを羅列するだけでだめなのだ。読み手がイメージしやすいようにサムネイル画像を付けたりするなど工夫を凝らす必要がある。
3-2 適切なサイズ
ポートフォリオとは「ビジネス書類」の1つと捉えることができる。
そこで重要なのは、ポートフォリオを受け取った人が扱いやすく、大きな負担にならないものにすることだ、サイズについては、印刷して持ち込んだり、郵送したりする場合、他のビジネス書類にも頻繁に利用されるA4、A3にそろえることをおすすめする。
第四章 まとめ
最後に、今回はポートフォリオについてまとめてみた。
クリエーターとして文字だけではなく、ビジュアルで訴えかける必要もあり、持っていない人も多くいることからこの内容を書くことに決めた。
持ってる人については、今更感が否めないが、クリエーターを目指したいが何をしていいかわからない人からすると第一歩を歩むきっかけになってくれたら良いと考える。
ポートフォリオとは、自分自身のPR資料であり、ビジネス資料である。また、その中には作品の多様性やプロセスの説明、顧客の成功事例、更新と最新の作品など沢山の内容が含まれる。それをわかりやすく相手に伝えるためのポイントを抑え自分だけの資料を作ってほしいと思う。
戎田 洋祐(えびすだようすけ)
1986.5.9生
私立済美高等学校卒業
合同会社EIS 高校生支援事業部マネージャー
特定非営利活動法人愛媛キャリアコンサルティング協会 企画・事業推進
総合企画EVISU 代表
20歳の時に東京で広告通信会社で個人宅の飛び込み営業と活動し、その後、いくつかの会社の立ち上げに従事し、愛媛県に戻ってからは採用コンサルティング会社で企業で採用支援、また学生には就職支援を行ってきた。Uターン支援にも力を入れ、年間300大学を訪問。現在も中途採用の支援に月40名以上面談を行っている。また、個人事業主としてSNSやYouTubeコンサルティングを行い。自身のYouTubeコンサルティングで2年で10,000人のチャンネル登録者を達成し、年間でも広告収入から2000万円以上売上の貢献を行った。現在ではイベント会社を設立し、2024年9月に辞任、これまでのたくさんのイベントを企画が・運営を行ってきた。