国内旅行体験記 #8
2024.1.15
東京。
ひとくちに東京と言っても広い。
広いから、日本橋と東京駅の間が歩いて行ける距離なのかわからない。
しかし、地図を見る限り日本橋から徒歩圏内のホテルなら、何だか地下鉄に乗るのは面倒そうな気がする。
翌日の目的地が通り道にある。
よし、歩いてみよう。
かくして東京駅に到着し、ビョオオオォォォと強風吹き荒れる夜道を歩きながらホテルへ向かう。
結構遠いぞ、目的地からホテルまでの道。
スマホを頼りに橋を渡ると、その先が工事中で通行止めらしい。
迂回すると遠回りだなー、とてくてく歩いてからスマホを確認すると、
ホテルはこっちの方向で合っていた。
危なかった。そのまま歩いていたらホテルから遠ざかっていた。
しかし、人通りはどんどん少なくなる。
ホテルに着く前にコンビニで何か調達しようかな。
えっと、この道か。もう一本先か?
歩きながらふと横の道路に目をやると、ホテルを発見した。
しまった。コンビニ見つける前に目的地着いてもうた。
そして、マップを見る限り近くにコンビニがない。
チェックインしてから再び外に出る気がしない。
どうしよう、もっと駅近のところで行っておけば良かった。
とはいえ、さっきみたいな強風吹き荒れるなかでコンビニ行こうなんて思いもしない。
仕方なく、アメニティのコーヒーに期待しながらチェックイン。
珍しく、ロビーが階下にあるらしい。エレベーターを押して地下1階に降りる。
チェックインを済ませ、ロビー横のアメニティエリアで必要なものをいただく。
コーヒーとお茶、両方いただきます。だって近所にコンビニなかったんだもん。
部屋のドアの前でカードをかざす。赤。
ん?赤?エラーなの?
カードをやり直して何度もかざすが、ランプは赤を繰り返す。
部屋番号とカードも繰り返し確認したが、この部屋で間違いない。
仕方なく受付に引き返し、カードがエラーになる旨を告げる。
「お部屋を変えさせて頂いてよろしいでしょうか?」
「はい、大丈夫です」
さっきの部屋と次の部屋とどっちが広いですか、と聞きかけてやめておく。みみちい。
広い方がいいったって、差がわからないほどの広さなら言ってもしょうがない。
「こちらが新しいカードキーになります。あの、もし不具合があるようでしたら、エレベーター横の受話器を取っていただければフロントに直通になっておりますので」
直接フロントに来ない方が良かったのだろうか。かえって迷惑だったのかしら。
いろいろ考えが浮かぶ。
↑本当に、こんなことを考えないで済む人生はどれほど楽だろう。
人生は気にしない人の勝ちだ、と思う。
新しい部屋でカードキーをかざすと、あっさり開いた。
入ってすぐのところでカードキーを挿入する。
このカードキーの差込口、要は何かが差し込んであれば良いらしい。
昔、上司が名刺を差しているというのを聞いて「そうなんですか!」と驚いた記憶がある。
それならカードキーを忘れて部屋を出ることもなく、安心だ。
というわけで、今回は無意味なこだわりとして会員証を差し込んでみた。
誰も見ない完全無意味なこだわり。
でも何故か、人は時々こんな無意味なこだわりを愛しく感じることがある。
何言ってんだ自分。
勝手に点いたテレビにようやく動じなくなった。
ユニットバスは適度にコンパクト。
壁のスイッチにカバーがついていて、
そのままでは「常時換気」が消せないようになっている。
消さなくて良いスイッチと消しても良いスイッチを一緒に並べたら、どうなるだろう。
どうしても消したくなるだろう。
というか、そのうち間違えて消すだろう。
カバーをつける前にまずスイッチ自体を遠くに置くことはできないのかな、と思いながらハンガーを探す。
入口すぐ横にあった。
なるほど、スペースの有効活用かも知れない。多分。
でもこれ全部使ったらズボンプレッサーに引っかかる。
ハンガーの数とやりたいことの数がしばしば合わない。
恒例のベッドサイド。
コンパクトにまとまっている。
前回の教訓を活かし、アラームがついていないか確認。
USB-Aタイプの差込口があるのは良いけれど、差し込んで充電したスマホを置く場所がない。うーん。
仕方ないので椅子を持ってきてスマホを置く。
「ENTRY」はこれで良いのだろうか。
何となく入口の方のライトだとは分かるけれど、これで良いのだろうか。
テレビ側のコンセントに「何型が来てもへっちゃらです」みたいな変換器が差し込んであった。
多分、海外家電対応なのだろう。
そういえば昔、中国出張用に1つこういうの買ったなぁ、と思い出した。
海外に行くと、コンセントの形が違うとか電圧が違うとか日本では気づかない違いを知ることになる。
とりあえず、経験は何でも身につくので一度は海外旅行をお勧め。
今回の旅で最もインパクトが強かったのが、朝ごはんだった。
「当ホテル自慢のカレー」は分かったが、まさかの朝食会場でカレーしかない(パンなし)のはびっくりした。選択肢これオンリーなんや。
味はもちろん悪くないのだけれど、2泊だったので何故かパンが恋しくなった2日目の朝だった。