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研究備忘録:2010年以降、日本の世界報道自由度指数順位急落、そして過去10年間は70位前後で安定

世界報道自由指数とは?

目的:この指数は、各国におけるジャーナリスト、ニュース組織、ネット市民の自由度を評価するとともに、当局がこの自由を尊重し、その尊重を確保するために行った努力を測定するものである。

基準:評価は、メディアの独立性、法的枠組み、透明性、ニュースおよび情報の制作を支えるインフラの質など、いくつかの基準に基づいて行われる。

方法論:この指数は、定性的および定量的データの組み合わせを用いて編纂される。世界中の専門家によって記入されたアンケートと、ジャーナリストに対する虐待や暴力行為に関する定量データが含まれる。

影響:この指数は、問題を浮き彫りにし、世界的な報道自由の改善を促進するための手段として機能するものである。

https://rsf.org/en/index

国境なき記者団(RSF)とは?

概要:RSFは、情報と報道の自由を促進・擁護する国際的な非政府組織である。

設立:この組織は1985年に設立され、フランス・パリに本部を置いている。

活動:RSFは、ジャーナリストやメディア関係者を保護し、困難に直面しているジャーナリストへの支援を提供し、報道の透明性と自由の向上を訴える活動を行っている。

グローバルな存在感:RSFは130カ国にコレスポンデントのネットワークを持ち、国連との協議資格を保持している。

世界報道自由指数は、世界におけるメディア自由の状況を理解するための重要な情報源である。政策立案者、研究者、擁護者はこれを利用して報道自由の監視と促進を行っている。

世界報道自由度指数2024外観
https://www.voronoiapp.com/other/The-State-of-World-Press-Freedom-1214 

RSFが提供する歴史的データに基づき、2002年から2024年までの日本とアメリカ合衆国の世界報道自由度指数順位の傾向を比較するチャートを作成した。以下は、そのデータを表形式で示したものである。

2002~2024における日本とアメリカ合衆国の世界報道自由度指数順位変動傾向

主な考察点:

  1. 両国は年々、ランキングにおいて大きな変動を経験している。

  2. 日本の最高ランキングは2010年の11位であり、アメリカ合衆国の最高ランキングは2002年の17位である。

  3. 両国は2010年以降、ランキングが一般的に低下傾向にある。

  4. 日本のランキングは2013年以降、いくつかの例外を除いて、常にアメリカ合衆国よりも低い。

  5. アメリカ合衆国はほとんどの年で日本よりも高いランキングを維持しているが、近年その差は縮まっている。

  6. 両国はここ数年で最低のランキングを記録しており、日本は2016年から2017年に72位、アメリカ合衆国は2024年に55位である。

このデータは、日本とアメリカ合衆国がRSFインデックスに基づき、報道の自由を維持する上での課題に直面していることを示している。両国は2000年代初頭や2010年の最高ランキングから大幅な低下を経験している。

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