人生で初めて接待された話【失恋から立ち直る方法10】[2024/04/中旬某日]
そのままタイトルの通りなのだが、仕事上、人生で初めて接待される側の会食に参加した。(遡って書いているので4月の失恋の傷がまだぱっくりと口を開けていた頃。)
先に断っておくが、接待する側の経験もそこまで豊富な訳ではない。
ただ、お招きする側の立場では、手ごろなお店、ちょっと良いお店、高級店いずれも経験がある。
場数を踏んで知ったことは、敷居の高いお店に行けば行くほど、お客様のグラスの飲み物の残りなど気にしなくても、お店の方がすべておもてなししてくださるということだ。
ここまでは余談。
今回は、いわゆる協力関係にある会社の方からのお誘いだった。予定も空いていたし、誰かとご飯を食べられるのは寂しくなくていいやと快諾していた。
この心情を抱えたタイミングで色々初めてのことが起きるな~と感じたのも事実。
本来であれば、会食には上司も来てくださることになっていたのだが、当日仕事の都合で急遽ドタキャン。(上司と先方はプライベートでも懇意にしているような仲なので、電話一本で事足りたようだ。)
なんと、こちら側のメンバーで自分が一番年上になってしまった。
接待される側ってどのような気の遣い方がベストなのだろう。頭の中に疑問符を浮かばせたまま、指定されたお店に向かう。
基本聞き役に徹しようと思っていた目論見が外れたので、ともかく失礼の無いように、美味しそうに食べつつ、場を盛り上げなければとスイッチが入った。
「こんな若輩者ばかりの布陣ですみません~」
一応発注先の協力会社だからお招きされている訳なのだが、先方は偉いポジションの役職者含めて(恐らく)年上ばかりだったため、極力質問をして色々と教えを請う作戦でいった。
途中から普通に楽しく、ちゃんと仕事以外に話題も広がり、思った以上に有意義な会話ができたように思う。
プライベートの過ごし方の話などをしていて、誘ってくださった担当の方(少し年上?)のパーソナリティーが垣間見えたのが新しい発見だった。
なかなか面白い趣味・嗜好をお持ちの方で、少なくとも私は興味を惹かれる内容だった。というか、自分とニッチな部分で共通点があった。昔は結構な夢追い人だったようだ。
タイプとか好きになるなどではないのだけれど、彼が独身であれば、一度プライベートでご飯ぐらいは誘ってみたかもしれない。
上役の方には、昨今の働き方改革に対してのご意見に始まり、人生の先輩として人生訓や仕事で大事にされていることまで伺った。こう言った話を聞くのは元々好きなので、真剣に聞き入ってしまった。
ずっとその業界一筋で来られている方なので、管理職になられてからも、本当は現場がお好きなんだなということがひしひしと伝わってきた。
(私が魅力的に感じてきた上司たちは、皆プレイングマネージャー気質で、今でも現場が好きで、ずっと現場も見ながら役職者もやっているような人が多い。)
それぞれの業界の時代の変遷のような話にも触れることができ、同じ会社でも時代によって商品や業態を柔軟に変えていくことで生き残れるという実例を見たような気がした。
結局、3時間半ほどご一緒した。
ちゃんと話せるように、アルコールを入れすぎず、緊張が解ける程度には飲みつつだった。
帰りがけにちょっとした手土産までいただいてしまい、接待される側の気分を存分に味わった。
(表現がちょっとおかしいが。)
こちらも手土産を用意しておけば良かった・・・と思った点は反省。
接待は仕事につながるのかというと、今回のケースではすぐにはNoだ。
私は、どんどん発注できるほど権限を持った立場ではないし、その会社が得意としている仕事ですぐにお願いできるものが今手元にはない。
ただ、社内の人に相談先として紹介したり、今後発注できる機会が巡ってきたら、喜んでお願いしようという気にはなった。
なにより、同じ釜の飯を食うと仲良くなるということはよくあることだが、仕事上の打ち合わせなどでは知りえないパーソナリティーを知ることで、距離感がぐっと近づいた気がした。
ちょっとしたことでも頼みやすくなる、連絡しやすくなるというのは事実だろう。
そんなこんなで、人生初の接待される側経験は、無事終了したのだった。