少女☆歌劇レヴュースタァライト 第11話 わたしたちは 分析
今回は第11話です。
完全ネタバレ有りで書いて参ります。
既にアニメ本編を通しで1回以上ご覧になった方向けの解説となりますのでご了承下さい。
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それでは参ります。
第11話は第4話以外で唯一レヴューでの戦闘シーンが含まれない回になります。
アニメの尺としてはAパートの12分程度であり、時間経過を示す字幕も淡々と画面上に表示されるのでその長さを実感し難いのですが、ひかりが退学してから7ヶ月もの期間を華恋は心に穴が空いたままで過ごしていたのですよね。
この表現は意図的なものでしょう。
ひかりの存在がない時間は華恋にとっては喪失感の具現化であって感情の起伏が無い時に過ぎない。だからこそ時間の重さを感じさせない描写が徹底されていたと推測します。
Bパート、華恋が劇場へ繋がる階段を下りながら舞台少女心得 幕間と共に7人が順に華恋に語りかけ、舞台で待ってる。と告げる所はこの回のハイライトと言えます。(曲が流れ出すタイミングも華恋が一歩踏み出すと同時にスタートする。この細かな演出も考え抜かれていると思います。)
しかし私としてはその直前のシーンと演出にも着目したいのです。
つまり華恋がスタァライトの戯曲本を翻訳し直す場面、劇伴に使われているのは“星摘みのメロディ“という曲です。
スタァライトは同じく音楽を藤澤慶昌氏、加藤達也氏が担当されたラブライブ!シリーズのように“メインテーマ”(主題歌という意味ではなく劇伴として)という楽曲は存在しません。
しかし私は、スタァライトにおいてその役割を担っているのは星摘みのメロディであると考えます。
最初に第1話のアバンタイトルで流れて以降、第99回聖翔祭 スタァライトのシーンでは何度も使われ、第9話Aパートではボーカル入りのトラックも使用されています。
これまでに過去のスタァライトが映し出される時に流れていた劇伴が戯曲 スタァライトの新たな可能性を見出す場面でも用いられる。
そこにテーマ性があると私は感じます。
以上、第11話の分析でした。