3歩進んで2歩下がる。
数年前に書いた記事。
忘れていた出来事も自分の波によって蘇ってきてはあの頃に引き戻されて絶望する。
22歳。
暗闇にずどんと落ちたあの日から、こうなることは覚悟してきたし、何度も何度も絶望から這い出して生きてきたから、大きな波に囚われるたびにまた這い出せることもわかっている。
私はきっと人から見ると良い人生を歩んでいる。
自分のお店を持って、オシャレを楽しんで、かっこいい格闘家に囲まれて、UFCでセコンドして、楽しくお酒が飲める仲間も居て、最高に愛してくれる家族もいる。
贅沢なことはわかっている。
見たい未来の景色がいっぱいある。
目指す将来にワクワクすることもある。
それなのに、真っ暗な闇が襲ってきて消えたくなる夜がある。
自分のことがどうしようもなく嫌いな夜がある。
何故そうなるのかはわからない。
孤独感でたまらなくてお酒に逃げて朝が来なければ良いのにと思う。
こんな風に私が考えていることを知ったらあの人もあの人も困った顔をして悲しむんだろうなとも思う。
だから私は好きな人や場所が増えるたびに、あぁまた苦しくなるなと思ってしまう。
本当は孤独なんかじゃないこともわかっている。
「お願いだから生きて」
主治医の先生が泣きながら怒っていたあの日から私はあまり変わっていない。
変わっていないけど少しずつ前には進んでいる。
進んでいる実感があるからこそ、あの時と変わらない衝動に出会うとより絶望してしまう。
私はこういう性質の人間なのだということを受け入れて生きてきたつもりだけどきっと受け入れられていない…いや、受け入れたくないのかもしれない。
感情を書き殴って新しい自分の気持ちに気付いて、絶望の中にある少しの期待と大丈夫だという安心感を見つけてまた少しずつ進んでいくしかない。
誰かに慰められたいわけじゃない。
わかって欲しいわけでもない。
ただ普通になりたい。
人に優しくありたい。
自分のことだけでいっぱいいっぱいになりたくない。
もっと強くて優しい人間になりたい。