茨の英雄
暗闇にいるわけじゃない
身動き一つ取れないわけじゃない
それでもどこにも進めない時がたまにある
どうしたらいいのかわからない
他人からの期待だけが肩に重くのしかかって
泣きたくても笑顔でなんでもないように振る舞わなければならない
そんな仮の姿で生きてきたから
今更助けは求められない
誰でもいいから助けてと叫びたいのに
大丈夫だよと笑わなければならない
この苦しみはきっと死ぬまで続くだろう
死ぬまで強い自分を演じなければならない
その重圧に耐えられるか今はまだわからないけど
茨の道であることは間違いない
すぐそばに理解者がいてくれたら
どんなにいいか
どんなに楽か
理解されないことがこんなにも苦しいなんて思わなかった
理解されなくても
茨でボロボロになっても
自分の道を突き進む者が英雄と呼ばれるのだろう
私にはこの茨の道を進んでいくことができるだろうか
明るい未来を想像したいが
今は絶望しか見えない