風のように歌が流れていた私は、
これまでは好きな人の好きな曲だった。
Mr.Childrenが好きな人を好きだった時は
Mr.Childrenを聞けばその人を思い出したし
The pillowsをよく聞くと言ったあの人を
すきだったときもそれを聞けばいくらでも
感傷に浸れた。
けれど、彼のすきな曲はきかなかった。
だから隣にいるときにはきづかなかった。
かまってちゃんだった。ミスチルだった。
kpopでもあった。
これまで淡々と聞いていた私の歌が
切ない要素を含んで心臓を
きゅっと縮こまらせる。
かまってちゃんを聞けば
すごい歌詞だな、と言って笑う
彼を思い出し
kpopを流せば全部ブラックピンクだと
言った、そんな彼のおどけた声色が耳に蘇る。
おかげで私はあまり聞けなくなった。
悲しみも喜びも知らぬ間に流れる曲を
聞いていた。小田和正の曲にそんな
歌詞もあったな、と思う。
これはものすごく今の自分に
ぴったりなので少々拝借しよう。
出会いも別れもしらぬままにかまってちゃんを桜井さんをブラックピンクを聞いていたのだ。
いつでも2人の間には風のように歌が流れていた。
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