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治療に伴うお休みについて

乳がんに限らずですが、病気あるいは怪我の治療のために長期間仕事を休まねばならなくなった時、気になるのは「どのように休むのか」です。

休暇…?休職?…欠勤…?

お給料の取り扱いだって気になります。
No work, No pay.なのは当然としても、でもお金ないと治療できないし暮らせないし。

これは、どんな制度を有する組織にどのような雇用形態で所属しているかによって異なるので、こうすればいい!と軽く書けるものではありません。
…が今回、私を事例とする1つのケースと、私が人事職目線から思うことを書きたいと思います。

まず私は、今回の入院・手術・自宅療養のために約1ヶ月会社を休むことになりました。
休み方は、全て有給休暇です。
厳密には、積立有給休暇+年次有給休暇。
どちらも残日数にかなり余裕があったので、惜しみなく活用することにしました。

積立有給休暇についてはこちらで概要を。

これにより私は、給与/賞与が減ることなく約1ヶ月お休みをいただくことができました。
定期検診でがんを見つけてもらった上に、治療中もお給料出してくれて、もはや会社に足向けて寝られません…

ちなみに弊社では、無期雇用社員が治療を理由に長期間休む場合の処遇は以下のようになっています。
有給休暇:給与/賞与に影響なし
欠勤:基本給保障、賞与は一部控除
休職:無給(傷病手当金申請可能)

処遇面で考えれば、有給休暇を利用するのがベストであることは言うまでもありません。
ただ、弊社は福利厚生が整っている方の会社です。
このような制度にはなっていない、あるいは有期雇用なので正社員と同じ制度を利用することはできない…などなど、いろんな境遇の方がいらっしゃると思います。

それを重々承知の上で、僭越ながらイチ患者として、イチ企業のイチ人事として、これだけは伝えたいことがあります。

治療開始前に、自分が所属する組織に整備されている制度と、利用方法をしっかり調べてください。

休むなら休職しかないだろうと思い込んで休職した後に、やっぱり有給休暇使えた!と知っても遅い。
治療が短期ならば少々休職しても大丈夫かもしれませんが、長期戦の様相を呈する場合には、例えば有休→欠勤→休職というように戦略的に制度を活用していく必要があります。
そうすることで、治療しながらでも長く仕事を続けることができ、自分のキャリアにも収入にも常に希望が灯り続けるからです。

もし組織の制度が心許なければ、次は社会福祉制度の中でどんな制度が利用できるか、必ず調べてください。

たとえば万一治療を理由に仕事からの一時撤退を余儀なくされても、社会福祉制度の力を借りて、治療・経済的安定・仕事への再起その全てに自らの手で希望を灯し続けることが可能だからです。

病気の治療は大切です。
命あってこそ、生きてこそなので、治療第一です。
でも治療が終われば、次のステージが待っている。
長いスパンで人生を考えてください。
難しいことかもしれません、でも、他の誰でもない自分の人生です。
守りたいもの、人、きっとあると思います。
治療を経て生き続けることを前提に、自分にとって最善の戦略を立てるべきです。

組織の制度がわからなければ、人事の担当者に聞けば必ず教えてくれるはずです。
人事は、秘密厳守もまた職務の1つです。
あなたの事情を、あなたの許可なく、第三者に伝えることは許されません。
説明も秘密厳守もできないなら、それはもう人事ではない何かですね。
人事を名乗れません。

そんな私は、社員の相談に親身になりすぎると上司から注意される、まだまだ未熟な人事担当者。
未熟ですが、社員が理解できるまで説明します。
質問が出てこなくなるまで回答します。
人事は必要以上に個人の事情に立ち入ることも許されないので、私にできるのは、個人が会社制度を正確に理解する手助けと選択肢の提示のみ。
仮に、それ以上の力になりたいと願っていても。
だからせめて与えられた職務を全うしたい。

復帰したら、無意識にますます力入りそう。。。
バランス良くいかなくては。

なんかラスト脱線しましたが、要は、使える制度は治療開始前に全て把握して、戦略を持って立ち向かおう!というお話でした。

私も頑張ります。
がん患者として、がんサバイバーとして、人事職の人間として。

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優雨
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