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乳がんとわかったら読みたい|おすすめ本3選(無料で読む方法付き)


■乳がんの情報収集を書籍で行う理由・だけどそれが大変な理由

自分もしくは自分の大事な人が乳がん告知を受けたら、、、
動揺しない人はほとんどいないと思います。
告知後の混乱の中で、治療について考え選択していかなければならない。
「何もわからないのに、何を頼りに決めていけばいいというの」
と、告知後の私は思いました。
あの時の絶望感と不安は、出来れば二度と味わいたくないけど。

次に取る行動としては、反射的にググることかしらと予想するところですが(何を隠そう私もやった)、ネット情報は玉石混淆
告知直後に情報の出どころまで気にしながら調べる冷静さと余裕があるかは微妙で、むしろ困難じゃないかと。
だとすれば、やはり書籍で情報収集することが安心安全かな
と個人的には思うところです。
ですが、巷で出版されてる乳がん関連書籍は、文字通り星の数ほどあり。
試しにAmazonで「乳がん」で検索したら1,000冊以上ヒットし、、、ある意味絶望シタヨ。
私は元々本の虫だったので、告知直後のタガが外れそうな精神状況の中でもあれこれ探すのは苦になりませんでしたが、さすがに日本人全員がそうではないだろう。。。

ということで、若年性乳がんサバイバーの私が選んだ、自分もしくは自分の大事な人が乳がんと判明したら、病気の理解と治療に向けた情報収集のために読むべき本(情報源が信頼できる安心なやつ)を、レビュー付きで紹介します!

ちなみに、私が自らの治療に向き合う上でバイブルにしていたのは、乳がん界隈ではかの有名なこちら ↓ の書籍なのですが

乳がん告知を受けた直後、とても親しくしていた会社の先輩のお友達が乳がん専門医をされているとのことで、先輩がわざわざ私のためにそのお友達に相談してくださり、、、
「初期の乳癌であればおそらく時間的な余裕はあると思う、ご自身で納得する治療を受けていただくのがいい、患者さんのための乳がん診療ガイドラインという本を購入してご一読してもらうのもオススメ!」という旨のメッセージと共に、薦めていただいた一冊です。
本当に参考になりました。おすすめです。
が、そこそこの金額なので、この後の治療にいくらかかるのかもまだわからない状況で購入するのは若干勇気が要りました(結局買ったけど)。
図書館で借りれば無料ですが、図書館へ行く習慣のない人はその手間を選ぶかしら、、、というギモンは残る。

どうにかならぬものかといろいろ調べ、一部の本に限定されてしまうもののスマホがあれば無料で読める方法を見つけ出したので、そちらも併せて紹介したいと思います。
※上記の「患者さんのための乳がん診療ガイドライン」は無料で読めないです。。。

前置きが長くなりましたが、では、自分もしくは自分の大事な人が乳がんを告知されたら、病気の理解と治療に向けた情報収集のために読むといいおすすめ本3冊(無料で読める方法あるよ!)を紹介します。

選定ポイントは、一定の信頼性のある医師による書籍である点です。
特定の方の治療体験談に終始するタイプの本は、その後に読まれる方が良いかなと。

ちなみに、紹介する順番で読むと尚良しです。
(3冊も読めるか!という方には1冊目を推します)
今後また良い本があったら、随時この投稿を更新しようと思います。

■おすすめ書籍①「乳がん」

1冊目の著者の山内先生は、東京都の乳がん(正確には乳房悪性腫瘍)の治療実績TOP3に君臨する聖路加国際病院で、乳腺外科部長 兼 ブレストセンター部長を務める、日本を代表する乳がん専門医のお一人です。
もうこれだけで信頼できる気がしてくる・・・!(興奮)

目次に沿ってざっと内容をお示しすると以下のような感じなのですが、
・「乳がんとは」という超基本的な解説
・検査/治療の流れ
・各治療法の解説
・生活・仕事・お金に関する不安に応える情報
・再発時の対応
乳がんに関するほぼ全ての領域の基本情報がわかりやすく1冊にまとまっており、これを読めば1から10まで概ねわかるから大丈夫、と言い切っても過言ではありません。

私が本書を1番のおすすめに持ってきた最大の理由は、情報量の多さや信頼性に加えて、山内先生が私たち乳がん患者に向ける優しいまなざしを随所で感じるからです。
それは、書籍冒頭の”はじめに”の部分から全開です。
乳がん患者を十把一絡げにまとめるのではなく、患者一人一人に唯一無二の人生があることに思いを馳せて執筆されたのだと感じます。
患者の心境を気遣うような文章にも励まされ、絶望の淵にあっても「頑張って治療しなければ、そのために知識をつけなければ」と思って読み進めることができます。
乳がんに立ち向かう頭と心の素地を整えてくれる、まさに1冊目に相応しい書籍だと思います。

言わずもがな情報の正確性と信頼性は折り紙つきですし、図やイラストが多用され、レイアウトも見やすく工夫されています。
概ね1つのトピックが見開き1ページで完結するように構成されているので、体調や心境に応じて、ゆっくり読み進めても内容がわからなくならないところもポイント高いです。

■おすすめ書籍②「名医が語る 最新・最良の治療 乳がん」

2冊目。すっごいそそるタイトルですね。
そして中身もその期待を裏切りません。
本書は4部構成になっており、まずは第1部で乳がんに関する基礎的な説明がなされます。
目玉は第2部。日本の乳がん治療の第一人者である医師15名がおひとりずつ、各治療法について丁寧に解説してくれます。
おすすめ1冊目の著者である山内先生も名を連ねています!

第2部の内容を目次に沿ってざっと内容をお示しすると以下のような感じ。
・乳房部分切除/切除
・乳房再建(人工乳房/自家組織)
・放射線療法
・術前薬物療法
・ホルモン療法
・抗がん剤治療
・分子標的薬治療
・再発・転移乳がん治療
・遺伝性乳がん
・遺伝子検査
・非切除凍結療法
網羅されてる。取り立てて言うことない。
治療法ごとに内容が独立した構成なので、読みたい治療法から読んでも支障がない点、特定の治療法について確認したい時に辞書のようにも使える点が非常に良いです。

また、治療法を解説してくれる各先生のコラムも掲載されており、先生お一人お一人の乳がん治療に懸ける思いを知ることができます
乳がん治療を専門とするに至った経緯や、治療に携わる過程で味わった喜びや悔しさ、、、医師もまた一人の人間なのだということが手に取るようにわかります。
情報収集の合間の息抜きに、エッセイを読むようなつもりで目を通すのも良いかもしれません。

さらにさらに第3部では、乳がんステージや罹患時の状況に応じたケース・スタディ形式で、治療法の決め方のシュミレーションが示されています。
ダメ押しの第4部として、本書で紹介された治療法・検査で実績のある主な医療機関、東京・大阪の地域医療連携ネットワークに加盟している医療機関、乳腺専門医のいる主な医療機関がリスト化されています。

乳がんに関する基本説明→医師による各治療法の解説→状況に応じたケース・スタディ→医療機関リスト、というかゆいところに手が届く完璧な構成。
1冊目で頭と心の準備を整えた後、自分に合った治療法を本格的に検討するべく活用する書籍として最強です。
本書を足掛かりにして、より詳しく知りたいことが発生した場合は、主治医に相談すると良いと思います。
本書を読むことで、主治医の説明内容をきちんと理解し、自分が考えていることを適切に主治医に伝えるための共通言語を養う効果も期待できる気がします。

■おすすめ書籍③「明るく前向きになれる 乳がんのお話100」

3冊目、、、3選に含めて紹介するか、正直ちょっと迷いました。。。
理由は、途中までかなり良いのですが、終盤、うーん・・・と思う部分も出てくるからです。
でも人によっては最後までフィットする可能性あるし、紹介しちゃいます。

著者は、「一日一食」「ゴボウ茶」などで有名な南雲吉則先生です。
(この説明で「ああ!」って思ってくれるの、どの世代までなんだろう)
何を隠そう私も若返り法のイメージしかなかったので、南雲先生が乳がん専門医だと知った時はものすごく驚きました(ごめんなさい)。

本書は、乳がんの原因・診断・治療・食事療法について、1話完結型で100話かけて説明する形式です。
個人的には、読んでる文章が脳内で南雲先生の声で再生されるので、妙に読みやすい 笑
そして、紹介した3冊の中で最も平易な言葉で記されており、とてもラクに読めます。
南雲先生独特の解釈、言葉で説明されている部分が多いので、告知直後の不安定な心境で1冊目に読むのはおすすめしません。
ですが、先述の2冊を読んで自分なりに乳がんに関する正しい知識を蓄えた後に読むと、なるほどな~と少し頭と心を柔らかくできる感じがします。
思わず笑ってしまうようなお話もあり、自然と笑顔になれるのもいいな。
ただ、独特の解釈、言葉なので、好き嫌いが分かれるかもしれません。

また第79話以降の食事療法の部分は、特に南雲先生のお考えが色濃く反映されているので、それを無条件に受け入れることには慎重になった方が良いかなと。
もし本書記載の食事療法を実践したいという場合には、主治医と相談しながら進めることを強く推奨します。

■おすすめ書籍3選を無料で読む方法

と、いう感じで3冊紹介させていただきました。
さて、勘の良い方はリンクを見て察したかと思いますが、この3冊は全てAmazonのKindle Unlimited(書籍の定額読み放題サービス)で読むことが可能です。
普通に3冊購入すると合計4,170円かかりますが、Kindle Unlimitedに登録すればタダで読める、というわけです。
月額980円のサブスクなので、正確にはタダじゃないですけどね。。。

ただ、Kindle Unlimitedを使ったことが無い人は30日間無料体験ができるので、正真正銘タダで読めます
無料体験中に解約すれば支払不要です。
スマホにKindleアプリをインストールして、無料体験中に読んで、解約したらアプリもアンインストールして終了、で問題なし。
契約後28日目あたりに、「Kindle Unlimited解約」的なスケジュール登録しておくと忘れないかもしれない、、、まあ、解約忘れて1ヶ月分払うとしても980円なので、4,170円よりはずっと安価ですが。

Kindle Unlimited縛りにしなければ他にもおすすめ書籍はあるのですが、今回はあくまで無料で読めるにフォーカスしたく、敢えて縛りの中で選定しました。
お金もったいないやって思ってネットで変な情報掴まされるよりは、無料で読めるならこっちから始めようって思って信頼性のある情報から入っていってほしい。
何より大切な命に関わる選択の話なのだから。

ちなみに私は、Kindle Unlimitedのヘビーユーザーです。
多忙で1冊も読めない月があっても他の月に3冊くらい読めば、読めなかった月の元も取れてしまうので、ある程度読書の習慣のある方は損はしないサブスクかなと思います。

Kindle Unlimited未体験の方は、よかったら ↓ から気楽に無料体験申し込んで読んでみてください!
既にKindle Unlimited使ってる方はごめんなさい、、、ダウンロードして読んでください爆

紙の本で読む方がお好きな方は、各書籍のリンク先から発注もできますので、お好みに合わせてどうぞ!

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優雨
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