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インタビュー「ながまちマチキチの加藤さん」

イベントレポートに続き、「たこっこ市」を主催するながまちマチキチの加藤さんのインタビュー記事をお届けします。


イベントをはじめたきっかけ

ながまちマチキチは地域文化の継承/育成/発掘/発展などを軸に、地域コミュニティの活性化、地域活動の活発化を目指す一般社団法人です。
事業の1つに、ながまちエリアを舞台に、親子で謎解きをしながらまちを歩く“ナガマチトレジャーウォーク”という事業があります。過去に参加者から『もっと地域のことを知りたい』『色々な人と話せて楽しかった』という声がありました。このことから、長町の住民は“地域との交流”を求めていることがわかりました。
 それと同時期に、たこっこ市の会場となる蛸薬師さんから、『昔のように境内に子どもの声を響かせたい』『地域の方々に日常的にもっと使ってほしい』という声があがったんです。そこで蛸薬師を会場にした地域交流の活性化事業“たこっこ市”を令和6年5月にはじめました。


イベント開催資金

 初年度の令和6年度は、太白区のまちづくり活動助成金をいただいて開催しました。また、フリマやハンドメイドの出店者からは出店料をいただき、運営資金の一部に充てています。


協賛と出店料

前述のとおり、出店料をいただいています。フリマ出店者からは1000円、ハンドメイド出店者からは2000円を出店料としていただいています。


運営体制

 基本的に法人の常駐メンバー2~3名で現場運営をしていますが、地域の若者たちにも手伝ってもらっています。ながまちマチキチには、地域活動人材(プレーヤー)を創出するための市民大学“ながまちみんなのポケット大学”と学生チーム“マチキチユースサポーターズ”という2つのチームがあります。そこへ声をかけて当日サポートしてくれる人を募っています。『地域で何かしてみたい』という人たちなので、積極的に参加者や来場者と話せる役回りをお願いしています。


イベントの特色

 目的が地域コミュニティの醸成なので、徹底的に地域に根差した企画にしています。徒歩圏内に住んでいる方々をターゲットにしているので、フリマに出るのも基本的に近所の方、遊びに来るのも近所の方が殆どです。子ども達がふらっと遊びに来られるイベントというのも独特かなと思っています。


なぜマーケットイベント?(フリーマーケット)

 地域の人たちが遊びに来るだけのイベントでは、地域コミュニティはできないと思っています。何らかの形で発信者になってもらえたら…と思ってフリーマーケットをコンテンツの1つにしました。実際に出店者の皆さんはスーツケースやワゴン片手に歩いて会場までいらっしゃる方が多いです。ご近所さん同士で使わなくなったものを、必要な方へお渡しする…そうして地域内で資源が循環していくって、とても素敵なことだと思うんです。

 出店者は近所の方が中心で、今年は30代から70代まで幅広くご出店いただきました。お子さんがいる方は、使わなくなった玩具や子供服を数十円から千円程度で販売する方が多かったです。中にはご家族全員で出店する方もいて、お子さんが積極的に接客・販売しているのが印象的でした。お子さんも多く来場するので、玩具やぬいぐるみは人気でした。
その他ご夫婦などで出店される方も多く、お着物や生活雑貨、コレクターズアイテムなど、「これぞフリマ」といった商品も並びました。

 来場される方も小さなお子さんからご年配の方まで幅広くいらっしゃるので、どの世代の方も楽しそうに商品を選んでいました。ご近所にお住いの方が殆どなので、「近所でやってくれて嬉しい。沢山買っちゃいそう」といった声も聞くことが出来ました。


イベントを続ける理由

 地域に1つの文化が生まれるためには、継続が必要だからです。逆に言えば、日常的に蛸薬師を訪れて、ご近所さん同士で井戸端会議したり、子ども達が遊び場にしたりするようになれば、現状のたこっこ市は不要になると考えていますし、それを目指しています。


イベントの課題

 初年度4回の開催を終えた今思うことは、出店者不足と来場者の滞在時間の短さです。
出店者不足については、出店者募集の際の告知方法を見直すことを検討しています。来場者の滞在時間の短さについては、当初より2年目から飲食店舗に出店してもらうことを考えておりましたので、それで解決できると思っています。


今後について

 2年目は前述の課題解決法を試しながら、少しずつブラッシュアップしてイベント自体の認知度拡大を図っていきます。多くの方に来てもらうことで、本来の目的達成に近づけることができますし、来場者の満足度も上がると考えるからです。
 3年目以降も引き続き続けるとは思いますが、もう少し中長期的な視点で進めていく必要があると現時点では考えています。




リサーチデータ

目的と趣旨:地域の子どもとその親が日常的に利用し、交流できる街のオープンスペースづくり
開催場所:淵上蛸薬師瑠璃光如来
開催頻度:年4回
平均集客数:200人程度
協賛:―
出店数:3店舗前後
平均売上:\7,500
客層(年齢·居住地域):30-80代 長町4丁目近辺
人気商品ジャンル:家具、古道具、パン、お菓子など

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