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創造性か、効率か?NewJeans騒動に見る音楽業界の変化と課題とは

昨今、K‑POP界隈で話題となったNewJeans(2025年2月にNJZ:エヌジェージーに改名を発表, 本誌ではNewJeans表記)騒動は、単なる所属事務所間の契約トラブルに留まらず、業界全体が抱える深刻な構造的課題を浮き彫りにしました。

急激な成功を収めたNewJeansは、そのビジュアルや音楽性において先進的な要素を取り入れ、ファンのみならず業界内外から高い評価を得てきました。

しかし、その裏側では、所属レーベルADORと親会社HYBEとの間で、クリエイティブな自由と経営効率、内部統制の在り方を巡る対立が激化。特に、NewJeansの「生みの親」として知られるミン・ヒジン氏が、グループの個性を守ろうとする姿勢と経営側の統制要求との間で生じた摩擦は、業界の将来にも影響する示唆を与えています。

↓ 関連動画:ミン・ヒジンの反乱…

ミン・ヒジン氏は、2002年にSMエンターテインメントに入社、ディレクター職として、少女時代、f(x)、SHINeeらを手がけてきました。ブランディングやアートディレクションの手腕で一気に名を上げ、世の中のトレンドを生み出す独特の感性で知られる超大物プロデューサーです。

そんな彼女をスカウトし、自社レーベル子会社「ADOR」のトップを任せたのが、パン・シヒョク氏でした。彼は、BTSを大ヒットさせ、韓国大手エンターテイメント企業 HYBE(ハイブ)を作った功績がありましたが、「ガールズグループも成功させたい」という野望があり、ミン・ヒジンの起用に繋がりました。

そんな背景がある中、NewJeansをトップアーティストに育てた中で起きた騒動にはどのような理由があったのでしょうか…。

本記事では、騒動の全貌と背景を丁寧に解説するとともに、音楽業界が今後ファンへ良いコンテンツを届けるために、どのような心構えとシステムが必要かを考察します。


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