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NAMM 2025で発表されたオーディオインターフェイスとAD/DA
ことしもNAMMの季節がやってきました。こちらでの発表内容を見て1年の予算を立てる方も多いのではないでしょうか?アウトボードやオーディオインターフェイスが大好きな自分は毎年この季節が楽しみです!ということで今回発表されたオーディオインターフェイスの紹介となります。
KORG: microAUDIO 22 & 722:
まさかのKORGからオーディオインターフェイスが!
この722がめちゃカワ。
みてみてこれLFOついてるんです。オーディオインターフェイスにかつてLFOが搭載されたことがあったでしょうか。miniKORG 700とお揃いのカラーリングというかデザインにキュン死です。
miniKORG 700sm同様「これ欲しい!」って思わせられちゃって机の上に置いていつも愛でていたいなって思いました。なんなんでしょうね、性能云々というよりもプロダクト全体の完成度が高いです。
コンセプトプロトタイプということで発売されるかすら決まっていない製品ではありますがもっとこういうの増えて欲しいな。
Bitwig: Connect 4/12
Bitwigからもオーディオインターフェイス!
3.5mmの入出力たくさんついててモジュラーシンセとの親和性がとても高そう。
以前Expert Sleepersと組んでモジュラーシンセ用のオーディオインターフェイス(ES-8)をBigwig印で出した時以来ですね。このダイヤルがとても操作性よくってジョグダイヤルっぽく使えるみたい。
ただ入出力の詳細が出てきていないので様子見。USBバスパワーで動作するっぽいので、電圧の都合上モジュラーシンセの信号レベルにそのままでは対応できない気が……。
Lynx: Mesa
Lynxからサンボルのオーディオインターフェイス。なんかNeumannのMT48というかMergingのAnubisが脳裏にちらつきます……。でもMT48みたくRAVENNA/AES67みたいなネットワークオーディオは対応せず、ADATもしくはS/PDIFのみに対応のようです。
GRACE Design: m701
グレースからもオーディオインターフェイス!!
APOGEE Symphony I/OやLynx Aurora(n)みたいなモジュール形式のつよつよのやつですね。
GRACE design からオーディオインターフェースの新製品
Audient: iD48
AudientからはiDシリーズのフラッグシップiD48が発表されていました。
パッと目を引くのは内蔵マイクプリをバイパスして直接ADに通せるようになっている機能。よくLINEレベル入力するのに内蔵マイクプリ通したくないって言われていて、それに対応した感じでしょうか。
さらにD-SUB25端子の入力と出力がついていてINSERT-RETURNで使えるようになっているので、アウトボードがそれなりに揃っている層向けですね。パッチベイを用意しておきたいやつ。
マイクのゲインは0 to +68dB (with 10dB Gain Boost)でEINは-127dBu。THD+N@0dBuは-96dB。
ADCのMax Input Levelは+18dBu (0dBFS digital maximum)、それに対してLine InputsのMax Input Levelは+22dBuとなっているのでPadを噛ませる感じでしょうか。Max Out Levelは+18dBu (0dBFS digital maximum)となっています。
パッチベイといえばBLAから新しいパッチベイが発表されていましたね。なんとディスプレイがついています。いつも暗がりに置いてて貼り付けてあるテープの文字が見えないなんて人の救世主
あとFlock AudioからもPatch LVというライブ用のが出ていました。さすがに高そう
SSL: SSL 18
ウェーイ!SSL 12が出てから出るだろうなーとずっと待ち続けていたインターフェイスがついに登場。
ラック型でADAT I/OがフレキシブルでSSL 360使える26in/28outインターフェイス!出力側は1&2と3&4が+9dBuと+24 dBuを切り替えられます
SSL12同様、2つのヘッドフォン出力はそれぞれバランスのラインアウト出力としても利用できます。ってことはアナログ出力が12個あるってことなので頑張れば7.1.4出力いけるんでしょうか?
あ、ちなみにトークバックにはもちろんLMC搭載です!あとすっかり伝統(?)になってしまった4Kボタンも搭載しています。みんな言ってますけどSSLのは長押ししなくても4Kですからね!
マイクプリ性能
Max Input Leve: +15dBu
Gain Range: 67dB
THD+N(-8dBFS Input Level): -100dB
EIN (A-weighted): 130.5dBu
ライン入出力性能
Max input level: 24.1 dBu
Gain range: 26 dB
THD+N (-8dBFS input level): -106 dB
Max Output Level (High level, Balanced): 24.1 dBu
THD+N (-10dBFS output level): -104 dB
SSL 360ですと現状メインの他にヘッドフォン用2つともう1系統(Line 3/4)のミックスを作れます。ここ拡張されたりするんでしょうか。今後さらに1クラス上のが出てきそうな雰囲気がしますね。
SSL: ALPHA 8
SSL 18と組み合わせて利用すると嬉しい、どちらかというとエキスパンダーとしての立ち位置なんですが、SSLお得意の「こうしたらもっと使い勝手いいんじゃね?」的な発想が詰め込まれた結果、そのままUSBオーディオインターフェイスとしても動作するようになってしまったAD/DAがこのALPHA 8です。
ゲインマッチングのために基準レベルをそれぞれ +9, +18, +20 or +24 dBuに設定できるの嬉しいですね。マニュアルがまだなくて、おそらくなんですがこれUSBコンプライアントなインターフェイスなのは良いとしてSSL 360で動作はしなさそう感です。360使いたい人はSSL 18と組み合わせてねということでしょうね。
そのままオーディオインターフェイスとして動作するAD/DAってあまり見たことがないですし、こういうの待ってたという人も多いのではないでしょうか。
入力側スペック
Max input level: +24 dBu
THD+N: -110 dB
出力側スペック
Max Output Level: +24 dBu
THD+N: -108 dB
Ferrofish: Pulse 8
FerrofishからもPulse16の弟分的な立ち位置のかわいいAD/DAが来ました!これはNAMMというよりはもうちょっと前に発表されていたものですが紹介します。
SSLのALPHA 8とは違ってこちらはUSB端子がついているもののオーディオは通せない、つまりオーディオインターフェイスとしての動作はできないのでご注意。USBはUSB-MIDI経由で機器の設定のために使います。Pulse 16は設定用にMIDI端子がありましたが、このPulse 8でUSB-MIDIに移行した感じ。
入出力仕様は
Max Levelがそれぞれ+20dBu
THD+Nは出力が-115dB、入力が-108dBとなっています。
いちおうデジタルゲインがついていて出力は-28dBから0dB、入力側は0から+28dBとなっています。
まとめ
今年もNAMM楽しいですね!
音楽界隈は技術を突き詰めていれば良いものではないっていうのが楽しさの源泉のような気がしています。今回紹介してきた製品にも結構な割合で搭載されている規格のADAT、初めてAlesisによって発表されたのは奇しくも1991年のNAMMだったんです。それから34年ですよ?古ぼけたデジタルの規格なのにまだまだ利用されているっていうのがなんとも愛らしいです。