欧州幽霊研究会

日々思いついた戯言を綴っていきます。

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最近の記事

宗教によって社会秩序を維持することの危険性について

一昔前までは、宗教によって人々の道徳的観念や倫理観が維持され、治安が維持されてきたと言える。宗教の聖典は、いわば現在の刑法典と民法典を合わせたものであり、時代と地域によっては、それらをもとに国家や教会によって裁判が行われていた。宗教による社会秩序の維持は、低次元世界においては非常に有用に働く。盲目的な信仰は人を従順にし、宗教を根拠とした裁きは、大きな影響力を持つ。 しかし、刑法典や民法典の存在理由を考えると、これらが不完全で危険なシステムであると理解できるはずである。そもそも

    • プロレタリア独裁という過ち

      プロレタリア独裁はマルクス主義やマルクス・レーニン主義に置いて中核をなす概念である。 プロレタリア独裁とは、社会階級の中で下層に位置するプロレタリア階級(労働者階級)による独裁のことであり、これは社会主義経済を実現するために必要な独裁であるとされた。プロレタリア独裁は、これまでに存在したブルジョア独裁(資本家独裁)や特権階級による独裁と異なり、労働者階級による独裁に於いては搾取は生まれず、中央集権型の社会主義を効率的に実現できると主張されていた。 実際に、多くの社会主義国家に

      • 料理から見る文化ヘゲモニー

         皆様は世界三大料理というものをご存知だろうか。フランス料理、中国料理、トルコ料理がそれに当たるとされる。日本でも広く食べられているメジャーな料理だろう。ちなみに、日本においては、中華料理というと中国料理を日本風にアレンジしたものであり、真に中国の料理を味わいたいと思ったならば、中国料理と看板を掲げている店に行くと良い。  では、これらの世界三大料理に当てはまる特徴を考えていきたい。まず、これらの料理は貴族や君主に提供されるための、宮廷料理として発展してきた。フランス料理は