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  • ヨーロッパ雑記帳

    ヨーロッパに在住して10年余り。ヨーロッパの前向きな最近の話題を提供しています。 ヘッダー画像:Photo by Nubia Navarro (nubikini) from Pexels

最近の記事

パリと西欧主要都市を結ぶ豪華寝台列車プロジェクト (フランス)

ヨーロッパの寝台列車は、そのほとんどが廃線に追い込まれてしまったが、フランスのパリに本社を置くMidnight Trains社が、環境に配慮した長距離移動手段としての寝台列車の有効性に着目し、2024年を目標に、パリを起点にイギリス、ドイツ、イタリア、スペイン、ポルトガル、ベルギー、デンマークの10都市を結ぶ合計800-1500キロの新しい寝台列車の開業を計画している。列車での移動は、飛行機に比べ二酸化炭素排出が少なく、飛行機のように搭乗に手続きや時間がかかることもない。また

    • コロッセオの床を再建 (イタリア)

      イタリアの文化庁は、ローマ帝政時代の闘技場で、ローマ市内にある多く遺跡を代表する世界的観光名所となっているコロッセオに、最新のテクノロジーを駆使して軽量の床を設置する計画案を発表した。取り外しが可能な木製の床になる予定で、コロッセオに訪れた観光客は、古代ローマ時代に剣闘士達が戦ったとされる場所に実際に立つことができるようになる。2023年の完成を目指している。 https://www.euronews.com/2021/05/03/rome-s-colosseum-to-g

      • Eurovisionがロッテルダムで現地開催へ (オランダ)

        オランダのロッテルダムで開催予定だった2020年のEurovisionは、COVID-19のパンデミックでキャンセルされていたが、今年、オランダ政府は、3500人の観客を迎えてEurovisionを開催することを許可した。現在、会場となるRotterdam Ahoyスタジアムでは開催準備が進められており、先日、オランダのWillem-Alexander国王が準備状況の視察に訪れた。尚、Eurovision 2021は5月18日、20日、22日にそれぞれ21時から開催・放映され

        • バルカン地方の文化を祝うフェスティバル (ベルギー)

          EUの本部があるベルギーのブリュッセルで、バルカン地方の国々 (クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、アルバニア、北マケドニア、コソボ、セルビア、ブルガリア、ルーマニア) の文化や伝統を祝うフェスティバル「Balkan Trafik!」が4月21日から25日まで開催される。バルカン地方にあるユダヤ、ムスリム、ロマなどの影響を受けた多様な文化・伝統の全てを、国境に関係なく地域全体として祝うとしている。また、各地域の文化や伝統を祝うだけでなく、EUが後援するバルカン

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          37本

        記事

          香りと共に絵画を鑑賞 (オランダ)

          オランダのデン・ハーグにあるマウリッツハイス美術館では、COVID-19対策のロックダウンが解除され次第、映画を描かれている物の香りと共に鑑賞できる展示を8月29日まで行う準備をしている。 例えば、Jan van der Heydenの描いた運河の絵であれば、17世紀当時の運河の匂いが漂う中で、Pieter de Hoochの『リネン収納棚の前の女たち』であれば、洗濯後のリネンの香りがする中で絵画を鑑賞する経験ができる。 https://www.mauritshuis.nl

          香りと共に絵画を鑑賞 (オランダ)

          フランスパンを無形文化遺産に申請 (フランス)

          バゲッド (フランスパン) のフランスでの歴史は17世紀頃に始まって20世紀になると消費が拡大した。バゲッドは、小麦粉、水、塩、イースト菌 (パン酵母) または天然酵母というシンプルな材料から作られるが、発酵時間や形作りなどの工程や仕上がりは各パンの職人によって異なる。一方で、1970年には55000件あったパン屋が2000年代には35000件に減少しており、フランス政府はバゲッドの伝統を守っていく必要性の認識から、フランスの文化省が、ユネスコの無形文化遺産に「バゲッドの作り

          フランスパンを無形文化遺産に申請 (フランス)

          聖パトリックデーのイベントがオンライン開催 (アイルランド)

          キリスト教 (カトリック教会) の祭礼日である3月17日の聖パトリックデーは、アイルランドにキリスト教を広めた聖パトリックの命日で、アイルランドでは毎年その功績を称えて伝統文化を祝うイベントが数多く開催される。イギリスからの独立以降イベントが大規模化しているが、今年はCOVID-19の影響でオンライン開催となった。首都のダブリン市は、『Awaken Ireland』と題したテーマに合わせてアイルランドの伝統、アート、ダンスなどを披露するバーチャルパレードを実施した。 htt

          聖パトリックデーのイベントがオンライン開催 (アイルランド)

          アンティキティラ島の機械のメカニズムの復元に成功 (ギリシャ / イギリス)

          1901年にギリシャのアンティキティラ島で紀元前1世紀前後に使われていたとされる歯車式機械が発掘された。研究者の間では、太陽や月の天体運行を計算するための機械で、日食や月食を予測できる考えられてきた。そして、どのような構造になっているのかは未解明で多くの議論が交わされてきた。2005年に機械の前面のX線解析が行われ、30の歯車と82の破片が残っていて、木星の周期462年、土星の周期442年の記載があることが分かった。今回、イギリスのユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL

          アンティキティラ島の機械のメカニズムの復元に成功 (ギリシャ / イギリス)

          ポンペイの古代馬車が発掘される (イタリア)

          イタリアのナポリ市の近くにあった古代都市ポンペイを研究している考古学調査団が、ポンペイのCivita Giuliana区域の発掘調査を行っていたところ、儀式などに使われていたと考えられるチャリオット (主に古代の戦争で用いられた戦闘用馬車を指す) を非常に良い保存状態で発掘した。西暦79年にヴェスヴィオ火山が噴火した際に埋もれたと考えられ、噴火前の生活の様子が分かる貴重な発見になると発表された。 https://www.bbc.com/news/world-europe-5

          ポンペイの古代馬車が発掘される (イタリア)

          世界から隔絶された孤島の灯台で1人だけの映画鑑賞 (スウェーデン)

          スウェーデンのヨーテボリ (Göteborg) 映画祭は、世界各国からの70作品のプレミア上映を鑑賞できる1週間のスペシャルプログラム『Isolated Cinema』を開催した。プログラムの最大の特徴は開催場所と参加人数で、世界から隔絶された孤島にある灯台に、家族や友人も連れずにたった1人で携帯も持たずに1月27日から2月6日まで暮らし、映画をひたすら鑑賞する。プログラムには世界中から12000人近い応募があり、その中からCOVID-19の救急医療現場で看護師として働いてい

          世界から隔絶された孤島の灯台で1人だけの映画鑑賞 (スウェーデン)

          クロスカントリースキーのシェアリングサービス (フィンランド)

          フィンランドの首都ヘルシンキから130キロ北にあるラハティ市は、クロスカントリースキーの板とストック (ポール) のシェアリングサービスを始めたと発表した。『City Skis』という名称のサービスで、世界中の多くの都市で広く行われている自転車のシェアリングサービスと仕組みは同じで、全部で3箇所あるPick upポイントで自由にレンタルと返却を行える。ラハティ市は、温室効果ガスの排出量を1990年から7割も削減することに成功しているヨーロッパの中でも有名なグリーン都市で、スキ

          クロスカントリースキーのシェアリングサービス (フィンランド)

          グリーンランドで電動自動車レースが開催 (デンマーク)

          オフロード (未舗装道路や荒地) を走る電動自動車レースの国際大会である『Extreme E』は、サウジアラビア、セネガル、ブラジル、アルゼンチンに続いて、北極の地に一番近いグリーンランドでレースを展開することを発表した。地球規模の環境問題への啓発を目的としており、ユニセフUKとも提携して子供達が北極における環境問題を考えるきっかけにしたいと言う。 https://www.fiaformulae.com/en/news/2019/august/extreme-reveals

          グリーンランドで電動自動車レースが開催 (デンマーク)

          『タンタンの冒険』で有名なエルジュの作品がオークションに (フランス)

          フランスのオークションハウス “Artcurial” にて、『タンタンの冒険 (仏題: Les Aventures de Tintin)』で有名なエルジュ (仏: Hergé、本名: Georges Prosper Remi) の数多くの作品が「エルジュの世界」と題して出品された。中でも注目を集めたのは、タンタンの5回目の冒険を描いている1936年に発表された『The Blue Lotus』の表紙になる予定だったイラストで、インクと水彩画を用いて描かれた陶器から顔を出している

          『タンタンの冒険』で有名なエルジュの作品がオークションに (フランス)

          ウフィツィ美術館でダンテ没後700年記念の企画展示 (イタリア)

          イタリアのフィレンツェにあるウフィツィ美術館の新年は、フィレンツェ出身の詩人ダンテ・アリギエーリの没後700年を記念した特別展のオンライン展示で幕を開けた。メディチ家の美術品が収蔵されているウフィツィ美術館は、イタリア最大のルネサンス絵画コレクションを保有しており、今回、ルネサンスを代表するイタリア人画家の1人であるフェデリコ・ツッカリが、ダンテ代表作である叙事詩『神曲]』を描いた作品集がオンラインで無料公開されている。これまで作品の一部が公開されることはあったが、全作品が一

          ウフィツィ美術館でダンテ没後700年記念の企画展示 (イタリア)

          旧ベルリン王宮が博物館・美術館としてオープン (ドイツ)

          ドイツのベルリンに『Humboltd Forum』という新しい巨大文化複合施設が開館した。現在、ドイツはCOVID-19の感染拡大抑制対策としてハードロックダウン下にあるため、オープニングイベントは12月16日の19時からオンラインで行われた。過去にベルリン王宮があった広大な敷地に王宮の外観を再現した建物が7年以上かけて再建され、ヴィルヘルム・フォン・フンボルト(ベルリン・フンボルト大学創設者)とアレクサンダー・フォン・フンボルトの兄弟の業績を讃えて『Humboltd For

          旧ベルリン王宮が博物館・美術館としてオープン (ドイツ)

          バッキンガム宮殿内の名作絵画が一堂に会する企画展示 (イギリス)

          通常はバッキンガム宮殿内のPicture Galleryに飾られているルーベンス、レンブラント、フェルメールなどの名作絵画のコレクション65作品が一堂に会する『Masterpieces from Buckingham Palace』という企画展示が、イギリスのロンドンにあるQueen's Galleryにて12月4日から始まった。夏のホリデーシーズンに行われるバッキンガム宮殿の一般公開時に、観光客で大混雑した状態の中で鑑賞するしかなかった名画達を、落ち着いてじっくり鑑賞できる

          バッキンガム宮殿内の名作絵画が一堂に会する企画展示 (イギリス)