はじめに noteやInstagram、Twitter、そしてHPのブログなど、 いろいろな媒体で発信をしていくと、 目の前のクライアントに向き合う意識の使い方から、 自分の内面に意識を向けることが増えていく。 ふと、 「自分のこれまでの人生を振り返るのもいいかも」 と思った。 不登校で悩む親子への支援をしてきて10年以上が経ち、 1万件以上のカウンセリングを行ってきた。 自分自身の内省と、「私が何者であるか」 興味を持っていただいた方への 自己紹介として今回書いてみよう
「不登校」は親のせい、なのか? 多くのご家族の話をお聴きしていると、時折このテーマと向き合うことがある。 親自身が自分自身のかかわり方を振り返り、反省することはあるだろう。 その反省が、もし自分の心を傷つけるものであれば注意が必要かもしれない。 もし、これからの子どもとのかかわりに活かそうとするものは、むしろ前向きな意思も感じる。 けれど、このテーマと向き合ったときに気になるのは、周りの人たちの反応だったりする。 「あなたがしっかりと育てていないから」 子どもが学校
この前、相談に来ている子どもと、学校までの道のりを共有するためにgoogleストリートビューで、マップ内を一緒に散策してみた。 「この道を通ると人に会いそうなんだよね。。」 そんな言葉が耳に残り、終わった後、自分の経験をふと思い出した。 出席を稼ぐために、別室で過ごす日々 学校を休み始めてから、しばらく経ち、私は別室登校というものをすることになった。 聞けば、学校にある空き教室で、自習をして過ごすとのこと。 全く気乗りはしなかったし、「一人で自習をするなら家でするのと
「明日、学校どうするの?」 答えを聞きたいけれど、答えを聞くことも怖い。 この問いかけには、期待と不安、いろんな気持ちが混ざっている。 一方で、聞かれた方も穏やかではないかもしれない。 言いたい気持ちは既にわかっているけれど、それを言った後どうなるかも大体わかっている。 だから、言えない。 こうして、親子の関係はこじれていってしまう。 言外に込められたメッセージ 朝、子どものペースに合わせて、臨機応変に対応できる親も少ないだろう。 親も朝は慌ただしい。 もし行くの
たとえ学校を休んでいても、 子どもたちは、それぞれ素敵な スキルやセンスを持っている。 それは大人から見た、子どものよさという、 縦の構図ではない。 1人の人間として素直に 「素敵な感性だな」 「大事にしてほしいな」 「将来、社会でも活躍できるだろうな」 と思えるものばかり。 でも、 そうした前向きな言葉は 子どもにはなかなか届かない。 「あなたは、すごい」かつて、 自分ではどうしようもない困難に直面し、 やがて、自暴自棄になってしまった子。 いくら周りが 「あなたは
「行かなかったら、あとで後悔するよ」 運動会、合唱コンクール、文化祭、林間学校、修学旅行。 始業式、終業式、卒業式、集合写真。 学校には様々な行事があり、その行事が近づくと、この言葉を時折耳にする。 この言葉を言う人は、先生であったり、親であったり、クラスメイトであったり。そして、自分自身であったり。 「みんな一緒」であることに価値を置いているからであり、悪意はそこにないことも十分理解できる。 ただ、悪意がなければ、人は傷つかないかというと、そうではないことも知っているでし
「不登校の悩み」とは? 当たり前だが、相談に来るご家族は皆、「不登校の悩み」を抱えている。 ただ、この「不登校の悩み」というのは全員同じものではない。 それは、勉強、人間関係などの休む理由の違いというよりも、立場の違い、時間軸の違いによるものも大きいように感じている。 親と子、それぞれの悩み たとえば、親は子どもが学校を休んだ時、もちろんその子の心の健康を案じるが、同時に進路などの将来のことについての不安も抱えている。 勉強は大丈夫だろうか? 成績はどうなるのだろ
日々のカウンセリングでは、様々な年齢の人と関わる。 小学生から中学生、高校生。大学生や社会人。 そして、その親とも。 もちろん1人として、同じ人はいない。 だから、タイプ分けのような感覚もないのだが、 時折引っかかる言葉があるので、 今日はそのことについて、少し書いてみようと思う。 「僕(私)は、そういう子とは違うから」 どんな文脈で、この言葉は出てくるのだろう? それは、 親が子どもをカウンセリングに誘ったエピソードのとき。 「僕(私)は、そういう子とは違うから、カ
中学時代の不登校の話についてはこちらから 普通に、通いだした定時制高校 高校は、定時制高校に行くことになった。 家から自転車で通える高校、電車で1時間かかる高校、選択肢はいくつかあったが、結局、知り合いが誰もいないであろう高校を選んだ。 ただ、それでも中学校の時に、最後まで登校することはなかったので、 高校から通える自信など何もなく、親にも「高校は4年かけて卒業するから」と入学前から話していた。 ただ、実際に始まってみると、周りは同じように元不登校ばかり。 何があった、
子どもが学校を休んでからしばらくが経つ頃。 「きっと、これまで無理をしてきたのだろう。 今はゆっくりと休ませよう。」 休み始めたころは、自然にそう思えた気持ちにも変化がやってくることも。 この週末は、学校がある朝の様子とは打って変わって、元気そうにスマホを見たり、ゲームをしたり。 「こんなに元気なら、学校に行けるのでは?」 ふと、こんな思いがよぎるかもしれません。 「でも、言わない方がいいのだろう。」 そっと、胸に閉まったまま、1日が始まります。 子どもが家にい