ブロンプトンはなぜ折り畳みしやすいのか。
今回はカメラの話ではなくて、自転車の話。
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我が家には、クロモリ(マンガンモリブデンだけど)ロード、アルミのシングル軽量折り畳み自転車、妻のアルミクロス、そしてブロンプトンがある。
田舎の強み、ロードとクロス、そしてアルミの折り畳みは玄関に置いているが、ブロンプトンは折り畳んで棚に収納している。
それで、朝のポタリングとか、ふらっと買い物とかする際は、ここ最近はブロンプトンばかりだ。
買い物のときはもうあのフロントバッグが便利過ぎるし、朝のポタリングにもカメラぶら下げて走るにはちょうどいい。それで時折ロードに乗り換えると、そのタイヤの転がり具合とかに驚かされる。緩い傾斜ならもうペダル回さないでいいくらい。でも、ここ最近はブロンプトンにばかり乗っている。
ふらっと出かけるなら、玄関に置きっぱのアルミ折り畳みでも良さそうなもんだし、ふらりとした買い物ならなおのこと。ロードでセブンイレブンに行ったっていいのだが、何故かわざわざブロンプトンを棚から出して、展開させる煩雑さが苦にならない。
何故か? ふとその答えが出てきたので書いておく。
折り畳みの手数の多さは関係ない。
アルミの折り畳みは
ハンドルを下げ、
ハンドルを少し回転させ、
ヒンジを折り曲げ、
サドルを下げて
さらにフレームのヒンジを折り畳み、
細かなところはあるが基本はこんなものだ。
ブロンプトンは
後輪をお座りさせ、
サドルを下げて
フレームのヒンジを解除、曲げて
ハンドルを折り畳み、
ペダルを畳む
手数はペダルを畳むという所作を入れれば同じくらいだが、それもそこまで手間のかかるものではない。とはいえ、手数は同じくらいなんだけれど、それでも圧倒的に畳みやすい。手間も時間もかからない。なんでだろ? と思ったとき、それは、
ブレが少ないからだ、
ということに、はたと気が付いた。
我が家のアルミの折り畳みはルノーのウルトラライト7。重量が7キロしかない。恐ろしく軽くて持ち運びも軽々なんだが、きちんとバンドで固定しないと折り畳んだところが開いてしまう。
ガッチリと単体で固定ができるわけではない。それに畳む時に、ちょっと失敗するとうまく畳めない。ペダルに干渉したり、自分の体が邪魔になったりしてアレ?となる。単に折り畳み手順がめちゃくちゃなのかもしれない。が、どうもしっくりこない。
一方でブロンプトンは体の位置さえ合っていれば、するすると手順をさほど意識することなく畳んでいける。畳み方が身体化している、とでも言えばいいか。伊達に早い人で10秒で畳めるわけではないのだなと納得できるレベルだ。それがブレの少なさということ。展開するときも下手したら妻の自転車をどかしてロードを玄関から出すより気楽かもしれない。そうした手軽さがブロンプトンにはある。
それでいてミニベロとしては速度の維持もしやすく、ノーマルだと立ち気味の乗車姿勢、そしてなによりスタイルのビンテージ感。乗るのに楽しい自転車だ。
…細部のダサい感はカスタムできる、という育てる楽しみもあるのもまたよい。