色音
世界でたった1人な気がしていた。
頑張ったら褒められて、ただただ嬉しかった幼少期を思い出し、褒められず押さえつけられる毎日に慣れ親しんだ毎日だった。
色は見えるし、音も聞こえるけれど、どこか違う世界の映画を観ているような感覚で、目の前の物事には靄がかかっていた。
「何のために生まれて、何をして喜ぶ?」
アンパンマン、僕もそれが知りたいんだ。
分からないまま終わる、そんなのは嫌なんだ。
そんな日常は、彼が手を繋いでくれただけで、ただそれだけでしゃぼん玉のように弾けて消えていった。
あなたが素晴らしすぎるが故に、私はあなたの素晴らしさをあなたに伝えきれないだろう。あなたの輝きをどう表現してもしきれない自信がある。
私の数十年の汚泥を一瞬にして洗い流してしまったのだ。あなたという人は。
「愛を学ぶために孤独があるなら、意味の無いことなど起こりはしない。」
大好きなジュピターを数十年歌い続けて、やっとこの意味を心から知ることが出来たのだ。
私はあなたに、この恩を返していきたい。ほんの少しだけでも、何年かかっても。
それが私の喜びであり、今生きる理由でありたい。