『モンテーニュ逍遙』冒頭の引用
逍遙学派はすべての学派の中で最も社交的であるが...
『随想録』第2巻第17章「自惚れについて」(II・17・755)からの引用。
逍遥学派(ペリパトス派)école péripatéticienne ... アリストテレスが創設した古代ギリシアの哲学者の一派。 回廊(ペリパトス)を散歩(逍遥)しながら哲学論議を交わしたことからこの名があるらしい。
今、子ハ、大樹ヲ有シテ其ノ用ナキヲ患ウ。… 彷徨乎トシテ其ノ側ニ無為ニシ、逍遙乎トシテ其ノ下に寝臥セザル。…
『荘子 内篇』「逍遥遊篇第一」からの引用。
「いま君のところの大木は、役に立たんとこぼしているが、なぜそれを何一つない村里や、果てもなく広い曠野に植えて、ゆったりとそのかたわらに憩い、のびのびとその下に寝そべらないんだい。まさかりや斧で若木のうちに切り倒されもせず、何かに危害を加えられる恐れもない。何の役にも立たなくたって、気に病むことなんてまったくないんだよ。」福永光司・興膳宏訳(ちくま学芸文庫)
茫然トシテ塵垢之外ニ彷徨シ、無為之業ニ逍遙ス。
『荘子 内篇』「大宗師篇第六」からの引用。
「何思うことなく俗世の外に彷徨し、無為のいとなみに気ままに身を任せている。」福永光司・興膳宏訳(ちくま学芸文庫)
関根秀雄著『新版 モンテーニュ逍遙』(国書刊行会)
関根秀雄訳『モンテーニュ随想録』(国書刊行会)
福永光司・興膳宏訳『荘子 内篇』(ちくま学芸文庫)