
教養のための読書 その30 「資本論 1」
「資本論 1」カール・マルクス
やはり天才は凄いです。
資本論は全9冊ですが、その内容が書き始めたときにすでにマルクスの頭の中には全てあったそうです。
ダーウィンの「種の起源」、フロイトの「精神分析入門」も書き始めたときには全て頭の中にあったようです。
モーツアルトも交響曲の楽譜には書き直しや書き損じはほとんどなかったそうです。
それは書き始めた時にすでに交響曲1曲分が全て頭の中にあったからだそうです。
努力の人ベートーベンは一小節の上に何度も張り紙をして書き直しをしていたそうです。
これで世界を変えた3冊の本を読了しました。
ダーウィンの「種の起源」フロイトの「精神分析入門」、そしてマルクスの「資本論」です。
全部第一巻のみですが。
まぁ、100年以上前に書かれたものなので、それ以降に発見されたり、変更されたりしたものもあるので、内容的には古かったり、間違っていたりするので、雰囲気を味わうだけでもいいかなぁと思っています。
3冊とも読み始めは本当につまらなくて、5、6頁読むと眠くなってしまいましたが、後半になってくると本当に面白くなってきました。
「資本論」も最初は何を言ってるのか全然判りませんでしたが、後半はなんとなく続きが予想でき、面白くなってきました。
まず商品です。
商品には使用価値と交換価値があります。
その両方の価値で物々交換が成り立ちます。
しかしそれでは地理的距離や自然的条件などによる生産物や諸々の条件により単純なものしか交換できません。
そこで交換価値の代替えとして貨幣が生まれてきます。
貨幣は金の価値で裏付けされましたが、金には限りがあり、金の量で商品の量が決まると言う矛盾が起きます。
さらに金で作られた貨幣は使うごとにすり減り、鋳造し直すと金の量が減ります。
商品には変化は無いのに貨幣が減ると言うおかしなことが起きます。
そこで金ではなく信用の貨幣を生み出します。
貨幣に対する信用と集団幻想が生まれます。
商品と貨幣は同一でなくてはなりません。
しかし商品を作るには労働と製作用具が必要です。
労働と用具は資本です。
それを作りだし、管理運用するのが資本家です。
資本と言う概念が生まれます。
商品を作り出すための工場、それの立つ土地、機械、材料、労働力などは資本です。
かくして労働は商品となります。
資本家にとっては労働は商品です。
資本を作り出し維持するのも貨幣が必要です。
商品と貨幣の交換の中に利潤を生み出すことが必要になってきます。
ここら辺までが第1巻です。
どのように利潤を生み出すかは、少しだけ書かれていましたが、多分労働者に払う賃金が後払いになっていることが重要じゃないかと思っています。
でも、本当のところはよく解りません。
とても用語が難しく、言い回しも難解だし、文語調で書かれているので本当に分かりづらかったです。
多分読解も間違っている思いますが、雰囲気だけは味わえました。
面白くなってきたけれど、続けて読むかは考え中です。
世の中は少しずつ、少しずつ変わっていきます。
最初に始めた人、考えた人は本当に凄いです。
今思えばそんなの当たり前のことじゃないか、と言うのは簡単ですが、何もないところから生み出すのはやはり、天才の仕事です。
最初は面白さが分かりませんが、半分位を過ぎるとなんだか、仕事みたいになってきて、絶対にやり切ってやるぞと思い、後半になると少しずつその面白さがわかってきます。
なんでもそうだと思います。
ちょっとやって、面白くないやとやめてしまうのは、本当にもったいないことです。
今も残り、評判の高いものは、最後まで読んでみること、やってみることが大切です。
そうしたらきっとその良さに気づくことができるはずです。
僕たちは普通の人なので、すぐには理解できませんが、読み通せば、やり通せば、きっとその良さに触れることができると思います。
これからもがんばります。
それにしても、「資本論」を読み終えることが出来て、とってもうれしいです。

見出し画像の料理のメニューの写真です。