うつわと私
実家を出て一番楽しかったのは、食器を自分で選べることだった
実家あるあるで、あまり気に入ってない同じ茶碗をずっと使っていた。謎の白い皿(パン祭り的なアレ)がたくさんあった。食器棚はぱんぱんなのに使うのは手前の一列ばかり。同じのを使いまくるから、なんだかぼんやりそれだけ汚れる。
別によそえればなんでもいいし、お洒落になりたかったわけではない。なんというか、食べ物が好きで、素敵な器だと美味しそうに見えるのが好きだった。
使わないのに食器を買っては、部屋でいつか使いたいなーと眺めていた。
実家を出て気づいたのは「使える食器」と「可愛い食器」は違うこと。部屋で眺めてた食器の半分くらいは、引っ越しても眺めたままだったりした。
2回目の引っ越しで、使えると可愛いが両立するものだけに厳選して断捨離と買い足しをした。
最近は忙しくて料理ができない。食器棚を開けるのは、コーヒー飲む時とお酒飲む時くらい。
開けるたびにお気に入りのもの達が見えて、
つい頬が緩む。
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