11.母のLINE
御歳77歳の母が数年前、iPhoneを手にしたことはここに綴った。
この時からLINEもはじめ、私たち三姉妹や姉の子供達と連絡を交わすようになった。
たまにYahoo!ニュースで、世のお母さんから子供に届いたLINEの打ち間違い記事を目にする。
かくいう私も、母からこの手のLINEがよく送られてくる娘のひとりだ。
というわけで今日は母から届いたLINEを披露したいと思う。
メールとLINEの機能の違いと言えば、スタンプを送れる事だろうか。
iPhoneを手にした母は早速LINEスタンプのトリコになる。
母はどちらかと言えば感情の浮き沈みの少ない落ち着いた人だ。その母がこのスタンプ連打。夜はお互い自室に籠り各々の時間を過ごす。別室の母から急にこのLINEが送られて来た娘の気持ちをお察しいただきたい。私への日頃のうっぷんをスタンプに込めたのではないか、こちらが勘繰ってしまうスタンプチョイスだ。ちなみに母はお酒を一滴も飲まない。
iPhoneを持ち出した母が苦労したのは、文字打ちだ。ガラケー時代と違い凹凸の無い画面で文字を打つ事に慣れるには相当な時間がかかった。少しでも早く慣れてもらう為、何気ない質問をLINEで送るようにした。
文字打ちに慣れてもらう為という娘の思いを見事に打ち砕くスタンプひとつの返事たち。カレーも絵文字スタンプで片付けられてしまう。
ここからはお待ちかね?
母の打ち間違いLINEを披露したい。
とにかく文字を小さくする事が出来ない。なのに、『おはぎ』の『お』は小さく出来た。
姉や姉の子供の名前の『◯◯ちゃん』を『◯◯ちやん』と入力してしまうクセは今も続いている。
ご近所さんが家庭菜園をされていて、よく手作りのお野菜をいただく。これはもちろんキュウリのことなのだが、キユウリ=紀由瓜という新種の紀州ゆかりの瓜をいただいたのではないか、とこっちが勝手に想像してひとりニヤニヤしてしまった。
買ってきて下さいシリーズ
77年生きて来て入院したことが無い母。初めての胃カメラ検査をしたのは数年前。お医者さんに胃の中ピンク色で美しいです!と太鼓判を押された。そんな強靭な胃を持つ母は私より焼肉好きだ。お寿司派の私に気を遣いこのLINEを入れて来てくれた。
あいよ!と威勢の良い板前さんのような返事が返ってきた…
最後になりました。
ここまでお付き合いいただきありがとうございます。
友人から荷物が届いたことを知らせてくれたこのLINE。
本来であれば『〇〇さんから、ゆうパックで届いたよ』である。
え!友人が我が家にゆうパックで届いちゃったのー?!?!
以上です。