人生は美しくない。でもこんなにも美しい。

みんなはどんな気持ちで進路を決めている?

就職活動が終わる人が増えて行く中、いまだに自分の中で納得した答えが出せないでいる。
みんなはどんな答えを出していますか?

行きたい企業に内定もらった!という人や、
別に行きたい企業とかないっていう人や、
働くところなんてどこでもいいよ。なんて人もいるんだろうな。
そして少なからず、僕と同じようにまだまだ就職活動を続けているっていう人もいて。
そんなあまたいる、
おびただしい数の就活生の、
たったひとりでしかない僕の話をしたい。

お祈りメール

先日、行きたくて行きたくて、もうどうしようもないほどの気持ちにさせられた企業が見つかった。
選考は終わっていたが、本社に電話してなんとか選考をしていただくことになった。
その会社の選考で、僕は初めて面接中に泣いた。
思っていることを、考えていることを、相手に伝わるように言葉にできなかった。
人に寄り添いたい。
そう言いながら自分の尺度で物事をはかり、自分が気持ちいコミュニケーションだけを取っていた。

『そんなんで、本当に人と向き合えるの?』

ご指摘を受けた。
同時に涙が溢れてきた。
その時はいろんなことがあった後、というような言い訳なんて通じない。

ああ、自分って人と向き合えてないんだ。

言われたような気がした。
お前はダメだ。って。
本当はそんなことはないんだけど。

その悪夢のような選考から一週間ののち、メールが届く。
心臓が飛び出るような気持ちで開く。
なんでかわかんないけど、本文半ばから後半にあるはずの「誠に残念ながら」っていう文字が瞬間に目に入ってきた。

時が止まった。

こんな世界はクソだ

僕の友達にanagonという名前のミュージシャンがいて、youtubeにオリジナルの曲をあげている。
そのオリジナル曲の中に、『Life is Beautiful』という曲がある。
曲のタイトルの通り、人生は美しい。という内容。そのまんま。

https://www.youtube.com/channel/UCyyih1RJBdXsqrOD1CYe2lA

本人曰く、
この曲を書いていた時、本当は人生は美しいと分かってるし、そう思いたいのに、人生なんてクソ、みたいなことを言っていたらしい。
その時の僕は彼よりひどかった。

こんな世界は本当にクソだ。
なんで俺ばっかり。
みんな死ねよ。

いろんな企業からお祈りされても、ちっとも心が痛まなかった僕が、
生まれて初めてお祈りされて泣いた。

この道の先に何が待っているかわからないけど、靴紐を結び直して前に進むしかないんだよ

何気なく聞いてた歌詞。
僕のためにあるような歌詞だった。
でもだからこそ、すごい嫌になった。
は? こんな状態で前を向けって? ふざけんなよ。

でも心の中では、本当は分かってた。
anagonのいう通り、また前を向けばいい。やり直したらいい。
でも、それが嫌だった。
本当はやるべきこと、考えるべきこと、あるべき姿は、分かってる。
分かってるんだけど、嫌だった。

あんなことを言ったからダメだったのかな、
こんな自分だからダメだったのかな、
あそこであれを言わなければ、やらなければ。
いろんなことを考えては涙腺が緩んでいった。
ただただ苦しかった。

Life is Beautiful

あれから数日経って落ち着いて、ようやく何となく気づいたことがある。
前を向いた方がいいとか、人生は美しいとか、こう考えた方がいいみたいなものは確かにそうした方がいいんだと思う。
一方で、
そう考えたくないと思ってしまうのも自分だ、ってこと。

選考に落ちるということ。
それは確かに『お前はダメだ』と言われている側面もある。
でも、そこを直せるし、直せたら成長するよ、と言われていることでもある。
「人と向き合えてないんじゃないの?」
と言われれば、もう一度向き合うって何だっけ? という問いに立ち帰る。
「自分が気持ちいコミュニケーションをとってるだけ」
と言われれば、名の通りまず自分が悦んで生きるのがやりたいんだし、一歩目はクリアしてる、と認識する。


Life is Beautifulの歌い出しのところが好きなんだけど、
あの日の自分とこれからの自分の為に書き写しておく。

First of all, your life may be not a success story people calls so.(初めに言っておこう。君の人生は人々がいうような成功したものではないかもしれない)
Whether your tears will become tide over you or make rainbow is all up to you.(でもね、君の涙が君をおそう高潮になるか、それとも虹を作るかは全部君次第なんだよ。)

僕の周りにいるすごい人たちは正解を持ってるわけじゃない。
僕自身が選択し、正解にしていくしかない。
うまくいかないことの方が多いと思う。
でも、身に起こることをどう捉えるかは全部僕次第だし、
これからどうするかを決められるのも全部僕だけだ。

落ち込んだ時に優しくしてくれる人、
僕のために歌を歌ってくれる人、
僕のために時間を作ってくれる人、
僕のためにアドバイスをしてくれる人、
いろんな人に愛されながら、僕は今日を生きている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?