人生初めての本は、フランス一周から始まった!
休みで色々整理していたら、なんと懐かしいノートが。1994年4月から5月とある。
この本の目的は、日本でまだ知られていないフランス地方のお菓子とその背景について書くことだったので、もう一度現状のフランスを見たいと思い、旅を計画。フランス人の友人Isabelleや、今は三ツ星シェフになっているクリスチャン・レスケール、他パティシエたちに資料や本を沢山送ってもらって研究。もうみんなそんなことは覚えていないかもしれないが、改めてメルシー!!
トーマスクックを買って、一か月間の行程、乗り換えなどを詳細に研究。最初はランスに入り、ナンシー、ストラスブール、コルマール、ミュルーズ、ブザンソン、ディジョン、ブレス、ヴィエンヌ、アルベールヴィル、シャモニー、シャンベリー、モンテリマール、アヴィニョン、アプト、ボニュー、エックサンプロヴァンス、ニース、モナコ、アンティーブ、セート、ナルボンヌ、カルカッソンヌ、アジャン、バイヨンヌ、ベアリッツ、サンジャンドリュズ、ボルドー、ジョンザック、ニオール、ポワチエ、ナント、アンジェ、トゥール、ブールジュ、リモージュ、クレモンフェラン、記録の最後はライオールの三ツ星レストラン、ミッシェル・ブラで終わっている。
そうそう、ミッシェル・ブラ。まったくどういうところにあるか想像つかなかったので、どこの駅で降りたらいいか、と日本から電話して聞いたらサン・フルーという。
そこから近いっていうんだけど、実際行ってみたらとんでもなかった~、と、そういうことは多々ありました(今でもある)。フランス人の近いって信じないほうがいいです。(笑)
最初のアルザスで仔羊の陶器の菓子型を買ってしまったので、それを死守しながらの道中だったのでした。ランスではピンクのビスキュイの工場にいきなりおしかけて、なんでピンクなんですか、なんて聞いたり、ミュルーズで電車が止まって、困った人が集められてバスに乗って移動したとか、駅前ホテルの水が出なくておまけに寒い、とか、ボルドーでは、その頃はまだ日本でもパリでも知られていなかったカヌレというお菓子を発見。そのカヌレ型をタクシーに乗って買いに行こうとしたらタクシーの運転手が道を間違えて、タクシー代が120フランもして、カヌレ型も高くて456フランかかったと記してある。
なんだかすごい旅だった。よく行った!でも、本当に様々な視点からフランスというものを眺められた最初のチャンスだったと思います。(しかし、懲りずに次の本のために、今同じようなことやってます笑)
インターネットやiPhoneのない時代だからこその、ワクワク、ドキドキ感が良かったかもね。
当時一緒に来てくれた3人のアシスタントさん(中に今はヴィーガン菓子作る平田さんも)にも感謝。4人てちょうどいいんですよ。電車の中で買ったお菓子分け合って食べたり。
この本の帯に、なぜか岩崎宏美さん推薦とあるんですが、これはたまたま当時住んでいた日吉でよく宏美さんとすれちがっていたんですよ(ドイツに行く前、うちのマンションの前の豪邸に住んでいたのね)。それでなんとなくお友達になり、ケーキを注文してくださったりして、お菓子好きということもありお願いしたわけですね。
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