南仏の美しい村で作り続けられる陶器にあこがれて
ムスティエ焼きをご存知ですか?白地で周囲がひだのような形のお皿が人気ですよね。あの形には実は意味があるのです。
ムスティエ焼きの工房は、南フランス、アルル・ド・オート・プロヴァンス県の「最も美しいフランスの村」の一つに登録されているムスティエ・サント・マリーの山間にあります。
16世紀半ば、イタリアの修道士がこの村にファイアンス陶器作りを伝えたのが始まりと言われています。その後ずっと作り続けられていたましたが、19世紀後半、英国の陶磁器ブームに押されアトリエは閉窯していてしまいました。
しかし、1927年、村おこしも兼ね復活。現在のロココ調の模様は、ベラン様式といい、ルイ14世の宮廷画家だったジャン・ベランにちなんで名づけられています。
また、陶器なのに前述の銀食器のような形のものがありますが、これは度重なる戦争で財政困難になったルイ14世が、銀食器の代わりにムスティエ焼きを所望し、形は銀食器、模様は唐草との要望があったからと言われているのです。
エルメスからも注文があることでも知られています。