グランメゾン東京第5話。レシピ?真似するヤツは真似すれば。
レシピって、形だけは真似できるけど、味とか食感とかはそう簡単に同じになりませんて。それ知ってるから、今回のグランメゾン東京は、魚料理の結論、ちょっとわかっちゃった。
レシピ、今はグラン・シェフたちも惜しみなく教えてくれる。「真似してみれば?ただし、オレの味にならないから。真似されたら、また新しいことやりゃいいんじゃないの?」と、眼鏡のあの巨匠も、キムタク口調でクールにおっしゃいましたっけ。
しかし、一昔前は違っていた。レシピは盗むもの。シェフは簡単には教えてくれないから、目で見て残り物を食べてみて舌で覚える。そしてトイレに入ったときに急いでメモる。代々木上原のあの人気パティシエは、「3年間何もやらせてもらえなかった。ただ見てるだけ。ボウル洗いはさせてもらったけど、先輩たち意地悪してクリームもきれいにコルネで取って味見させてくれない。だけど、見ていることってこんなに勉強になったんだ、と今思うよ。」って。フランス人の若手なんて、どうやって作るの?って聞くと、よくぞ聞いてくれました!と言わんばかりに、メールにレシピ添付してくれちゃいます。要は自分の作品に興味を持ってくれたことが嬉しい、ということなんです。そうか、それほど、今はもうレベルが高くて、ある程度の力があれば、同じようなものが作れちゃう。だから、インスタ含め、そういった周囲の注目をいつも気にしていて、人より注目を浴びると嬉しいのかも?
なんだか息ぐるしくなってきました、私まで。(笑)
しかし、番組で「フーディー」って言葉、何回も出てきたけど、最初に「スイーツ」って言葉を聞いた時くらい違和感を感じている私って古い?そもそも、三ツ星を目指すから最高の料理を作る!っていう方向性がドラマだな~って見てますけど。そうじゃないよね、美味しい料理をお届けしたい!の一心で作った結果ですよね、評価は。その過程が大切。とか言っている場合ではないのは重々承知ですが。フランス人なんて、さっきまで外でたばこ吸ってたのに、厨房戦闘モードになったらすごい!瞬発力と結果オンリーで生きてる感じします。それと、現実的には、ガイドの評価って、それぞれ基準が違いますよね。世界ベストレストラン50とミシュランが評価基準は、相容れないものです。最近始まったLa Listeも全く違う観点からお店選んでいる。だからシェフたちは、どれを目指すということではなく、自分の信念で料理を作ればいいと思います。
あのアンコウを巻いたいちじくの葉、あれ使えますよー。いちじくの葉って水に入れておくだけで、いちじくの香りがつくんです。日本のいちじくの葉はちょっとアクが強い気がしますけど、フランスのものは、ソフトでアングレーズソースなどの香りづけにも使えます。私は我が家のいちじくの木の葉っぱ使ってカスタードクリーム作っちゃいますけど。使うと帰りに生徒さんが葉をちぎってお持ち帰りするから、ときどき木が禿げます。(笑)
タイトル上の写真は、1980年代後半のパリの全盛期三つ星だった時の トゥール ダルジャンシリーズです。ここのパティスリーでちょっとだけ研修していたんです。パティシエたち、夏はセーヌ河岸のトップレスばかりみていて仕事になりませんでした(笑)。
当時のシェフは、ブッチャンことドミニック・ブッシェ。
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