【エッセイ】時計が止まった
5日前の朝、私の部屋の時計が止まった。
なぜか9時ピッタリで。
なぜなんて別に理由は無いのだろう、たまたま。
止まった時計を前にして私は、それまで平然とその小さな箱に、今が何時(いつ)なのかを託していたことに気づき、心許なさを覚えた。
私はよく時計を見る。
今が何時なのかを何度も確認する。
把握しておきたいんだ。私は何時、何をしていたか。
そもそも時間の流れって一定なのだろうか?
時計によって、一定に刻まれていたのだ。
電池が尽きれば、針は正確さを乱し、止まる。
当たり前のように頼りにしていたものは、こうも簡単に失われるのか。
今日、時計の電池を入れ換えた。
5日も放置していたのは、単に怠惰な性格のせい。
時計は何事も無かったかのように動き出した。
心許なさもそのうち薄れ、私は忘れ去るのだろう。
【あとがき】
noteには体験や気づきを書きたい、と思っているのですが、エッセイを書いてみたいという衝動に抗えず、書いてみることにしました。
読んでくださり、ありがとうございます。
また自由に色々書きたいです。
いいなと思ったら応援しよう!
ここまで読んでくださってありがとうございます。スキ・コメント・サポートなどの反応をいただけると、とても嬉しくて励みになります♪