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noteでエッセイ~旅先で出会うナイロンのお風呂タオル~

2023年は、3回も旅行に行った。
3月に松江、8月と11月に京都。
3月は駅前のホテルと松江しんじ湖温泉の旅館、
8月と11月の京都は、それぞれ駅に近いホテルに泊まった。

松江は水の都。桜の季節でもあり、温泉もしじみ汁も素晴らしく、観光地として最高だった。
8月の京都は楽しかったが暑すぎて、子ども達が疲れてしまった。
11月の京都は、風は寒かったが、葉が色づく頃で、人が作ったものも自然が作ったものも美しい世界。

もちろん、観光地を歩くのは、旅のいちばんの楽しみだ。
でも、もう一つ楽しみなのが、ホテルや旅館。
食事や部屋からの景色もいいが、アメニティなどもおもしろい。
ホテルでの出会いが、生活を変えることもある。

8月のホテルでは、ナイロンのボディタオルが用意されていた。こういったものを使うのは初めてだ。夫があかすりタオルを使っているが、肌の弱い私には向かないと思っている。
とはいえ、あるのはナイロンのタオル。
ホテルの方が用意してくださったものを使わないのは、旅の楽しみをほんの少しだけれど、損ねる気がする。

そんなわけで、ナイロンのボディタオルを使ってみた。
まず、泡立ちがすごくいい。ふわふわだ。
体に当てて、こすってみるが、ずりずりする感じはない。ふわふわだ。
気をよくして、あちこち洗いまくり、ついに立ったまま足の裏を洗おうとして転びかけた。
ちゃんとしゃがんで片足ずつ洗って、湯で流す。
泡切れがよい。
なんだこれは。

浴室内のタオル掛けにナイロンのタオルを干し、老眼の目を凝らす。
見た感じでは、高級感はない。白い網が円筒状になっただけのものだ。
しかし、こすった感じもなく、さっぱりするのが素晴らしい。
これまで、タオルは綿がベストだと思っていた。
だが、用途によっては違うようだ。

けっきょく、帰ってから、体を洗うタオルはナイロンのタオルを使うようになった。
子どもと一緒に使っているボディソープが、ふわふわになってほんのり香る。泡で体を洗う。これはもう、至福の時である。

こうして、旅を経ると私の生活は少しずつ、ホテルで知った物に置き換わっていく。
ちなみに、11月の京都旅行では、使われているシャワーヘッドがミスト状のお湯を出せるもので、惚れた。
夫とも意気投合し、帰りに駅の家電量販店で買って、以来、ミストのシャワーを浴びている。
3月の松江では、トイレの素晴らしさに感動し、型名が分かるように写真まで撮ってきたのだが、リフォームはお金がかかるので、まだ、あのトイレにはしていない。
音が小さく、しかし、しっかり流してくれて汚れが付きにくい素晴らしいトイレなのである。

旅は、ホテルの外での出来事が主な思い出になるものだが、ホテルの中もなかなか刺激が多くて楽しい。

今年は、どこに行こうかな。
ホテルでまた、素敵な物との出会いがあるかな。

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