見出し画像

人のせいにするな論

今の時代とか、括って言うつもりはない。どの時代でもあった考え方だと思うけど、よく耳にする

「人のせいにするな」
「社会のせいにするな」
「環境のせいにするな」

という台詞。これ、きちんと使えている人ってどれだけいるだろう。

全員に使っていい言葉じゃない

と、どれだけの人が理解しているだろう。意外に、さらっと何気なく使っていないだろうか?

歯に衣ならぬ「筆」に衣着せずに言うと、この言葉はくそほど大嫌いだ。自分がずっと言われてきたから。傷つけられて苦しんでいる時に「お前自身の責任だ」と見捨てられてきたから。

勿論、個人的に嫌いなだけで「その言葉が当てはまる場合がある」のは百も承知二百も合点している。

ただ「当てはまらない場合にも使われやすい」し「突き放した言い回し」が気に食わない。何度も言うが、これは個人的な意見だ。「私はそうは思いません」は、知らん。(をい舌の根)

ぶっちゃけ「本当に何かのせい」で苦しむケースはある。というか、滅茶苦茶多い。

・いじめられた
・虐待を受けた
・犯罪に巻き込まれた
・火のない所に放火で煙立てられた
・酷い事をする親から逃げられない
・DVで恐怖に縛られている
・保護対象なのに受けられない

挙げようと思えば、まだまだある。「そういう時は流石に言われないだろう」と思うかもしれないけど、これらまで「人のせいにするな」と言う人は実際に存在する。

事実、私が言われてきた。何度も。何度も。何度も。何度も。

文字に起こそうとするだけで、冷や汗が出て、震えて、涙がこぼれて、当時の空気や当時された痛みや苦しみを思い出して、吐き気がする――そんないじめを長年受け続けていた時にも。「弱いから悪い」「なんで反抗しないんだ」と。

「ははは……そうだね」

笑って流して、奥歯が欠けた。

誰のせいにもしちゃいけない。自分で選んだ人だろう。望んで始めたくせに。そんなもん自己責任だ。強くならないお前が悪い。死ぬ気でやろうとしてないからだ。これらは、

一生聞きたくない。

言いたくて仕方がないなら、きちんとそれに本当に当てはまるかどうかを見極めて、そして「悪気のないかもしれないその言葉だけでも人は簡単に傷つくし死んだりするんだ」と認識してから、直接相手に発言してほしい。

これも自分の責任、それも自分の責任、あれも自分の責任――そうやって責任包囲網の中で生きていくのなんて、息苦しくてまっぴらだ。

「誰かのせいの時"も"あるよな」
「社会が悪い時"も"あるよな」
「環境が許さない時"も"あるよな」

私は、そう考えられる人でありたい。誰かや何かのせいにしている人を、よく知りもしない段階で「みっともない」とか「情けない」とか言わない人でありたい。

ただ、1つだけ人のせいに出来ない事があるとすれば。

私の絵が下手な事

だ。これだけは、絵心ない芸人の私のせい。自分自身で努力して向上させていくしかない。頑張ります。気が向いたら。(今せえや)

画像1


いいなと思ったら応援しよう!

エトナシ サラ
こちらのボタンを押して「サポート(投げ銭)」をいただけると、書くチカラになります。活動を続けていくための支えになります。サポートをしてくれた方には、私から御礼のメッセージを贈らせていただいています。