「明治・父・アメリカ」星新一
読了。
ショートショートで有名な星新一の父、
星一(はじめ)の人生を出生から描いた伝記。
日本の実業家であり政治家、星製薬の創業者。
恥ずかしながら私は星新一の父親が
いわば「すごい人」だと知らなかった。
この本は、古本屋で200円で購入したもの。
電車通勤の時間に、気楽に読める短編で、
読みやすい文章を書く、ちょーどよい作家さんの本を探していた際
星新一が目に止まった。
小学生の頃から大好きな作家さんで
久しぶりに読むのもいいなと手を伸ばすと
『明治・父・アメリカ』というタイトル。
読んだことのない短編集だな…と裏表紙を見ると
小説ではなく父の伝記だという。
実を言うとそこまで興味をそそられたではなかったが
失敗してもいいかというお試しの気持ちで購入。
読後、この本に出会えて良かったという感激が最初の感想だった。
若くして勤勉、貧困を味わいながらも
工夫と機転で生き延びる強さ。
人の信頼を得るために大切なこと。
ああ、学生のころ、この本に出会いたかったな…。
そう思うほど素晴らしい人生の教訓が詰まっている。
伊藤博文や野口英世などとも交流があったようで
偉人の名前が次々に出てきた時は興奮した。
学びたいという成長欲
逆境に負けず、勤勉に働くことで得る信頼
楽な道を選ばない目的意識の強さ
77年の人生の一部しかのぞいていないが
素晴らしい人柄と、想像を絶する努力がうかがえた。
200円でこの本と出会えて本当に幸運である。
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