試験が終わりました。

試験の事をメモしておこうと思います。

ピアノの試験

試験の翌日に、先生から点数がメールで送られてきました。
友人と点数について色々話していて、色々複雑な気持ちを、これからどうやって消化しようか、今後どうやってモチベーションを保とうか、色々考えさせられました。

私のプログラム

.S.Bach / Prélude et Fugue Ré majeur
Improvisation / Voyage de rêve menant à Nocturne
A.Scriàbine / 2 Pièces pour la main gauche Op.9-2 Nocturne

最初に即興の口頭説明をして、演奏を開始しました。
即興の前に話してもよかったのですが、音を出してから、会場の空気や自分の中のチャンネルを変えたくなかったので「この15分間は自分のシーン」と考え構成しました。
バリエーションは、試験間近に完成しました。
暗譜できるかどうか心配でしたが、なんとか…
選曲や即興など、約15分間、とても良い流れができたと思います。
プログラムのトリであることは偶然ですが、せっかく最後になったので、会場を良い空気で終わらせたい、という気持ちも段々と芽生えました。

ピアノの先生に言われたんです。
"自分のことだけを考える"
"ミスをすることは問題ではない。ここはスイスであって、日本ではない。重要なのは、音楽的に演奏することだ。"
"あなたはサオリ、サオリを演じなさい"
先生からたくさんの励ましの言葉をいただきました。
プレッシャーに押しつぶされそうになった私を救ってくれたのは「勇気を出しなさい」という言葉でした。
私のプログラムは、テクニックが必要だったし、自由で、ロマンチックで、大胆な音楽表現が要求されました。
この言葉によって、自分を表現する勇気を持ち、音楽を楽しむことができるようになったと思います。

本番までの時間

本番までの1週間は、通し練習を何度も繰り返して持久力をつけました。
そして、より長い時間、集中できるようになりました。
私はこの一年、変わりたいと思いながら過ごしていました。
練習方法も変えたし、本番への準備、気持ちのもっていきかた、表現するということ、音楽への向き合い方…
変化を受け入れるには、勇気が必要です。
でも、変わりたいからここに来ました。

pas mal…

評価は翌日届きました。
いい点数なのだと思うのですが、もうちょっと頑張れた気がします。
反省だらけです。

とはいっても、ちょっと納得いかない事も無きにしもあらず。
友人とはなしていて、採点方法の闇も知りました。
「そういうことかぁ~…」と思う事も。
理不尽なんて、今までの仕事で、溺れるほど浴びてきたので、正直、受け入れられる余裕もあります。なんとなく冷静な自分もいるんです。
そこは、社会人経験が長いからこその強みかもしれません。
でも、やっぱり先の事を考えると、納得いかない事も。
複雑な気持ちです。

とにかく、まだまだ頑張らないといけないですね。
たぶん、ずっと続いていくんです、これが。
それが音楽ですもんね。
そういえば、本番前に練習してたら、知らないムッシュが部屋トントンしてきて「félicitations! très bien!」って言ってきて、びっくりした
あのムッシュは誰だったのだろうか…妖精かな?笑

リトミックの試験

個人で採点されますが、グループ課題もあった試験。
緊張しつつも、楽しい時間でした。

グループ発表

クラス内で好きなようにグループを組んで、一つのテーマで発表をする課題がありました。
私のグループは5人。
実は年明けから毎週授業前、8時から朝練をしつづけ(笑)、やっとお披露目、となりました。
なかなか人がそろわなかったり、内容をガラッと変えたりと、大変でした。
「そんなに頑張らなくてもいい課題」って経験者の友達に言われたのですが(笑)、でも、私にとっては、大変ながらも、良い思い出になりました。

和やかにすすんだ試験

グループ発表の後で各課題の試験だったので、そのままのグループで試験でした。
試験課題は決まっていますが、始める前に説明されます。
ある課題で、誰も一番にやりたがらなかったので、私が出たんです。
準備をする間「あ、まずい、、、やり方説明されるじゃん、、、」と。
そう、私はまだフランス語を全て理解できないので、前に出てから事の重大さに気づいたのです(笑)
あとから友人に話したら「その勇気は絶対評価してくれているはず!」と励ましてくれました。

課題を動きながら友人と笑いあったり、緊張しながらも、友人のお陰でなんとか良い時間にすることができました。

即興の試験

沢山課題がありました。
長く準備するもの、一週間で準備するもの、事前の30分で準備するもの、などです。

朝いちばんに。

試験の順番は学生たちで決めます。
皆でWhatsAppで決めている時、すぐに返事ができなかった私は、誰もやりたがらなかった
【8:30から準備、9:00から試験】
という、1番になりました。

朝、声出しをしながら歩いて学校に行こうと思っていましたが、見事に寝坊。
結局バスで行き、30分程練習して、準備時間となりました。
でも、だらだらと練習するよりも、このくらい、さっと部屋に入ったのは良かった気がします。

落ち着いて、落ち着いて

試験の部屋に入る前に、先生に「緊張している」と言ったら「落ち着いて、落ち着いて」と一緒に深呼吸してくれました。

試験は、穏やかな雰囲気で進んでいきました。
1人目だったので、先生たちも疲れていなかったのもあると思いますし、私もそんなに大きな失敗をしなかったのもあるかもしれません。

一週間で準備する課題はいくつかある中から自分で選べるのですが、二声のバリエーションを5曲つくるのと、ボサノバを選びました。
バリエーションは色々な雰囲気のものを作り、5曲の構成(曲の順番)などもかなり考えて作り、Bachリスペクトな私を少し表現できたきがします。
ボサノバは試験の最後に弾きましたが、爽やかな朝を先生たちにプレゼントできたかな、と(笑)

試験がおわって、

毎日22時頃まで練習室にこもり、友達と喋って息抜きし、本当に濃い時間を過ごしました。
段々、自分らしく音楽に向き合えた時間だったし、友達の中も深まりました。
実は、試験が大変と言いながらも、毎週のように友達とピザ屋に行っていた私。
練習も必要だけれど、今の私には、友達と一緒に過ごす時間も同じくらい必要だと思っていました。
思い返すと、よく遊んでいたけれど(笑)、だからこそ、大変な時間をみんなで一緒に乗り越えられたのかもしれません。
友達には本当に感謝です。

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