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1%読書術。感想。
『知的生産の技術』という本があります。
初版は今から50年以上前の本。
岩波新書。
新書だけどビジネス実用書になると思います。
ベストセラーかつ超ロングセラー。
この本の中で僕が最も印象に残っているところがあります。
「読書は著者の言わんとする主張を読み取ることも大事だが、それよりも、読んだその本から自分の頭が化学反応を起こすことの方が大切だ」という部分です。
「知る、覚える読書ではなく、新たに何かを思いつく創造する読書がいい」
と著者の梅棹忠夫氏はいう。
まさに知的生産的読書を推奨していた。
以来僕は、読みながら、理解と思いつきを意識しながら、それを忘れないように三色ボールペンを片手に読んできた。
しかし、この本はそれをはるかに超えていた。
『読む目的を設定し、目次でその目的が叶いそうな箇所を探し、その部分をスキミングする。目に止まった箇所を精読する。読んだことを自分の言葉に置き換える。
最後は、目を瞑り、想起する。
その後は、”明日どうするか“を考えながら休憩する。
これを15分でやる。』
これが1%読書術である。
読んだことを、自分の言葉に置き換えて、翌日実践する。
超実践的読書術です。
中卒で社会にでた著者は、これを17歳の時からやってきた。中卒の壁をぶち壊すために。
1日15分の知識の貯金。そして、実践。
12年続けている。
彼はいま会社経営者となり、自分の夢だった「本に関わる仕事」の中の一つ、著者にもなった。まだ29歳です。
彼は言う、
「本には人を変える力がある」
まさに「本の力」だ。
僕の中で、この著者と三冠王の村上宗隆がダブって見えています。(笑)
★追伸です。
「1%読書術、プラスメモ」
この本で一番ためになったところ。
「読者視点で読む」
この考え方に意表をつかれた。
著者の主張とか本のポイントがどこかなんてまるで無視していい。
読み手の目的に合致したところを、探しだして、そこだけ読む。受け取り方は、読み手の勝手でいい。誤読もOK。
そして、そこから得た知識を自分の言葉に置き換える。
翌日実践してみる。
その本から欲しいところだけ読み、即実践する。
その繰り返し。
まさに読んだことを、自分の血肉とする貪欲とも言える読み方である。
勉強嫌いでめんどくさがり屋の著者だからこそ編み出せた技と言えるような気がします。
僕は、50年以上前から本を読んできたし、読書術の本もそれなりに読んできた。
でも、ここまで読書を「読み手の自由なもの」として捉え、効率化させた読書術は初めてです。
中卒で社会にでて、自分の思う通りにならないことばかりだったのだろうと思います。悔しい思いもたくさんしたことと思います。
ならばと、この努力を続けた結果、今があるのでしょう。
まさに「本の力」を証明してくれた著者に感服いたしました。