世代を考える
私は正直に言いますと「団塊の世代」の人たちが苦手です。
もちろん、「世代でひとくくりにするな!」という声があるのは分かっています。そりゃ、いつの時代もよい人もいればムカつく人もいる、当たり前ですよね。
でもあえて言わしてください・・・苦手なんです。合理的でないのは分かっているんです。
多分これは、私が福祉の仕事に就いてるのと無関係でないかもしれませんが、戦中世代の人たち、もう80代後半とかの人たちは反対に好感が持てるんですね。
戦中世代の人たちって、結構エラそうなんですがどこか鷹揚というか、「よきにはからえ」的な感じで余裕がある感じが好きというか。
それに比べると、団塊世代高齢者って・・・幾分の経験的偏見があるでしょうが、何かエラそうなだけでなく、学生運動世代だからかやたら権利意識も強く、日本を豊かにしたのは俺たち!みたいな目線で、やたらと下の世代を見下してかかるというか・・・
すぐに「我々の時代は良かった!」「昔は家族も地域も絆が強くて、人情があった」みたいなことを言うのですが「ちょっと待てや!それが鬱陶しいってぶっ壊したのはあんたらの世代やろ!」と突っ込みたくなります。
他にも、いわゆる「暴走老人」クレーマー高齢者なんて社会問題になってますもんね。
まぁ、その被害を最も受けたのが我々「団塊ジュニア世代」なんですがね。
人の振り見て我が振り直せ
でも、もっと恐ろしいのが自分たちの世代なんです。
「団塊世代」はそれでも逃げ切れました。でも残念ながら我々「団塊ジュニア世代」はもはや逃げ切れません。
日本の経済成長はもはや期待できず、介護保険も年金制度もそれらを支えるのが現役世代である以上、当然ながらリサイズされることでしょう。
それでも数の多い我々世代、確実に下の世代の「お荷物」になるはずなんです。こればかりは避けようのない事実・・・
しかも、我々の世代は若いころ「詰め込み世代」と言われ強烈な「受験戦争」を乗り切ってきた世代であり、今現在の大学全入なんて「何言ってるか良くわかりません!?」って感じなんです。一般入試ガチンコ一発勝負のみ、AO入試なんてありませんでしたからね。優秀な人は指定校推薦がありましたが。
おかげで、過度の受験ストレスで諸々の調子を崩す人たちが続出し、その反省から「ゆとり入試」ができたくらいなのですから。とは言え、それはそれで「ゆとり世代」なんて言われて可哀そうですよね。
何にせよ、私は強烈な危機感を感じているのです。
私には娘がいますが、話していて、インターネットやスマホが出てくる前の時代の話をすると、なんだか「石器時代の人たち」を見るような目で見られますしね。
要するに、時代が進むスピードが加速していて、もはや我々世代が積み上げてきた経験や知恵など、何の役にも立たない時代に入ってきているのです。
それは何だか哀しいことですが、認めざるを得ないのです。
だからこそ、やたらと数が多く長寿の我々は、本当の高齢者になった時、たくさんの後輩たちに、尊敬されず、尊重されず、疎ましがられ、下手をすれば蔑まれることさえ予測しておかねばならないのです。
精神的に修行するレベルで心を鍛えておかないと、「団塊の世代」以上のモンスターがたくさん出現してしまう可能性があるのです。
だからこそ50代のみなさん! 今日からでも先を見据えて「自立した経済力」「穏やかで朗らかな人格」を育てながら、落ち着いた精神で生き抜いていきましょう。