プロ作家が教える、指が幸せになる絶品おすすめキーボード
こんにちは。スランプ中のプロ作家、イーサンチャップマンです。
今回は二十年以上作家生活をしてきた私の、おすすめキーボードを紹介します。
私のキーボード遍歴
作家として毎日大量の文章を書いていた時期、もっと速く打てないか、もっと良いキーボードがあるのではないかと思い色々なキーボードを試すようになりました。それこそ千円で売っている安物を試してみたり、名機と呼ばれたIBMの古い機種を試したり
何気なく入ったネットカフェのキーボードが思いのほか打ちやすく、同じモデルを購入したこともありました。しかし不思議とネットカフェで感じた使いやすさは感じられませんでした(おそらくネットカフェで長年酷使されていたことにより、良い具合にヨレていたのだと推測しています)。
色々使った中でも印象深かったのはMicrosoftの人間工学に基づいたと言われるエルゴノミクスキーボード。
独自の配列に最初は戸惑いましたが、慣れると使いやすく悪くありませんでした。しかし、いかんせん特徴的な形状かつ巨大なためにスペースを取りすぎます。ちょっと移動させるのにも手間で、取り回しが悪く次第に使わなくなってしまいました。
*今はもう少し小型化された製品が出ているようです。
様々なキーボードを使い、辿り着いたのはやはりあの商品でした。
東プレさんのRealforceシリーズです。
長く触れる物だから、心地よいものを
執筆スタイルによって多少の違いはあれど、PCで文章を書くならキーボードに触れる時間は長いものになります。指先は神経が集中しているので敏感ですし、常に触れているものであれば「触り心地の良さ」はただそれだけで重要になってきます。無意識に猫の肉球をプニプニしたり、男性であれば自分の玉袋を触ってしまうのはよくあること。Realforceの質感は、なめらかに指に吸い付くようで指が幸せになります。原稿を書く気にならない気分の時でも「Realforceを触りたいから」とPCの前に移動するかもしれません。それほどRealforceの触り心地は魅力的です。
抜群の打鍵感
薄いキーボードだと、タイプした時にペチャペチャと頼りない音がします。安いキーボードはカチャカチャと耳障りだったり、モクッモクッと濁ったような音がします。Realforceはスコンスコンと気持ちよくキーが押し込まれ、タイプを全力で受け入れてくれます。初めてキーを打った時に味わった恍惚感を今でも忘れることができません。タッチタイピングの時に、指の力に合わせて打鍵感が調整されているモデルと、全てが均一の負荷のモデルがありますが、その辺りはご自身で試してから決めてみるのがよいでしょう。
テンキーか、テンキーレスか
Realforceにはテンキーモデルと、テンキーレスがあります。そもそも大きめのキーボードなので、スペースに余裕がない場合はテンキーレスで構いません。しかし購入後に「やっぱりテンキーあった方が便利だ」と後悔する可能性もあります。現在使用しているキーボードがテンキーレスであればそのままで構いませんが、テンキーがついているものならRealforceも同じようにテンキーがついているモデルにしてください。めちゃくちゃ当たり前のことを書いているようですが、価格が違うので少しでも安い方をと買ってしまい後悔するのはありがちなのです。
Realforceが向いていない人
Realforceが不向きな人もいます。それはキーの上で、指を滑らすように移動してタイプする人です。Macのmagickeyboardなどがそうですが、低いキーを使っていると、指を滑らしながらタイプするようになる人もいます。その方がタイプが早くなるからです。
しかしRealforceはキーはストロークが深いので、滑らすようにタイプするのにおススメとは言えません。きっちりと上から押し込むタイピングスタイルの方が向いているでしょう。
また見た目がオールドスクールなので、洗練されたフォルムや、無駄にピカピカ光るものが好きな人にも向いていません。見た目で気分がアガる人は、自分が好きな外観の物を選ぶのが正解です。いくら道具が優秀でも、気に入らなければ意味がないのです。
高くて躊躇する
Realforceを導入するにあたって一番のハードルは価格です。安価なキーボードであれば千円程度で購入できますが、Realforceは約二万円~三万円します。
商品の性能に対して高すぎないだろうか? 今使っているキーボードでも十分ではないだろうか? 私もそのように考えていました。しかし作家としてのキーボードは商売道具です。ならば価格で妥協したくないと考え購入に踏み切りました。自分への投資とも言えますし、自己満足とも言えます。
結論 一度体験してみてから判断(当たり前)
やはり実際に打ってみて判断するのが一番です。大きめの家電量販店であればサンプル品が置いてあります(事前確認してください)。高価な品なので、いきなり通販で買ってしまうのは避けてください。実際のところ、他人の意見なんてあてになりませんから。しかし私はRealforceを手放せないですし、次に買い替えるとしてもRealforceだと決めています。一度試してみたら、あなたの執筆ライフに変化があるかも知れませんよ。
今日のあとがき
実はRealforceと同じくらい好きなキーボードがある。それはHappy Hacking Keyboardだ。
なにしろ名前が良い。本文中にも触れたが、見た目だけで気分がアガるモデルがあるように、Happy Hacking Keyboardは名前だけで自分の中の中二(厨二)心がくすぐられてしまうのだ。さらに打鍵感もRealforceと比べても悪くない。しかし何しろ形状が特殊で、完全なプロ志向。邪魔なキーは捨てちまえ! とばかりだ。研ぎ澄まされているが、私のような人間には少し不便なので使わなくなってしまった。もしRealforceと同じキー配列のモデルがあったらそっちを買ってしまうかも知れない。名前に惹かれるという理由で……。